2022/02/06
【結果発表】Arms MAGAZINE WEB STYLING CONTEST 2021
Arms MAGAZINE WEB STYLING CONTEST 2021
優秀賞揃い踏み!!
2021年12月、SNSを舞台にしたオンラインコンテスト「Arms MAGAZINE WEB STYLING CONTEST」が開催された。サバゲーマー、ミリタリーの愛好者のみならず、たくさんの人が参加するイベントとなった。
これまでそれぞれの部門の入賞者を紹介してきたが、今回は今一度そこで紹介した優秀賞の方々をご覧いただこう。
カジュアル部門優秀賞
カジュアル部門で優秀賞に輝いたのは、BLKFOX737_OWNERさん。マスクやスウェットはシンプルなブラックであり、服装だけならば日常に紛れ込んでもおかしくないスタイルだ。だが、NIKEのスニーカーやWTAPSのパンツは動きやすさを意識。また注目すべきは、パンツの柄に夜間の隠密性を高めたナイトカモを選んでおり、随所にこだわりが見える私服だ。それをNVG付ヘルメットと組み合わせることで私服と装備をマッチさせている。エアガンと日常を共鳴させたスタイリングはまさに優秀賞に相応しい。
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特殊部隊・LE部門優秀賞
1992年2月10日に創設されたSOBR(Spetsial'niy Otryad Bystrovo Reagirovaniya ソーブル)は、ロシア内務省傘下の犯罪組織対策局に所属。上級捜査官で構成されたSWATタイプの特殊任務を行なっている。SOBRは6個の部隊に分かれて各地に配属されており、SOBRユニットにはそれぞれに名前がある。今回ご紹介するモスクワ州のSOBRは「Bulat(ブラト)」と呼称され「ダマスカス鋼」という意味だ。ダマスカス鋼は、刃物に使われる鋼材でそのマークとなる剣を意味している。その名称のように彼らは定期的に世界中の過酷な砂漠地域や寒冷地などで訓練を行ない、鋼を叩くかのように鍛錬を行なっている。
SOBRの主な任務はテロ対策及び組織犯罪への対抗とされ、職務の関係上で関係国への派遣も行なわれた。2016年から2018年にかけてダゲスタン共和国やチェチェン共和国にて警察等の治安機関を標的とした爆弾テロが発生した際に派遣されたのが彼らで、今回のスタイリングはその際のものを再現。装備は地域によって格差があるようで、モスクワのSOBRは潤沢な予算を生かして最新装備が使われている。HiROさんのスタイリングは当時のドキュメンタリー動画を見ても同じスタイルを完全に再現したことに気が付く。アーマーは当時派遣された際に使われたものを入手し、エアガン以外はすべて実物という。入手困難であろうアイテムを集め、できるだけ完全再現を試みた意気込みが装備からも伝わってくる。その完全再現度が今回の部門優秀賞につながった。
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リアル系フィクション部門優秀賞
武装JK、架空LEなどさまざまな設定のスタイリングが出る中、ぶっちょさんが応募されたのはなんと「清掃会社」だ。。表向きは清掃業を主な業務としているカンパニー。だがその裏では人には言えない“清掃”を行なっているという設定だ。あえて有限会社としていることから何やらよからぬ歴史の深さを感じる。そして、その設定に裏付けされているのがその装備だ。外見はツナギで作業員らしさを演出。装備は動きやすいように最小限の装備でまとめられている。しかもベルトキットに装着されているのはホルスターやミリタリーポーチではなく、ホームセンターで販売されているツールポーチ。グローブは世界各国で高い評価を得ている作業用グローブ「ワンダーグリップ」を使用しているのだ。裏の仕事道具である銃はサイレンサーを付け、黒と黄色の警告色に彩っている。奇抜な設定でありながら徹底したこだわりには審査員全員を唸らせた。まさに優秀賞に相応しいスタイルだろう。
SF系フィクション優秀賞
この部門は「Science & Fantasy」ということでサイバー、異世界、魔術など架空の世界観をベースにした創作スタイリングが募集された。。今までのアームズマガジンにはない試みだがこちらも多数の応募をいただき、審査員でも意見が分かれた。その中で優秀賞に輝いたのは、ないとはるとさんだ。特筆するべきは、その個性的な装備の数々だ。タンクトップの上に羽織っているのは、なんと振袖。斬新なデザインの振袖とサイバーチックなマスクは個性的でなんともインパクトがある。ドッグタグやヘッドセットは黒を基調としたスタイルに馴染みながらアクセントを加えている。
サバイバルゲームの特性上、肌が出ているスタイリングはあまり存在しなかった。その常識に新しい概念を呼び込みつつ、ミリタリーやサイバーとも調和したスタイリングを生み出した。そんな新しいスタイリングを今回のSF TYPEフィクション優秀賞としたい。
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まとめ
今回のアームズマガジンスタイリングコンテストは、既存のミリタリーやフィクション以外にもカテゴリーの幅を広げたことで、サバゲ祭会場で行なわれたスタイリングコンテストや前回のオンラインコンテストとは違った新しいジャンルやユーザーが数多く参加したことが印象深い。創作系の躍進とアメリカ軍以外の各国軍の参戦など興味深いコンテストとなった。サバイバルゲームという「プレイ」を楽しむだけでなく「スタイリング」を楽しむことは、サバイバルゲームをより深く楽しむための1つの方法だ。気になった方はぜひ次回のコンテストに参加していただければと思う。
協賛メーカーの皆様
このコンテストは様々なユーザーからいただいたご支援はもちろん、賞品などの提供や情報の拡散など、協賛メーカーの皆様がサポートしてくださった。この場を借りてお礼を申し上げると共に、その皆様をご紹介する。ぜひサバイバルゲームやスタイリングのアイテム購入の参考にしていただければ幸いだ。
REALMENT
https://realment.co.jp/
米国のブランドを中心に特殊部隊装備品を販売するメーカー。取り扱いブランドは長年に渡り米軍、各国の特殊部隊に納入実績があり信頼性が高く、極度のストレス状態でも機能を損なわない。通信販売はもちろん、東京都台東区の実店舗でも販売を行なっている。
TAC-ZombieGear
https://www.tac-zombiegear.work/
ミリタリー商品の生産・販売を行なうTAC-ZombieGearさんは他店では入手できない日本未発売商品など珍しいアイテムも取り揃え、またレディース商品も各種取り扱っている。通信販売だけでなく、東京都文京区にショールームもあり、珍しい商品を見ることができる。
中央町戦術工芸
https://ctctyo.stores.jp/
近未来的なデザインを専門とするメーカー、中央町戦術工芸は、現在サバゲーマーたちをはじめとしたユーザーから注目を集めている。彼らは幾何学的な形状を組み合わせることで、さまざまな新進気鋭のデザインを生み出し、装甲マスクをはじめとしたグッズを展開している。通信販売で各種アイテム購入可能。
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サバイバルゲームやミリタリー系コスプレでは欠かせない、タクティカルギア。これを実際の特殊部隊員や自衛隊員のように格好よく着こなし、なおかつ有効活用するには少しコツが必要だ。本書では、ヘルメットやボディアーマー、ガンベルト、各種ポーチ類、ブーツといったタクティカルギア/ミリタリー装備の選び方や装着方法をわかりやすく解説。
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この記事は月刊アームズマガジン2022年3月号 P.132~137をもとに再編集したものです。