装備

2024/07/20

世界の特殊部隊に愛用される高機能アイウェア「GATORZ EYEWEAR」

 

GATORZ EYEWEAR

世界の特殊部隊に愛用されるアメリカンエクストリームスポーツアイウェア

 

 

ABOUT GATORZ EYEWEAR

 

 

 GATORZ EYEWEAR(ゲイターズアイウェア、以下ゲイターズ)は、1989年にアメリカ・カリフォルニア州サンディエゴで創業したアイウェアメーカーだ。ゲイターズが誕生した時代は、自転車やオートバイ、スカイダイビングやスキーといった極限のスピードや難易度の高い目標に挑戦をする危険性が高いスポーツとして有名なエクストリームスポーツの黎明期であった。時速100マイルを超える風に耐えられるビレット(鍛造)アルミニウムを用いた、エクストリームスポーツに最適なアイウェアとして供給を開始した。
 最初にゲイターズに注目したのは、南カリフォルニアで盛んになってきたエクストリームスポーツの一つであるフリーフォールパラシュートの訓練生たちだった。ゲイターズのフィット感と耐久性は、フリーフォールジャンパーのニーズにマッチしたためだ。彼らの間で愛用者が増え、他のエクストリームスポーツプレイヤーに浸透していった。
 そんな中でフリーフォールパラシュートに訓練を兼ねて参加していたアメリカ海軍特殊部隊NAVY SEALsの隊員が興味を持ったことが、ゲイターズとアメリカ軍特殊部隊の出会いだった。ゲイターズを最初に採用したアメリカ軍人は、アメリカ西海岸に駐留しているSEALチーム1、3、5、7、特殊偵察チーム1、特殊ボートチーム12の隊員や、Basic Underwater Demolition/ SEALスクールハウスで教える多くのSEALインストラクターたちだった。そして彼らは転属や昇進などで西海岸から離れていく中で、ゲイターズは東海岸のSEALチーム、そして最終的には特殊作戦コミュニティ全体に広まっていった。対テロ戦争を契機にアメリカ軍特殊部隊は世界中で活動を行なうこととなったが、それまで基地内で過ごしていた時と同様に戦場でも彼らはゲイターズを着用していた。ゲイターズは、戦場で戦う多くの兵士たちの愛用品として活躍している。

 

特殊部隊の隊員に愛用される理由は頑丈なフレームによる耐久性、そして「メイド・イン・USA」であることだ。超超ジュラルミンのフレームは高いプロテクション機能を備え、厚みが抑えられているのでヘルメット着用時でも装着が容易であり、ヘッドセットと併用しても支障がない。写真のように現代戦に欠かせないヘルメットにナイトビジョンを装着した際、従来のゴーグルタイプのようにナイトビジョンの接眼部分とアイウェアが接触してしまい正常に使用できないというトラブルが起きにくい。ナイトビジョンを裸眼状態で覗いているのと同じ感覚で使用できるのがゲイターズの特徴のひとつだ

 

GATORZ EYEWEAR OVERVIEW

 

 

 高級感と耐久性を併せ持つことから人気が高いゲイターズのアイウェア。1989年の創業以来、ゲイターズは一貫してメイド・イン・USAとハンドメイドにこだわり、今もなおアリゾナ州の工場で多くの製造行程が職人の手作業により進められている。微調整や品質管理までプロフェッショナルの手で行なわれるプレミアムサングラスだ。ジュラルミン素材が可能にした薄型フレームに加えて、湾曲した顔面の形状に合わせてデザインされた薄型レンズは、太陽光と風などによる衝撃から目を保護する。さらに、すべての製品にフレーム生涯保証が付き、製造瑕疵による欠陥が認められた場合、無償・無期限で修理および交換に対応している(レンズのキズなどは、有償による交換が可能)。

 

 

 アメリカ軍の装備などに見られるNSN( ナショナル・ストック・ナンバー)とは、アメリカ国防総省とNATO加盟国で使用される標準化された補給品目に割り当てられる13桁の製品番号のことだ。軍事活動に必要とされる兵站を円滑にするためのシステムで、電球から航空機の部品に至るまでNSNが割り当てられている。アメリカ軍とNATO加盟国の兵士はこの番号を用いることで、容易にその製品を入手することができる。ゲイターズはNSNを取得しており、アメリカ軍兵士はゲイターズのアイウェアを容易に調達できるのだ。

 

HIGH SPEC LENS

 

 

 いかなる条件下でもクリアな視界が得られるゲイターズのレンズは100%紫外線カット(UV400:UVA-UVB 100%カット)と、一般的なサングラスレンズの約5倍の耐擦傷性を誇るキズ防止コーティングを採用。経年劣化に強いフィルム内蔵の偏光レンズ・調光レンズ、特定波長をカットし対象物の輪郭を際立たせるハイコントラストレンズ、デジタル機器が見られる偏光機能付きOPZレンズ、防曇コート(ANSIz87.1/Milspec Ballisticモデルのみ)や軍用特殊レンズ(レーザーディフェンダー)などの多彩な機能性レンズも選択可能だ。

 

METAL FRAME

 

 

 ヘルメットと併用した時の不快感を感じさせないゲイターズの薄いメタルフレームは、1936年に住友金属工業によって開発されたA7075というアルミニウム合金の一種である超々ジュラルミンを使用。この素材は航空機や車の部品などに使用され、アルミニウム合金の中でも最高クラスの強度を持つ素材のひとつだ。フレームは着用者の顔に合わせて調節可能で、フィットさせることで風や埃、破片などから幅広くカバーできる。別売のガスケットが装着できるモデルもあり、よりフィット感が高められる。

 

Made in USAの文字が刻まれたフレームは、Lifetime Warranty(生涯補償)が付く。品質への絶対的な自信の表れともいえる保証は、過酷な環境で使うユーザーには心強い

 

アジアンフィットのテンプル(眼鏡フレームのつるの部分)だけでなくロングノーズピースを標準装備したモデルの場合、鼻に合せてノーズピースを調整可能。装着者の顔の形状に合せたフィット感を得られる

 

カラーリングは黒以外にオリーブドラブやタンカラー、多彩なカラーのフレームがモデルによって存在する。それらは米軍指定塗料のコーティング剤として知られるセラコートで塗装されている。従来のフレームよりも耐衝撃性、耐摩耗性、撥水性、耐腐食機能が向上しているのが特徴だ

 

ANSIz87.1/MILSPEC BALLISTIC

 

 

 ゲイターズのプロフェッショナル向けである「ANSIz87.1 /MILSPEC Ballistic(ミリタリー/プロユース)」グレードは、世界で最も厳しい目の保護基準であるANSIz87.1に適合している。ANS(I American National Standards Institute:米国規格協会)とはアメリカ国内の工業規格の標準化を行なう組織である。127cm(50インチ)以上の高さから放たれる重量500gの砲弾型鉄片をレンズに受けても問題ない安全性、レンズを通して見た対象物が歪まない光学特性、曇り止めコーティングの標準仕様など目の保護と良好な視界を提供する証である。さらにANSI基準よりもはるかに厳しい米軍事規格ミルスペックMIL PRF32432A, Clause 4.8.4 Ballistic Fragmentation Protectionにも準拠している。

 

ゲイターズはバイカーやアウトドアマンのようなアクティブにレジャーを楽しむ人々にも愛用されている。プロ仕様はより過酷な環境下でも機能するようにデザインされている

 

ゲイターズ愛用者であるKennedy Defensive SolutionsのTravis KennedyはSEAL Team 4に所属しアメリカ海軍特殊部隊で11年を過ごしたシューティングインストラクターだ。ゲイターズ製品の売上の一部は退役したSEALs隊員や戦死した遺族のサポートを行うNavy SEALs財団に寄付される。ゲイターズとSEALsとの関係の深さを表している

 

GATORZ EYEWEAR LINEUP

 

 

MAGNUM/SPECTER

 

 ゲイターズのミリタリー/プロユースグレードの中で、多くのサバイバルゲーマーに愛用されているモデルが「マグナム」と「スペクター」だ。待望の専用ガスケットがリリースされたことで、ガスケット付きシューティンググラスとしてゲームユースのハードルが下がったことでその人気は急上昇している。

 

MAGNUM

 

マグナムはNAVY SEALsを含めた多くの専門家に愛用される同社のフラッグシップモデルであり、最初に掛けるゲイターズとしてもお勧めのモデルだ。顔全体を覆うようなラップ形状(8カーブフレーム)の デザインと金属の薄型テンプルにより顔との一体感が得られる

 

SPECTER

 

スペクターはアメリカ軍特殊部隊の作戦行動に大きく貢献をしたガンシップ「AC130H SPECTER」へ敬意を表して名付けられたモデルだ。6カーブフレームは見た目の太く武骨なイメージから想像できないほど軽く、掛け心地に優れた薄めのストレートテンプルを採用している。人種や性別を問わず顔の形状を選ばないユニバーサルデザインとなっており日本人にも人気のあるモデルだ

 

GASKET

 

 

別売のガスケットキットに付属するガスケットは防風/防塵効果を向上させ、ベンチレーションによってレンズの曇り止め効果が得られる。キットに付属するアイウェアストラップと併用することで、ゴーグルタイプに近い掛け心地が得られ、被弾時のリスクが軽減される

 

TEXT:Ghost(Ghost in the Dark)
写真提供・協力:GATORZ EYEWEAR Japan Offifice

 

この記事は月刊アームズマガジン2024年8月号に掲載されたものです。

 

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