エアガン

2023/12/12

メンテナンスでM4系電動ガンの命中精度を上げよう【エアガンメンテナンス】

 

 エアガンのインナーバレルとチャンバーは、命中精度に大きく関わるパーツだ。しかし、どれだけ性能の高いカスタムパーツを組み込んだカスタムガンであっても、この部分が汚れていたりすると性能低下は免れない。そこで大事になってくるのがメンテナンスだ。通常のメンテナンスでは分解せずクリーニングロッドを使ってバレル内やチャンバー内(※その際ホップテンションは解いておいた方が望ましい)を清掃するが、より本格的にメンテナンスしたい場合は分解した方がやりやすい。ここではスタンダードな構造のG&Gアーマメント製のCM16電動ガンを例に、バレル&チャンバー周りをメンテナンスするための分解手順を解説していく。

 

※トイガンを分解すると、メーカー保証や修理を受けられなくなります。分解する場合は自己責任の下に行なってください。

 

G&Gアーマメント「CM16 カービンライト DST」

 

使用工具

 

チャンバーのメンテナンスにはピンポンチ、2番(中サイズ)のプラスドライバー、プラハンマー、ラジオペンチといった工具が必要だ。ホップアップパッキンに塗るラバーグリスもしくはシリコンオイルスプレーも用意しておくとよい

 

チャンバーの取り外し

 

スタンダードなM4系の場合、チャンバーの取り出しはレシーバーを分割するだけで取り出せる場合が多い。まずはアッパーレシーバーピンをピンポンチとハンマーで叩き、右側面へと押し出す

 

機種によってはピンが完全に外れない場合もあるので、アッパーレシーバーが動いて結合が解除されたら叩くのをやめよう

 

アッパーレシーバーの内側にチャンバーユニットがあるので引き抜いて取り外す。写真のCM16はハンドガード内部にバッテリーを収める前方配線タイプなので配線をねじらないように注意している。ストックチューブ内にバッテリーを収める後方配線モデルであればここに配線は存在しないのでより作業しやすい

 

取り外したチャンバーユニットだ。インナーバレルが組み込まれており、側面にはホップアップの調整ダイヤルが備わっている。ここから細かいパーツやネジを外すので、組み立ての参考にするためにも完成状態であるこの外観を撮影しておくとよい

 

 

チャンバーの分解とメンテナンス

 

ホップアップの調整ダイヤルにはプラスネジがあるのでこれをドライバーで取り外す。ネジを取るとダイヤルもポロっと落ちるので紛失しないように注意しよう

 

右側面のギアには軸棒とギアを固定しているスターロックワッシャーが付いている。これは軸棒と噛むようにして固定されているので、ラジオペンチで両端をつまみ、ゆっくりと引き上げて外そう

 

右側面からピンポンチを突き入れて、左側面についているチャンバーカバーを外す。ハンマーで叩く必要はなく、指でピンポンチを押し込むだけで大抵の場合は取り外すことができる

 

左側面にはもう一つのスターロックワッシャーがある。これもラジオペンチでつまんでゆっくりと持ち上げて取る

 

反対側のギアが外れ、チャンバー内部に入っているホップアームが引き抜けるようになるので、チャンバーボディから取り外す。このとき、ホップの押しゴムやスプリングといった小さいパーツがあるので落とさないように注意する

 

インナーバレルとチャンバーボディはC型の樹脂製クリップで固定されている。C型クリップの右側面か左側面のどちらかには小さな隙間が作られており、そこに細いピンポンチなどを差し込んで持ち上げれば外せるようになっている。C型クリップの他に、ブレ止めの真鍮カラーがインナーバレルとチャンバーボディの間に入っているので忘れずに回収する

 

チャンバーボディからインナーバレルを引き抜いたら、ホップアップパッキンの状態もチェックしておこう。パッキンが破けていたり硬化していたら交換するべきだ。異常がなければラバーグリスやシリコンオイルスプレーを外周に塗布して、パッキンの内側にある突起部をインナーバレルの溝に合わせて再度取り付ける

 

チャンバーの分解はこれで完了だ。この状態になったらチャンバー内部の汚れやゴミをきれいに除去し、インナーバレルもクリーニングロッドで徹底的に清掃するとよい。組み立ての際はインナーバレルの溝をチャンバーボディの下にくるよう入れ、ホップアップパッキンの位置決めをする。ホップアームに押しゴムを入れて組み込むのも忘れてはいけない重要な要素だ

 

 間もなく年末を迎える今日この頃。撃ち納めの後は新年のサバゲーで気持ちよく射撃できるように、愛銃のメンテナンスをしてみてはいかがだろうか?

 

撮影協力:KM企画

TEXT:アームズマガジン編集部

 

この記事は月刊アームズマガジン2023年12月号に掲載されたものです。

 

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