2025/06/06
購入する前に知っておきたい「ハンドガンの選び方・買い方」
ハンドガンが欲しい方必見! 失敗しないハンドガン選び
本格的なサバゲシーズンが到来しハンドガンの購入をお考えの方も多いはず。そこで今月の特集はオートマチックピストルからリボルバーまでハンドガンの選び方や買い方を本誌エグゼクティブエディターの毛野ブースカとライター陣が指南。さらにハンドガンの撃ち方やメンテナンス方法まで解説する。
ハンドガンの選び方 その1
購入動機・使用目的を明確にする
ハンドガンを購入する際「自分が欲しいと思ったハンドガンを購入する」のがもっとも理想的だ。しかし、ハンドガンの使用目的によっては選んだハンドガンが適さない場合もある。そこで、まずは自分がハンドガンを使ってどんなことをしたいのか、例えばサバイバルゲームで使いたいのか、シューティングマッチに参加したいのか、お部屋の中で撃ちたいのか、コスプレする時の小道具なのかなど、ハンドガンを購入する理由について明確にしておくことだ。もちろん明確な使用目的がなく単純にハンドガンが欲しいでも構わない。ただ、使用目的を明確にしたほうが買い直しなどのリスクは低くなる。ここでは購入動機・使用目的に応じたハンドガンの選び方・注意点を列挙してみた。
■サバイバルゲーム
ハンドガンの代表的な使用目的であるサバイバルゲーム。市販されているハンドガンなら使えるが、例えばリボルバーのように装弾数が少なかったり、エアコッキングガンのように連射しにくい、大きかったり重かったりして取り回しにくい、ホップアップシステムが搭載されていないことから飛距離が短いなど、サバイバルゲームで使うには不向きなハンドガンもある。それを認識したうえで使うのなら問題ない。しかし、そうではない場合、ホップアップシステムが搭載されたガスブローバックガンや電動ガンハンドガンタイプが適している。

■シューティングマッチ
ハンドガンを使って得点やタイムを競うのがシューティングマッチだ。シューティングマッチによっては使用できるハンドガンが限定されていたり、使用するハンドガンによって内容が変わったり、参加できるクラスがわけられている。自分が出場したいシューティングマッチのレギュレーションを確認してからハンドガンを選ぼう。シューティングマッチには一般的に命中精度が高く、素早く操作できるエアガンが適しているが、成績にこだわらないのならレギュレーションの範囲内で好きな銃で参加するのもありだ。

■コレクション
ハンドガンの購入動機として、実はコレクションや自室で撃ったりするために購入している方が多いという。これこそ「自分が欲しいと思ったハンドガンを買う」のがベストだ。もし自室で撃つ場合は目を保護するアイプロテクションをかけて、弾が部屋中に飛び散ったり、家財道具を壊さないようにシューティングボックスを使うなど工夫しよう。撃ち終わったらチャンバーとマガジンからBB弾を抜くことを忘れないようにする。また、保管する時はガンケースや購入時の箱に収納しよう。

■コスプレアイテム
特定の映画やアニメ、TVゲームに出ている銃が欲しいという、いわば「指名買い」の多いのがコスプレアイテムとしてのハンドガンだ。最近では劇中に登場する銃を再現したハンドガンが販売されており人気を博している。コスプレをしてサバイバルゲームで遊ぶ以外にも撮影して楽しむ方もいる。その場合、撮影場所がサバイバルゲームフィールドであってもBB弾やバッテリー、ガスを抜いて誤射を防ぐ配慮が必要だ。また、他人に不快な思いをさせないようにハンドガンの正しい扱い方を身につけておこう。

ハンドガンの選び方 その2
「こだわりポイント(選択基準)」を決める
購入動機や使用目的を明確にしたら、いよいよ機種選びとなる。機種選びの際に重要なのが「こだわりのポイント(選択基準)を決める」ことだ。例えば予算やハンドガンの種類・形式、実射性能(命中精度など)、使い勝手、見た目、サバイバルゲームでの装備やスタイルにあっているかなどだ。しつこいようだが、前ページで述べたように「自分が欲しいと思ったハンドガンを購入する」のが理想であり、最終判断は購入者が決めるべきだ。ただ、ハンドガンを購入したことがない初心者の場合、こだわりのポイントを決めたほうが購入しやすい。人に薦めてもらう場合もそれを提示したほうが薦めてもらいやすくなる。もちろんポイントを選ぶこと自体に迷ってしまうこともある。そうした場合はまず予算を決めて、次にハンドガンの種類・形式、使い勝手で選ぶのがいい。自分が納得できる、満足できる範囲内で購入しよう。
■予算
初心者がハンドガン選択時に重視したいのが「予算」だ。予算の枠組みは個人差はあるものの高価な商品がベストとは限らない。初めての場合、銃本体の価格を1~2万円くらいに設定するのが無難だろう。
■ハンドガンの種類・形式
サバイバルゲームを楽しむならガスブローバックガンか電動ガンハンドガンタイプ、自室で撃って楽しむならガスブローバックガンがお薦め。もちろん予算や好みによって変わってくる。
■実射性能
命中精度や飛距離などの実射性能はハンドガンを評価するうえで重要なポイントだ。BB弾が狙ったところに飛んで当たるのは気持ちいい。サバイバルゲームやシューティングマッチで使うなら重視したい。
■使い勝手
アンダーレールにウェポンマウントライトが装着できる、マガジンキャッチやセーフティレバーが操作しやすい、取り回しやすいといった使い勝手は実際に使ってみないとわからない部分が多く、個人差も大きい。
■見た目
見た目は選択基準として重要な項目だ。実銃と同じリアルな形状や色合いをしているのか、実銃とは異なるものの自分好みの形状や色合いをしているのか…見た目こそ個人によって基準がわかれる。
■スタイルにあっているか
サバゲやコスプレの衣装や装備だけではなく、例えば「特殊部隊っぽい」とか「近未来的」など、その人の銃に対するイメージにあっているのかも当てはまる。理想的な1挺を手に入れるなら重視したい。
エアガンの購入方法
エアガンはかつてはモデルガン専門店や町の小さな模型屋、おもちゃ屋でしか購入できない、どちらかと言えば敷居の高いイメージがあった。しかし、現在ではサバイバルゲームが世間に広く認知されたこともあり、量販店やネット通販でも気軽に購入できるようになった。購入しやすくなった反面、専門知識に乏しいショップでは売りっぱなし状態であったり、違法な製品が販売されていたり、アフターケアに応じないなど、問題が起きているのも事実だ。
エアガン購入時のポイント
- 購入する商品を手にとって確認できるか
- 商品説明は丁寧・正確か
- 作動確認・試射ができるか
- アフターケア・保証の有無
- 消耗品・オプション品が購入できるか
一方、エアガンメーカーには自動車やオートバイのようなメーカー直営のディーラーやダイレクトショップ、アフターケアを専門に扱うサービスセンターのようなものはほとんどない。そのため、故障・破損した場合の対処方法が明確ではない。特に近年増加している海外メーカー製品は、国内に代理店を設けているメーカーが少なく、修理は困難と言える。現時点では、お店からメーカーに修理を依頼するか、お店で修理してもらうか、最悪の場合個人で対処することになってしまう。ここでは購入先別に特徴を挙げてみた。
■エアガン&ミリタリー専門店
エアガンの購入先としてもっともおすすめできるのが「エアガン&ミリタリー専門店」だ。銃本体やアクセサリー、サバイバルゲーム用品などが豊富に揃っており、店頭で直接製品を手にとって確認でき、専門知識のある店員さんからアドバイスがもらえる。お店によっては試射もでき、修理やカスタムにも応じてくれる。チェーン店から地域密着型の個人店舗まで形態は幅広い。


○専門店ならではの安心感
✕お店によってスタッフの質・サービスはまちまち
■模型屋&おもちゃ屋
昭和生まれの方ならエアガンやモデルガンを模型屋やおもちゃ屋で買った思い出がある方が大勢いるはずだ。1980年代のエアガン黎明期には、組み立て式のエアガンが売られていたり、プラモデルメーカーが製造したエアガンがあったりしたことから、プラモデルやおもちゃと一緒に売られていた。現在では店舗数は減ってしまったが、エアガン専門店と同等のサービス内容を提供しているところが多い。

○地域密着型が多く親近感がある
✕年々店舗数が減少傾向にある
■量販店
1980年後半から90年代にかけて、東京マルイが開発したエアコッキングガン(通称1,900円シリーズ)や電動ガンに端を発したエアガンブーム以来、家電量販店やドン・キホーテなどのディスカウントストアでもエアガンが販売されるようになった。専門店に比べて低価格で販売されている反面、売りっぱなしに近いので、専門性やアフターケアを求めている方には適していない。
○価格が安い、手軽に買える
✕専門性が求められない
■無店舗販売
近年増加しているのがネット通販をメインにした無店舗販売だ。品揃えも豊富で、専門性をウリにしている店舗も多い。手軽に入手できる一方、発送までに時間がかかる場合や、破損・故障した際のアフターケアでトラブルになることもある。特に海外メーカー製品に関するトラブルが多く、購入者が泣き寝入りする場合もある。ネット上での評価が高い店舗を選びたい。
○お店に行かなくても購入できる
✕アフターケアがまちまち
■リサイクルショップ
リサイクルショップといえば中古の家電品や日用品、衣類が売られているイメージが強いが、エアガンも並んでいることがある。低価格が魅力的だが、あくまでもユーズド品なので、基本的にノークレーム・ノーリターンであり、品数や程度は店舗によってまちまちだ。チェーン店の場合は相場が決まっている。ただ、お買い得品が並んでいることがあったりするので、リスクを承知のうえ購入しよう。
○低価格、商品によってはお買い得
✕ノークレーム・ノーリターン
■ネットオークション/個人売買/フリーマーケット
無店舗販売と並んで盛んなのが、ヤフーオークションなどのネットオークションや個人売買だ。中古品を安く手に入れたり、ショップでは販売していない商品を購入したりするのに便利だ。ただし、リサイクルショップ同様、ノークレーム・ノーリターンがほとんとで、トラブルが起きた場合に解決できない可能性もある。また、違法品が販売されていることもあるので注意が必要だ。
○ほしいものが入手できる可能性
✕違法品が販売されていることもある
■エアガン&ミリタリーイベント
専門店や個人が出店したエアガン&ミリタリー関連のイベントが年に数回開催されている。店舗よりも低価格だったり、限定品の販売、普段はネット通販のみのショップが出店していることがあるなど、メリットも多い。また、いろいろなショップが集まっているので、ほしかったものが手に入る可能性もある。購入後にトラブルが起きた場合は、イベントで買ったことを伝えれば対処してもらえる。


○普段手に取れないものが見れる・買える
✕作動確認や試射ができない
TEXT:アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2025年6月号に掲載されたものです。
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