エアガン

2023/12/26

傷ついた木製ストックを職人技でリファイン!! MGC GLOCKスナイパーカービン復活計画【カスタム】

 

GLOCK スナイパーカービンを復活させる!

 

 

 最近マイブームとなっているエアガンのカスタマイズが「ピストルカービン化」だ。実物のカービンキットやトイガン用のキットなどを用いて多彩なカービンを製作し、サバイバルゲームに投入している。最新のカービンキットに満足してガンラックに収納しようとした時、長らく使っていないMGC製のGLOCKスナイパーカービンが目に飛び込んできた。これは、これは懐かしのGLOCKスナイパーカービンを最新仕様に復活させる企画である。

 

第1回はこちら

第2回はこちら

 

 前回までの工程でグロック側の作業に区切りが付いたので、今回はストックの修正をしたい。このカービンの主役のパーツなのだが、長年の放置と酷使により傷だらけである。自力での作業を試みてみたがどうにも上手くいかず困ってしまった。そこで今回は自力での作業は諦めてプロの力を借りることにした。作業はプロに任せるが、チャレンジしてみれば素人でもできることがあるだろう。他のグロックカービンと差別化を図る重要なパーツの加工なのでプロの作業を細かく紹介したい。

 

※トイガンを分解すると、メーカー保証や修理を受けられなくなります。分解する場合は自己責任の下に行なってください

 

アウターバレルの加工と装着

 

インナーバレルは適切な長さのものがないため、KM企画に協力を仰ぎエクステンションバレルとウレタンチャンバーの提供を受けた

 

インナーバレルのエクステンション部分がアウターバレルから大きく飛び出した組み込み後の様子。バレルが長くても組立は通常通り行なえ、グロック側の準備が整った

 

カービンキット側のアウターバレルにはエクステンションバレルは収まりそうもないので内径を広げる必要があるようだ

 

インナーバレルの外径が8.5mmだったので8.6mmに旋盤を使ってアウターバレルの内径を広げる加工を行なった

 

インナーバレルがスムーズに入るか確認。芯も出ているようだったのでインナーバレル先端にOリングなどを使用しなくても大丈夫なようだ

 

木製ストックの再塗装

 

ストックは表面の傷と塗装剥がれが全体的に見られたので部分補修ではなく全体的な修正を決断。剥がれた箇所から、クリアーが吹かれていることがわかった

 

先ずは深い傷の箇所を先に削って補修する。傷の深さによっては完全に削るのではなく自然なへこみになる程度に留め、ストックの形状を優先する。全体はまんべんなく丁寧に削ってゆく

 

消しゴムや固めのウレタンにペーパーを巻くと初心者でも作業が容易に行なえる

 

全体を磨いたら準備完了。ブラウン系の塗装を行なうので色がなくなるまで削る必要はなく、表面のクリアー塗装が完全に剥がれるまで削れていればオッケーだ

 

ブラウンカラーの塗装は下地の色を決めるための作業だ。今回は元の色に近いブラウンにしている

 

塗装後は充分な時間を掛けて乾燥させる。仕上げのクリアーカラーの効果を最大限に生かすために乾燥後は表面の塗装ムラが無くなるように全体を削った

 

レーザー刻印を入れる

 

ストックに刻印を入れるためにグロックのスライドに準じたイラストを作成。このイラストをレーザー機器に読み込ませる、刻印は多用途のレーザーではなく木専用のCO2レーザーを使用。専用機器のため、業者にお願いした

 

 

木製ストックの仕上げ塗装

 

仕上げのクリアーを塗装する。一定の距離を維持して塗装することでムラなく塗装できる

 

上部ハンドガードは傷が少なったので元の状態が維持されたキレイな仕上がりだ

 

ストック側は簡易式の治具を作成して塗装した。この後も充分な時間を掛けて乾燥させる

 

まとめ

 

 バレルがノーマルサイズより3倍程度に延長され、またバレル先端をマズル側に固定出来たので命中精度の向上に一役買ってもらえる可能性が高くなった。これでグロック本体への作業は終了した。ストックの加工にはバレルと同様に木製ガンスタンドを製作しているKM企画にて行なってもらえた。本来ならば自宅でできる加工を紹介したいのだが、今回は製品の完成度を上げることを重視したいのでご容赦願いたい。特に木製品にレーザー刻印が出来ると聞いてこれはぜひともやらねばと思ってしまった。木製パーツの工作は中々見る機会がないので、読者の作業の参考にもなれば幸いだ。

 

TEXT:IRON SIGHT

 

この記事は月刊アームズマガジン2024年1月号に掲載されたものです。

 

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