装備

2022/02/04

【スタイリング】現実にはいないけど、現実味のあるカッコイイスタイリング!!

 

Arms MAGAZINE WEB STYLING CONTEST 2021

【リアル系フィクション部門】結果発表!!

 

 2021年12月、SNSを舞台にしたオンラインコンテスト「Arms MAGAZINE WEB STYLING CONTEST」が開催された。サバゲーマー、ミリタリーの愛好者のみならず、たくさんの人が参加するイベントとなった。

 今回はそのうちのリアル系フィクション部門の結果を発表する。早速、優秀賞から順番に紹介していこう。

 

 


 

優秀賞

 

 

ぶっちょ
@buttyo_nico

 

受賞ポイント

  • まさかの「清掃会社」という設定
  • その設定を遵守した装備の数々
  • 細部まで見えるこだわり

 

 武装JK、架空LEなどさまざまな設定のスタイリングが出る中、ぶっちょさんが応募されたのはなんと「清掃会社」だ。。表向きは清掃業を主な業務としているカンパニー。だがその裏では人には言えない“清掃”を行なっているという設定だ。あえて有限会社としていることから何やらよからぬ歴史の深さを感じる。そして、その設定に裏付けされているのがその装備だ。外見はツナギで作業員らしさを演出。装備は動きやすいように最小限の装備でまとめられている。しかもベルトキットに装着されているのはホルスターやミリタリーポーチではなく、ホームセンターで販売されているツールポーチ。グローブは世界各国で高い評価を得ている作業用グローブ「ワンダーグリップ」を使用しているのだ。裏の仕事道具である銃はサイレンサーを付け、黒と黄色の警告色に彩っている。奇抜な設定でありながら徹底したこだわりには審査員全員を唸らせた。まさに優秀賞に相応しいスタイルだろう。

 

工具箱にはサイレンサーなどのアクセサリーが入っている。状況に応じて仕様変更をするのだろう

 


 

入賞

 

 惜しくも優秀賞は逃したものの、入賞の方々も素敵なスタイリングだった。その入賞の巧みなスタイリングをご覧いただこう。

 


 

 

さめたろう
@sametar00Agni

with @rejoys_million

 

 ストーリーがリプ欄にまで記載された世界観と添付された写真から見ることができる世界は、「今からそう遠くない未来 サイボーグの普及に伴い治安維持の強化として私服警官の増員、武装強化が求められた世界線」というテーマに沿ったスタイリングとなっている。スタイリングに使われた装備や銃のセットアップは、旧式装備や銃を使う近未来という世界観にマッチしていたこともポイントが高い。

 


 

 

みやび
@miyabisabage

 

 編み笠デザインの帽子を被り、陣羽織にタクティカルギアという独特なスタイリングは、雑兵UO集団・笠連の一員という設定に沿ったものだ。「群れないと弱い」ということで集団行動するようだ。装備やスタイルは個々に違うのに同じ色の笠を被り、タクティカルな陣羽織を揃えることで統一感を演出している。衣装と装備もマッチしており、群れることで不気味な迫力すら感じさせる。

 


 

 

 

 現実的な世界観における創作スタイリングで、よく構築されているものが「武装JK」だ。Rinさんのスタイルは準軍事組織として正規に高校生が武装し、戦闘や治安維持を行なう世界観ということで、ベルトキットは実戦を意識した構築になっている。

 

携行しているタクティカルスクールバッグはMOLLE対応となっており、武装JKという世界観をしっかりと演出。それでいて制服もちゃんと見せている点も素晴らしい

 


 

 

茸ちんまん a.k.a RYO
@hiyasitake

 

 現実の世界観における創作スタイリングで最も普及しているスタイルは「架空LE」だろう。今回もさまざまな架空LEの応募があったが、その中で取り上げるのは架空LE「SAICA」。任務は該当エリアの調査及び物資回収。そして必要に応じた「障害物」の排除。作戦に応じた柔軟な武装の展開が見ていて楽しい。

 

作り込まれた世界観を裏付けるように本格的な装備やスマホなどの最新のツールを使用している

 


 

 

りりあんぬ葵
@LillianneMoo

 

 絢爛豪華なこのスタイリングの題材は「極道の妻」。派手な着物で手にしたのはゴールドカラーのアウターバレルがのぞく銃だ。この写真は相手の命を狙う冷徹な極道を思わせるが、別の写真ではどこか物憂げな表情、あるいは、部下に見せるほのかな優しい表情も醸し出している。設定を引き立てる演技力と、それを切り抜いた写真に脱帽である。

 


 

佳作:架空LE装備

 

 他にも、工夫を凝らされたスタイリングがたくさん応募されていた。その中からいくつかピックアップして紹介しよう。まずは架空LEスタイリングからご覧いただこう。

 

ジウ
@KILLZONEFUN

 

象徴である“湖”をもつ架空都市“近江市”にある架空LE組織「近江市警」のスタイリングで参加。日本の警察組織ということで89式小銃を採用し、法執行機関らしくするためにBDUをネイビー、アーマーをグレーの色で統一している

 

ばるさ
@Balsamicos_501

 

「厚生省関東信越厚生局麻薬取締部特別行動課(空挺麻取)」という架空LEスタイリング。写真を見るとアメリカのDEA(麻薬取締局)に所属するSWATのように、凶悪な麻薬組織のアジトを強襲して容疑者を逮捕するというイメージが浮かぶ

 

秋田警備対処課RICE
@hrt456765428

 

秋田県庁の中にある課のひとつ「警備対処課」所属の県職員という設定。予算不足のため89式小銃を含めた銃器類は自衛隊から借りているらしい、とのこと。そこはかとない苦労を思わせる設定だ

 


 

佳作:武装JKスタイル

 

 『リトルアーモリー』シリーズをはじめ、「女子校生と武装」という禁断の組み合わせが魅力的な「武装JK」も、今や人気ジャンルとなった。今回は「武装学生」「武装メイド」などそれに類するものもまとめて、ここでピックアップしよう。

 

武蔵之入間学園
@project_09x2
@mlkgarnet
@CHILL_DOGGO_QB
@yumetosvg

 

photo by RedruM
架空武装学園「武蔵之入間学園」を舞台としたもの。テーマを共有することでスタイリングに奥行を醸し出している

 

柚上かれんぴ
@karen_OuO_

 

Photo by じーる
柚上かれんぴさんはコンシールドキャリーを前提とした武装JK。ベルトキットやチェストリグの装備を使わず、ショルダーバッグにマガジンなどを収納している

 

あおい
@kunadono

 

こちらの武装JKはM93Rをカービン化して携行性と制止力をより強化。背景の雰囲気から熟練の射撃手である気がしてしまう

 

メイ姉
@maidcameraman

 

こちらは武装メイド。コルセット風のチェストリグにホルスターなどを装着。レッグホルスターでも帯銃しており、メイドの雰囲気を崩さずに装備を組み上げている

 


 

 架空LE、武装JKなど現実にはいない、されど現実味がどこかあるスタイリングが見られた部門。今回は設定した世界観にどれだけ装備をブラッシュアップしたかで選ばせていただいた。どれも秀逸なものが多く、どれを優秀賞にするか議論が絶えなかった。このほかにも巧みなスタイリングが多く見られたので、ぜひ他の参加者のスタイリングも参考にしていただければ幸いだ。

 

【リアル系フィクション部門】写真アーカイブはこちら

 

 


 

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佳作の方々も番外編で紹介している

 

 

この記事は月刊アームズマガジン2022年3月号 P.132~137をもとに再編集したものです。

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