装備

2022/02/03

【スタイリング】こだわりの再現度!! 特殊部隊・LE装備のサバゲーマーたち

 

Arms MAGAZINE WEB STYLING CONTEST 2021

【特殊部隊・LE部門】結果発表!!

 

 2021年12月、SNSを舞台にしたオンラインコンテスト「Arms MAGAZINE WEB STYLING CONTEST」が開催された。サバゲーマー、ミリタリーの愛好者のみならず、たくさんの人が参加するイベントとなった。

 今回はそのうちの特殊部隊・LE部門の結果を発表する。早速、優秀賞から順番に紹介していこう。

 

 


 

優秀賞

 

 

HiRO@SOBR
@spetsnazsobr

 

受賞ポイント

  • 装備の忠実な再現
  • 撮影時、ルームクリアリングなどのアクションを再現
  • 銃器なども設定に応じたカスタムを細部まで徹底

 

 1992年2月10日に創設されたSOBR(Spetsial'niy Otryad Bystrovo Reagirovaniya ソーブル)は、ロシア内務省傘下の犯罪組織対策局に所属。上級捜査官で構成されたSWATタイプの特殊任務を行なっている。SOBRは6個の部隊に分かれて各地に配属されており、SOBRユニットにはそれぞれに名前がある。今回ご紹介するモスクワ州のSOBRは「Bulat(ブラト)」と呼称され「ダマスカス鋼」という意味だ。ダマスカス鋼は、刃物に使われる鋼材でそのマークとなる剣を意味している。その名称のように彼らは定期的に世界中の過酷な砂漠地域や寒冷地などで訓練を行ない、鋼を叩くかのように鍛錬を行なっている。
 SOBRの主な任務はテロ対策及び組織犯罪への対抗とされ、職務の関係上で関係国への派遣も行なわれた。2016年から2018年にかけてダゲスタン共和国やチェチェン共和国にて警察等の治安機関を標的とした爆弾テロが発生した際に派遣されたのが彼らで、今回のスタイリングはその際のものを再現。装備は地域によって格差があるようで、モスクワのSOBRは潤沢な予算を生かして最新装備が使われている。HiROさんのスタイリングは当時のドキュメンタリー動画を見ても同じスタイルを完全に再現したことに気が付く。アーマーは当時派遣された際に使われたものを入手し、エアガン以外はすべて実物という。入手困難であろうアイテムを集め、できるだけ完全再現を試みた意気込みが装備からも伝わってくる。その完全再現度が今回の部門優秀賞につながった。

 

ポイントマンがハンドガンのウェポンライトをシールドの上から照射しつつ、手にするシールドを本物の隊員と同じように使いこなしている。バディは後方からライフルで迎撃できる姿勢を取っている。シールドを持つメンバーをもう1人の隊員がサポートする、バディシステムを生かしたルームクリアリングに注目

 


 

入賞

 

 惜しくも優秀賞は逃したものの、入賞の方々も素敵なスタイリングだった。その入賞の巧みなスタイリングをご覧いただこう。

 


 

 

丈夫な坊主
@legarconsolide

 

 通称フレンチSASと言われる1er RPIMa(仏陸軍第一海兵歩兵落下傘連隊)隊員のスタイリング。第二次大戦から参戦していたフランス軍の古参部隊だ。今回のスタイリングは2018年ごろのイベントでの対テロ訓練展示の装備を意識したとのことで、公式写真などからスタイリングを構築されたのだろう。国内で入手できそうな装備も上手く使用しているようであり、再現度はかなり高いといえる。

 


 

 

 

 FUGITIVE RECOVERY AGENT(バウンティハンター)は、逃亡者追跡などの資格を持った人々だ。そんな小さなバウンティハンターのスタイリングは、車輌移動を想定してアーマーの背面をフラットにし、前面に装備を集約したことで、車輌内でアクションを起こせるようにしている。

 

携行武器が東京マルイの銀ダンと思えない迫力あるシューティングフォームに圧倒された

 


 

photo by sayuri N(@NakanoSayuri1)

 

eili.s 改めてAGEです!
@eilis67531399

 

 なんだこの写真は!? となった作品。もちろん良い意味での衝撃だった。現場を離れていた老練な捜査官が現場に戻ってきた、というストーリーを写真から見ることができるシンプルなスタイリングに肩の力が抜けた優秀な捜査官らしい立ち姿。ご本人のキャラクターを熟知したうえでのスタイリングは賞賛したい。

 


 

photo by いな(@ina_r1z)

 

かん
@kankimi10

 

 本誌でも特集を組むことが多いロシア軍だが、スタイリングコンテストでもその姿を見ることが多かった。この「カリーニングラード支部 特殊活動支援課Запад」を再現したスタイリングは、実際の隊員画像を参考にしつつ、できるだけ年代の合う装備品で構成されたとのこと。装備系サバゲーマーは、実際の画像から年代や作戦地域などを念入りに調べてセットアップをしている。そのためゲームを楽しむだけでなく、調べることや装備取集も含めた幅広い楽しみ方をしている。

 


 

佳作:特殊部隊装備

 

 他にも、工夫を凝らされたスタイリングがたくさん応募されていた。その中からいくつかピックアップして紹介しよう。まずは特殊部隊装備の皆様から紹介する。

 

yf23
@ssibalsaeya

 

こちらは韓国陸軍の特殊戦司令部に所属する隊員のスタイリング。特殊戦司令部は、朝鮮戦争での教訓をもとに発足され、カウンターゲリラ戦や潜入及び敵のかく乱作戦を行なう特殊部隊だ

 

ぱぴ
@Papi_RTARF

 

1981年に創設され、現在はタイ王国陸軍の特殊作戦コマンド 第3特殊作戦連隊の傘下にあるTask Force90(TF90)という特殊部隊隊員のスタイリング

 

りっく
@ricktsugu6

 

5th special forces group(アメリカ陸軍特殊部隊第5特殊部隊)が駐留するケンタッキー州フォートキャンベルで行なわれた軍事演習にOPFORとして参加したインストラクターを意識したスタイリング。タイガーストライプのBDUなど新しい情報をもとに再現している

 

王建国
@Wang_jian_guo2

 

中華人民共和国の準軍事組織である中国人民武装警察部隊の隊員のスタイリング。ワッペン、装備など工夫しながら揃えている​​​​​​

 


 

佳作:LE装備

 

 今回の応募者はアメリカのLE職員を再現したものが特に多く、SWAT隊員だけでなく州警察官など幅広いスタイリングが見られた。そのLE装備の佳作もご覧いただこう。

 

Boscorelli 55pct
@boscorelli55pct

 

1990年代のNYPD(ニューヨーク市警)の装備を再現。海外ドラマ『サード・ウォッチ』に出てくるキャラクターのNYPDのボスコレッリ巡査をベースとしたスタイリングとのことで、応募された写真もどこかドラマのワンシーンを思わせる

 

えありある
@Not_sky_down

 

米司法省のFBI(連邦捜査局)のワシントン支局SWAT隊員のスタイリング。2021年1月に起きたアメリカ合衆国議会議事堂襲撃事件時に見られたものを参考にしたという

 

たけまっくす
@take_CPL

 

2019年頃の横田基地のUSAFSecurity Forces(米空軍憲兵隊)の装備を参考に、憲兵隊スタイリングを組み上げたそうだ。軍属の捜査官らしいスタイリングに注目

 

ハヤポン
@hayapomurumuru

 

米カリフォルニア州ロサンゼルスにあるLASD(ロサンゼルス郡保安局)のオフィサーのスタイリング。バケットスタイルのベルトを使用するなど、細かい部分をしっかり押さえている

 


 

 特殊部隊やLEのさまざまなスタイリングが見られた部門。今回はその再現度を基準に選考させていただいた。このほかにも巧みなスタイリングが多く見られたので、ぜひ他の参加者のスタイリングも参考にしていただければ幸いだ。

 

【特殊部隊・LE部門】写真アーカイブはこちら

 

 


 

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佳作の方々も番外編で紹介している

 

 

この記事は月刊アームズマガジン2022年3月号 P.132~137をもとに再編集したものです。

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