2024/09/06
G&Gアーマメント最新電動ガン 実力検証「ARP556 3.0」「MCP556」「TGM R5 ETU」
G&Gアーマメント最新電動ガンの実力を徹底レビュー!
ここで、G&Gアーマメントの最新電動ガン3挺「ARP556 3.0」、「MCP556」、「TGM R5 ETU」の実力を検証してみたい。実力検証は結果に偏りが出ないように毛野ブースカと風見れんの2人によるクロスシュートで行なった。バッテリーはG&Gアーマメント純正11.1Vリポバッテリーを使用。BB弾はアームズマガジン0.20g弾を使用した。
■初速(ジュール)&連射速度
各銃ともに初速は80m/sを越える数値を記録した。この初速ならより直進性の高い0.25g弾を使用しても、有効射程距離に影響が出ることは少ない。また、特筆すべき点は純正11.1Vのリポバッテリーを使用したとはいえ3機種ともに箱出し状態で毎秒約25発の連射速度を発揮していることだ。もちろんセミオートのレスポンスにも好影響を与えている。安定した弾速とハイサイクルを両立した非常に高性能な機種だと言える。
■20mのセミオートでの集弾性
20mの距離における集弾性を見てみよう。この距離はサバイバルゲームにおいて確実にヒットしたい距離であり、外すことは許されない。3機種ともにアイアンサイトでありながらほぼすべての弾がペーパーターゲットに命中しており、高い集弾性を記録した。
特にMCP556は各射手ともに全弾が得点圏内に集弾している。他の2機種と比較して長いサイトレディアスが確保されており、より精密に射撃できたためと思われる。他の2機種の集弾性を見てもわかるとおり、この距離ではまず外すことのないスペックを有していることがわかる。
■30mのセミオートでの集弾性
30mという距離はサバイバルゲームでの有効射程距離の上限に近い。この距離を正確に当てるためには射手の力量以外にもエアガン本体のスペックが重要であり、製品の実力を測るのに適したテストだと言える。このテストでは風の影響を受けやすい0.2g弾を使用したが、どのモデルも10発中6発以上のBB弾がA3判のペーパーターゲットに着弾した。
このテストで優秀な結果を出したTGM R5 ETUは20mでも比較的良好な結果を出しており、ドラム式リアサイトによる優れたサイトピクチャーや引きやすいトリガーなど、モチーフとなったMP5シリーズのよさが生み出したものと思われる。
■セミオートのキレ
電子トリガーシステムと11.1Vのリポバッテリーがトリガーフィーリングへもたらす恩恵を数値として表すテストとなっている。3秒の間で何発のBB弾をターゲットへ撃ち込めるかを測定した。
結果 | 毛野ブースカ | 風見れん |
---|---|---|
ARP556 3.0 | 18発 | 22発 |
MCP556 | 16発 | 20発 |
TGM R5 ETU | 15発 | 21発 |
各テスターの限界までトリガーを速く引いたが、1度もセミロックを起こさなかったことは、電子トリガーの最大の恩恵と言える。また、すべての機種で11.1Vのリポバッテリーが使用可能なことも相まって、優れたトリガーレスポンスを体感することができた。セミオートオンリーのレギュレーションを採用することが多いインドアフィールドでも充分に活躍が期待できる。
■ロングレンジトライアル
ロングレンジトライアルは20m、30m、40mの地点に置かれた合計3つのターゲットをいかに速く当てられるかをテストした。命中精度はもちろんトリガーレスポンス、弾速といった総合的なマシンスペックが要求される。
結果 | 毛野ブースカ | 風見れん |
---|---|---|
ARP556 3.0 | 8.07秒/ 8.08秒 | 12.13秒/ 10.61秒 |
MCP556 | 8.09秒/ 8.80秒 | 9.03秒/ 9.96秒 |
TGM R5 ETU | 9.69秒/ 11.86秒 | 9.56秒/ 15.03秒 |
0.2gのBB弾で40m先のターゲットへ狙って当てること自体が少し酷なテスト内容ではあったものの、しっかり狙って当てることができたのは射手の腕前だけではなく、高いマシンスペックがあるからこそ。光学機器を使用しなくともサバイバルゲームで充分に活躍できる性能を有していることが確認できた。
G&Gアーマメント最新電動ガン実力検証 ~総評~
■毛野ブースカ「ARP556 3.0」総評
私は今まで各世代のARP556を撃ってきたが、この3.0が最も完成度が高いと断言できる。特に私が気に入ったのはフォールディングストック。ミニマリストなデザインながらしっかり構えることができ、かつバッテリーも収納できて折り畳むこともできる。前後バランスも良好で、サバイバルゲームウェポンとしてお薦めできる。
■風見れん「ARP556 3.0」総評
このモデルは小型で軽量なエアガンの購入を検討しているユーザーにお薦めできる。各テストでも優秀な結果を残しておりハイスペックなのは言うまでもない。特に優れたポイントはストックである。フォールディング式でありながら絶妙なレングスとなっている。バットプレートの形状は絶妙でストレスを一切感じない。
■毛野ブースカ「MCP556」総評
MAGPULのMASADAやSCAR、20式5.56mm小銃を思わせる次世代アサルトライフル的なフォルムは見た目だけではなく機能性も優れている。操作系はM4系に準拠しており、M4系に慣れた方でも違和感なく使えるはず。ストックは構えやすく、チークパッドの高さが調整できるので、各種光学機器との相性もよい。
■風見れん「MCP556」総評
なんといっても一つのカタマリであるかのような高い剛性が非常に魅力的。ハンドガードのトップレールがアッパーレシーバー上部に入り込むように固定されるため、左右にガタつくことはない。ストック基部もしっかりと作り込まれているため、構えた際のガタやブレはなく、安定して射撃できた。
■毛野ブースカ「TGM R5 ETU」総評
このモデルは奇抜さはないもののカスタムポイントはしっかり押さえられており、同社らしいエアガンとしての実用性を追求したモダナイズは好感が持てる。マガジンキャッチは賛否がわかれるところだが、M4系に慣れた方なら自然と扱えるだろう。ARP566 3.0と同じストックは使いやすく今後主流になりそうだ。
■風見れん「TGM R5 ETU」総評
MP5をモダナイズしたフォルムをしているが、操作感はM4系と大差なく、MP5系に対する練度が多少低くても扱いやすいと感じた。トリガーフィンガーで操作できるマガジンキャッチはサポートハンドでマガジンキャッチレバーを操作する必要がない。そのため素早いリロードが行なえる。
- 商品のお問い合わせ先:G&G JAPAN
TEXT:毛野ブースカ、風見れん/アームズマガジンウェブ編集部
撮影協力:ビレッジワン/Condor Outdoor Japan
この記事は月刊アームズマガジン2024年10月号に掲載されたものです。
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