第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけて軍用小銃の世界標準であったボルトアクションライフル
1840年代にプロイセン王国で作られたドライゼ銃を起源とし、1800年代後半に現在と同じ構造を持つボルトアクションライフルが完成した。連射できるライフルとしてはレバーアクションが先だが、ボルトアクションライフルはレシーバーに設けられたボルトを手で前後動させて装填・排莢、ファイアリングピンのコッキングを行ない、強力なライフル弾を連射できることから世界各国で軍用小銃として開発・配備された。ボルトアクションライフルはオートマチックライフルに比べて連射スピードが遅く、装弾数が少ないなどのデメリットはあるもののシンプルな構造で壊れにくい、命中精度が高い、様々な種類のカートリッジが使えるなどメリットも多い。現在、軍用小銃としては一線を退いたもののスナイパーライフルやハンティングライフルとして使われている。そんなボルトアクションライフルは一見するとどれも同じようにみえるが、外観以外の最も大きな違いはファイアリングピンをコッキングするタイミングが違っていることだ。機種によって細かな違いはあるものの、そのタイミングの違いは2種類に分類できる。ここでは軍用ボルトアクションライフルの二大巨頭であり、ファイアリングピンをコッキングするタイミングが異なる日本軍の三八式歩兵銃と、ドイツ軍のモーゼルKar98kを見ながらボルトアクションライフルの構造を解説する。
三八式歩兵銃の構造
三八式歩兵銃の構造は同銃の騎兵バージョンであるタナカの三八式騎銃 Ver.2 Black鬼胡桃銃床仕様ガスガンを例として解説する。
モーゼルKar98kの構造
モーゼルKar98kの構造はタナカのモーゼルKar98kモデルガンを例に解説する。
TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2024年8月号に掲載されたものです。
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