2022/06/28
あのトンプソンM1が発火式モデルガンで登場「MULE トンプソンM1モデルガン」
人気のトンプソンの中でも希少なM1を再現
サブマシンガンとしてトップクラスの人気を誇るのがトンプソンだ。トンプソンは大まかに「シカゴタイプライター」のあだ名を持つM1928/M1928A1と、アメリカ軍に制式採用されたM1/M1A1の2つに分けられる。今回の製品はその中でもモデルガン化された例が少ない希少なモデル、M1だ。
M1A1ならエアガン、モデルガンを問わず各社から製品化されており、MULEもハドソンが製作したモデルガンの金型を用いた改良版をリリースしたことがある。それに対してM1はCMCのモデルガン以外は製品化されたことがない。M1とM1A1には外観上の大きな差異はないが、M1は可動式ファイアリングピンとハンマーが内蔵されているのに対して、M1A1はファイアリングピンが固定式という構造上の違いがある。
トンプソンはすべてオープンボルト式で、M1A1はボルトが前進してチャンバーに弾を送り込むとボルトフェイスに固定されたファイアリングピンがプライマーを叩いて弾が発射される。一方、M1928とM1はトリガーを引くとボルトが前進し、カートリッジをチャンバーに送り込むのと同時にボルトに組み込まれたレバー状のハンマーがロアレシーバーに接触して回転し、ファイアリングピンを叩いて弾が発射される。M1A1は生産性向上のために可動式ファイアリングピンとハンマーをオミットしたのだ。
モデルガン製造のノウハウを駆使して仕上げる限定生産品!
今回MULEが再現したM1は、前作のM1A1をベースに大幅な改良を加えると同時に、ボルトにM1の特徴であるハンマーと可動式ファイアリングピンが組み込まれている。ただし、銃刀法により金属製モデルガンにカートリッジの中心を叩くファイアリングピンを組み込むことは違法なので、MULEは形状として再現しているだけで実際には機能しない。このM1はCAWグループのマイズファクトリーが製造を担当し、MULEによって販売される。
実銃に近い重量感と操作感が体感できる長物の金属製モデルガン、しかも発火式は少ないだけにこのモデルは貴重な存在だ。270挺限定なので欲しい方は早めに手に入れよう。
MULE
トンプソンM1モデルガン
DATA
- 全長:810mm
- 重量:4,210g
- 装弾数:30発
- 価格:¥93,500(270挺限定)
- お問い合わせ先::MULE
TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2022年8月号 P.22~23をもとに再編集したものです。