装備

2022/02/05

【スタイリング】フィクションの世界を再現するサバゲーマーたちの実力

 

Arms MAGAZINE WEB STYLING CONTEST 2021

【SF系フィクション部門】結果発表!!

 

 2021年12月、SNSを舞台にしたオンラインコンテスト「Arms MAGAZINE WEB STYLING CONTEST」が開催された。サバゲーマー、ミリタリーの愛好者のみならず、たくさんの人が参加するイベントとなった。

 今回はそのうちのSF系フィクション部門の結果を発表する。早速、優秀賞から順番に紹介していこう。

 

 


 

優秀賞

 

 

ないとはると
@Night_Harto

 

受賞ポイント

  • 斬新なアイテムの数々
  • ミリタリー×サイバーの調和
  • 背景やポージングなどの雰囲気作り

 

 この部門は「Science & Fantasy」ということでサイバー、異世界、魔術など架空の世界観をベースにした創作スタイリングが募集された。今までのアームズマガジンにはない試みだがこちらも多数の応募をいただき、審査員でも意見が分かれた。その中で優秀賞に輝いたのは、ないとはるとさんだ。特筆するべきは、その個性的な装備の数々だ。タンクトップの上に羽織っているのは、なんと振袖。斬新なデザインの振袖とサイバーチックなマスクは個性的でなんともインパクトがある。ドッグタグやヘッドセットは黒を基調としたスタイルに馴染みながらアクセントを加えている。
 サバイバルゲームの特性上、肌が出ているスタイリングはあまり存在しなかった。その常識に新しい概念を呼び込みつつ、ミリタリーやサイバーとも調和したスタイリングを生み出した。そんな新しいスタイリングを今回のSF TYPEフィクション優秀賞としたい。

 

全体的に流線型で流れがある中、銃やマスクで幾何学的なアクセントを加えている。白と黒の色合いも統一感があって目を引く

 


 

入賞

 

 惜しくも優秀賞は逃したものの、入賞の方々も素敵なスタイリングだった。その入賞の巧みなスタイリングをご覧いただこう。

 


 

 

JIN
@JIN_WPlus

 

 サイボーグ傭兵を設定したスタイリングは、JINさん自ら市販品を組み合わせたものだ。この重厚感な見た目や派手な配色もまさにSF系なスタイリングならではといえる。見た目の中に込められた工夫がいたるところから伺える。

 

with @Sepia317
@fu_getsu_fu_mi
他の仲間は色違いだが、誰もが銃に至るまで自分のカラーを統一している

 


 

 

ディーバスフィール・デスカッター
@S_M_UNOWEN

 

 ミリタリー× ファンタジーによるタクティカルヴァルキリー装備というスタイリング。一見するとファンタジックなコスプレにも見えるが、よく見るとミリタリーアイテムを生かしたスタイリングとなっている。想定する世界観に近づけるためにオプスコアヘルメットを塗装し、アクセサリーを配置。細部にまでこだわるだけで、洗練されたヴァルキリー像を演出している。

 

本誌では載せきれなかった写真。細部のこだわりが見てとれる

 


 

photo by @airmaker

 

くまぼん
@bonchan22

 

 SCP object Transport and Installtion Unit(超常現象対象物の運搬と設置を目的とした部隊)をイメージしたスタイリング。超常現象対象物を運搬するためのバックパックにハードケースで有名なペリカンケースを使用。そこにお札のようなものを貼ることでそれが禍々しいものが入っているイメージは伝わる。さらに汚れたガスマスクや使いこんだ衣装などスタイリングと撮影場所などにもこだわった写真はポイントが高い。

 

本誌では載せきれなかった写真。撮影場所にこだわり、まるでシナリオのように展開

 

背中のペリカンケースは禍々しいものを収納するにはぴったりだろう。優秀賞に匹敵する審査員の評価を集めていた

 


 

 

RESQUAD
@RESQUAD_01

 

 近未来TOKYOで活躍するレスキュー組織をテーマにしたスタイリング。装備サバゲーマー界隈の「軍隊」「警察」に続く現実と架空スタイリングの第3のジャンルとして「消防・救急」というカテゴリー確立を目標と願望として参加したとのこと。スタイリングは、無垢で生まれたばかりのようなシンプルで粗削り感がある。第3のジャンルが今後どう広がっていくのか、写真ではまだ暗く見えない部分の先にどのような世界観が存在するのか、とても興味深く感じている。

 


 

 

ぶたきのこ/軽巡ナトリ
@butakinoko2020

 

 革服をベースとしたレトロな装甲服のスタイリング。一見するだけでそのレトロさは伝わってくる。まるで数十年、風雨にさらされてきたかのような色褪せた演出だ。またライフルはエアガンをカスタムし、自分の装備に合わせて雰囲気作りをしている。いうなれば歴戦の兵――戦場で肩を並べたい戦士の1人だ。

 


 

佳作:アーマースタイル

 

 他にも、工夫を凝らされたスタイリングがたくさん応募されていた。その中からいくつかピックアップして紹介しよう。

 

マーチン
@yamachin_x1

 

装甲はもちろん、銃に装備されたチェーンソーに注目されたい。全体に装備やカラーリングに調和が取れており、目を引くスタイリングだ

 

イオリ
@a0101ts

 

photo by ずみ(@ZUMI_SUGI )
彼のアーマーはよくよく見ると、緻密な汚しが施されているのが分かる。歴戦のアーマー戦士を演出するために、一つ一つの装甲にこだわりを込めた装飾が施されている

 

スコル
@ryoghanku

 

手作りと思われるサイバー風のアーマーは、細部まで凝った作り。特に視界は確保できているのかと思うほどの頭部の造形は圧巻だ

 

あきら
@anjel_akr

 

アーマーとは少し違うが、こちらはウェディングドレスをイメージした装備。携帯している銃は白く塗装するこだわりぶりだ

 


 

佳作:ファンタジースタイル

 

 近年はサバイバルゲームフィールドで、こうしたファンタジーなスタイルを見かけるようになった。非現実に振り切ったスタイリングは、実にフィールドに映える。こちらもぜひご覧いただき、参考にしていただければ幸いだ。

 

ブーツ
@larpboots

 

甲冑スタイルはサバゲーでは異色かもしれないが、ファンタジーでは王道。これに銃を組み合わせたら果たしてどのようなスタイリングになるのだろうか、今後の展開に期待したい

 

槍@ヤリ
@fiftyfunfzig

 

白銀の騎士がたった1人で焚き火の傍に。格好良さと共に哀愁さえ感じる。この風景に胸が打たれ、佳作とさせていただいた

 

ライ
@rairas_sariar

 

ドレス×バレットM82という度肝を抜くようなスタイリング。誰も想像しなかった組み合わせだけに斬新さがある

 

幻獣のMako
@1119masked

 

ウイルスにより獣化してしまった忍者部隊隊員という設定のスタイリング。部隊名はRebellionであり、そのネームが装備の至るところに刻まれている

 

soro.
@soro1101

 

こちらはまさかの狼×ショットガン。獲物を狩るための牙と弾丸が揃い、とてつもない獰猛さを生み出している

 


 

 アーマースタイルや、人狼などをモチーフにしたスタイルは当然、現実には存在しないフィクションのスタイリングだ。だが、そのカッコ良さに惹かれてこれだけの完成度のスタイリングを参加者たちは見せつけてくれた。今回はその中からカッコ良さとロマンを基準に選考させていただいたが秀逸なものが多く、どれを優秀賞にするか議論が絶えなかった。このほかにも巧みなスタイリングが多く見られたので、ぜひ他の参加者のスタイリングも参考にしていただければ幸いだ。

 

【SF系フィクション部門】写真アーカイブはこちら

 

 


 

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佳作の方々も番外編で紹介している

 

 

この記事は月刊アームズマガジン2022年3月号 P.132~137をもとに再編集したものです。

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