エアガン

2022/09/27

バトルライフルの傑作FALがガスブローバックガンに!「VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)」

 

オールドユーザー感涙!バトルライフルの傑作

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)

※実射シーンとインプレッションはこちらの動画をご覧ください。

 

 実銃を彷彿とさせるリアルさとブローバックの作動性能で定評のあるVFCから、ついにバトルライフルの傑作であるLAR(FAL)がガスブローバックガンで登場した。LARはVFC以外のメーカーから電動ガンでリリースされているものの、ガスブローバックガンはVFCのこのモデルが世界初となる。

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
私のようなアラフィフ読者の方ならLARのエアガンといえばJACのL1A1を思い出すかもしれない。VFCのLARは外観は似ているものの剛性感・重量感は比べ物にならないほどガッシリしている

 

LAR(=FN FAL)をガスブローバックで忠実に再現

 

 実銃のLAR(ライト・オートマチック・ライフル)はSCARシリーズやM249 MINIMIなどで知られるベルギーのFNが開発したバトルライフルである。第二次世界大戦後、西側諸国が東側諸国のAK47に対抗するために新たな自動小銃の配備が求められていた。そこでFNは独自に開発した自動小銃と弾薬を西側諸国に提示しようとしたところ、アメリカ主導により7.62mm×51弾の統一採用が進められ、FNはこの弾薬にあわせて自動小銃を改良、LARが誕生した。広く浸透しているFALという名称はフランス語の「Fusil Automatique Léger(軽量自動小銃)」の略称で、LARは輸出向けモデルに付けられた英語表記の名称である。ベルギーはもとよりイギリス(セミオート仕様のL1A1)、オランダ、カナダ、ポルトガルといったヨーロッパ諸国で採用された。
 1982年に勃発したフォークランド紛争ではイギリス軍がL1A1、アルゼンチン軍がFALを使用するという珍しい現象が起きた。また、1965年から1979年にかけて起こったローデシア紛争では、ローデシア政府軍の雇われた傭兵たちがLARを使用していたことから「LAR=傭兵の銃」というイメージが強い。いずれにしても5.56mm×45弾を使うアサルトライフルが主流となる時代までLARは世界中で使われ、現在でもクローンモデルが民間市場で人気を博している。

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
LAR 50.00タイプのポリマー樹脂製ハンドガードはスチールプレス製フレームが組み込まれた二重構造をリアルに再現

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
LAR特有の角度が付いたポリマー樹脂製グリップもLAR 50.00タイプを再現

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
ハンドガードとグリップと同じLAR 50.00タイプのポリマー樹脂製の固定ストック。内部には実銃同様にバッファーが忠実に再現されている

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
セレクターレバーはS(セーフティ)からR(セミオート)に切り替えるのは素早くできるが、A(フルオート)に切り替えるにはセレクターレバーを180度回さなくてはならない

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
フラッシュハイダーはFNCなどに見られるベルギースタイルのショートコンボデバイスタイプ(スチール製)がチョイスされている

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
左右にガードが付いたポスト型のフロントサイトは付属のアジャストツールを使って調整できる

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
レシーバー左側に独立して設けられたチャージングハンドルは操作しやすい位置にある。実銃同様にスチールプレス製のレシーバーカバーはリブなどはなくシンプルな形状

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
レシーバー後部に付属するリアサイト。上下の調節はノブを押しながらブレード部分を前後させて行ない、左右の調整はアジャストツールを使ってリアサイトベースごと左右に動かして行なう

 

特徴的な内部構造まで実銃どおり! モデルガンマニアも納得のリアリティ

 

 そんなLARをVFCはガスブローバックガンで再現。リアルさでは定評のあるVFCの製品の中でもこのモデルのリアルさは群を抜いているといっても過言ではない。数あるバリエーションの中からもっともLARらしいプロポーションを持つアーリーモデル(FN FAL 50.00 Type1)をチョイス。複雑かつスリムなアッパーレシーバーはアルミダイキャスト製、レシーバーカバーやトリガーグループはスチールプレス製など主要パーツは金属製。誕生当時は先進的だったポリマー樹脂製ハンドガードやグリップ、ストックは、形状はもちろん艶やかな色合いや質感に至るまで忠実に再現。レバー式のマガジンキャッチやボルトストップ、セレクターレバー、リアサイトなども実銃同様に作動する。

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
マガジンキャッチとボルトキャッチはマガジン後方に並んで設置されている。左側にあるのがボルトキャッチ

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
レバー式のマガジンキャッチは右側に設けられている。マガジンを外す際は左手でマガジンを握りながら親指でマガジンキャッチを押す

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
削り出しで再現されたガスチューブ前部のガスレギュレーターダイヤルはダミーながら可動させることができる

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
ガスレギュレーターを取り外せば中からガスピストンが取り出せる。ガスブロックから先のアウターバレルやR1スリングスイベルはスチール製

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
可動式のキャリングハンドルが標準装備されており、ガスチューブを外せば取り外すことができる

 

 ディテール以上に圧巻なのが内部メカニズムの再現度合い。自衛隊の64式小銃に影響を与えたとされるストック内に設けられたバッファー(リコイルスプリング)はライブとなっており、LAR特有の内部メカを再現。ブローバックには直接関係ないにも関わらずガスチューブ内にはガスピストンも再現されている。
 フィールドストリップは実銃同様のプロセスで行なえる。ダイキャスト一体成型のマガジンは実銃と同じ装弾数20発だ。

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
フィールドストリップの方法は実銃と同じ。まずレシーバー後部左側にあるレシーバーロッキングピンを下げるとレシーバーがテイクダウンでき、レシーバーからレシーバーカバー、バッファーブロックを外すとボルトユニットが取り出せる

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
レシーバー後部内側の中央付近にバッファーガイド(写真上・矢印)があり、発射後、ボルト後部に設けられたガイドロッドがバッファーガイドを押す(写真下)ことでリコイルショックが吸収され、ボルトが後退しきるとリコイルスプリングの反発によりバッファーガイドがガイドを押し出しボルトが前進する

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
レシーバーカバーを外した状態でボルトの動きを見たところ。ボルトが後退するとガイドロッドがストック内に入り込んでいるのがわかる

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
スチールプレス製のトリガーグループ内を見たところ。ハンマー&ハンマースプリングやトリガーやシア類が組み込まれているわりにはシンプルなパーツ構成だ

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
アジャストツールを使ってハンドガードを外したところ。ハンドガード内のアウターバレルはアルミ製となっており、重量バランスの適正化に貢献している

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
ホップアップ調整用のスクリューはマガジンハウジング前方に設けられており、アジャストツールを使って調整できる

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
実銃では7.62mm×51弾が20発装填できるマガジン。ボディはダイキャスト一体成型(バットプレートはスチールプレス製)で空撃ち機能が搭載されている。BB弾の装弾数は実銃と同じ20発

 

激しいリコイルショック&実射性能が楽しめるLAR(FAL)がついに登場だ

 

 ボルトには最新のブローバックエンジンが導入されており、バトルライフルらしいハードなリコイルショックとスピード感溢れるブローバックは他社の追随を許さない。可変ホップアップシステムが標準装備されており、実射性能も申し分ない。

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
ダミーボルトはCNC削り出しのスチール製。発射のたびに重量級のダミーボルトが激しく前後動する。21mm径のノズルを用いた最新型のブローバックエンジンが採用されている

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)
最新のブローバックエンジンによるハードなリコイルショックは感動モノ。ブローバックスピードも速く、フルオートで撃っても最終弾までダレることなく撃ち切れる

 

 細部に至るまで徹底的にこだわるVFCらしさを実感できるLAR。トイガンとして圧倒的な完成度を誇るこのモデルは、モデルガンマニアにもお薦めできる逸品だ。

 

VFC LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)

 


 

VFC
LAR ガスブローバックライフル JP Ver.(FN FAL 50.00 Type1)

 

DATA

  • 全長:1,095mm
  • 重量:3,950g
  • 装弾数:20発
  • 価格:¥107,580
  • お問い合わせ先:VFC

 

TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部
撮影協力:ビレッジワン

 

この記事は月刊アームズマガジン2022年11月号 P.20~23をもとに再編集したものです。

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