2019/04/29
「ENFORCE TAC & IWA」編集部注目製品紹介!その3
実銃メーカーの注目製品は…?
3月にドイツのニュルンベルクで行なわれた銃器の大イベント「IWA」の模様をレポート。第3弾は引き続いて実銃メーカーのブースを駆け足で紹介しよう。ちなみにIWAでは多数のトイガンメーカーも出展し大いに盛り上がっていたが、その模様はアームズマガジン6月号本誌に紹介しているのでぜひチェックしてほしい。
CZ
昨年9月にCZのイベントを本誌でも報告させてもらった。その時にフルサイズのP-10Fが登場した。このIWAでは、そのコンパクトモデルのP-10C、そしてセミコンパクトのP-10SCが発表されP-10ファミリーは4種類となった。好評のShadow2は、ワンランク上のモデルORANGEシリーズにCZ Shadow2 Orangeが登場。これでCZは48種類の銃が展開することになった。
Shadow2オレンジ
Shadow2の持てるパフォーマンスを最大限に引き出したモデルが登場!!
P-10S
昨年の9月にCZのイベントで発表になったフルサイズのP-10Fに続いて一番小さなサブコンパクトP-10Sが登場
P-10SC
さらにフルサイズバレルにコンパクトサイズのグリップを合わせたセミ-コンパクトをラインアップに加えP-10ファミリーは4種類となった
さらに大きなニュースも発表された。IPSC8回連続チャンピオンのフランス、エリック・ゴッフェルがCZに移籍。CZをチャンピオンの銃にするだけでは止まらずCZアカデミーを開設する計画とのことで、現在エリックの本拠地にその射撃場を建設中という。さて、どう展開するのか!? お手並み拝見といこう。
Beretta
もうみなさんはホビージャパン刊のMOOK「NATOスペック・ウェポン」をご覧いただけただろうか? ベレッタ全面協力の下完成したムックだ。 出版されたばかりの1冊を編集長がベレッタスタッフに見せた途端! あの大喜びをお伝えできないのが残念なほどの盛り上がりだった。
出来たてのほやほやのムックをベレッタブースへ。撮影に協力してくれた元イタリア軍特殊部隊のルカも大喜び! ベレッタ全面協力の下完成したこのムック、ぜひご覧ください!( 撮影:渡辺編集長)
EnforceTACではAPXピストルでフレームもスライドもモスグリーンのモデルが登場。IWAではM92をスポーツシューティング向けにリファインした92XPerformanceを発表。トリガートラベルなどをフレーム内で調整できる機能を持つなど自分の射撃スタイルにカスタマイズできるピストルに進化したモデルだ。
APXモスグリーンモデル
スライドがグリーンのモデルは今回が初。好調のAPXにニューカラー登場だ
PMX
市販モデル最軽量を目指して登場したSMG。昨年はモックアップのみだったが今回は製品モデルが登場。すでに各国に出荷が始まっている。その上に装着されているのはベレッタグループのSTEINERの開発したサーモグラフィ。ドットサイトのスクリーンに同時に表示される唯一のモデルだ
Beretta 92X Performance
今回発表になったニューモデルだ。スポーツシューティングをターゲットにしたモデル。フレーム内部からトリガートラベルなどを統制できる機能がついている。勝つためのピストルの登場だ
H&K
ドイツ軍次期制式ライフルに向けてH&K416とH&K G36のいいとこ取りで完成した新型ライフルHK433。アッパーレシーバーをハンドガードまで一体にしてあらゆる状況下でのゆがみなどを排した強健なボディ。信頼のガスピストンとG36譲りの高い操作性。理想のライフルとして誕生した。しかし、ドイツ軍は未だに決心がつかずにいる。
お隣フランス軍でさえM4クローンを選んだのだ。ドイツ政府としてもそれに習うか、独自に行くか決めかねている様子。そんななかで、限定でG95やG38としてHK416を採用している。今回はフランス軍納入モデルのHK416Fを展示していた。
HK433
H&Kとしてはドイツ軍に採用してほしい本命がHK433。G36とHK416のいいとこ取りをしたH&Kオリジナルだ
HK416F
軍事産業大国フランスが自国の軍隊の制式ライフルをドイツ製を採用したことで大きな話題となった。そのH&K416Fを展示。Fはフランス向けという事でH&K416と基本的に仕様は同じである
HK416A7
H&K416A7に当たるこのモデルをドイツの特殊部隊が採用しG95とした。AR-15の弱点でもあるセレクターレバーの回転角度を半分にして45度で切り替えられるようにした。この展示されたG95Kにはドットサイトの他、エマージェンシー用にアイアンサイトを右45度に取り付けている
HK416A5
ドイツ軍の一部の部隊がG38として採用している
FK BRNO
チェコのFKブルノ。ピストルでありながら100mを有効射程距離にし、ボディアーマーを無効化する7.5mmFKカートリッジを開発しての専用ピストルだ。
FK BRNO
強力な弾薬を使う分銃も大柄だ。1,300gの重量がある
カットモデルを見るとリコイルスプリングが一段低い位置にセットされている。これは射撃時の力のベクトルを分散させてマズルジャンプを抑えるための効果を狙っている
ピストルの運用をも変えると謳ったこのFKブルノ。さすがに専用カートリッジのみではマーケット参入に厳しいのかモジュラーシステムでニューモデルを投入。9mm/10mm/7.5FKをバレル交換するだけで射撃できるというモノだ。
FK BRNO PSD
マルチキャリバーとなったニューモデル。ポルマーフレームを採用。その分スライドに強度を持たすためにかなり分厚くなっているが200gの軽量化に成功
基本的な構造は変わらないが、フレームが軽くなった分、頭が重たくなった印象。9mmなどを撃つときにはリコイルを抑えられるが果たして7.5FKを撃つとどうなるのだろう? ますます気になる
REPORT:櫻井朋成(Tomonari SAKURAI)
この記事は月刊アームズマガジン2019年6月号 P.130~131より抜粋・再編集したものです。