くたびれた編集部備品のM92Fミリタリーを再生させるべく、前回は分解とパーティングラインの処理を行なった。今回はいよいよ塗装に突入していく。
前編はこちら
塗料を用意する
塗装はエアブラシを使うのが理想だが、今回は手軽にできる缶スプレー塗料を用意した。
塗装の準備
塗装前に、塗料が後で剥がれないようにパーツ表面を脱脂する。そして塗料をかけたくない内部や接触部をマスキングで保護し、塗装しやすいように持ち手を付けるなど準備しよう。
下地を塗装する
塗装の前段階として塗料の食いつきをよくするプライマーと、下地塗料を塗装していく。
色見の異なる黒色表面を塗装で再現する
いよいよ黒系の本塗装を行なう。こちらは比較的安価で入手しやすいプラモデル用の塗料を使用した。黒を3種類使い分けることで、微妙な色の差を出してみよう。
ディテールの仕上げ
仕上げとして、ディテール(細かな部分)に筆塗りで色を入れていこう。完成まであと一息だ。
リコイルスプリングガイドを黒染めする
実はリコイルスプリングガイドも、ミッチャクロンで下塗りしてから缶スプレーの黒鉄色で塗装したのだが、組み付けてみたらベロンと剥がれてしまった。ここは亜鉛ダイキャストパーツなので、実銃のように黒染め(ブルーイング)で酸化被膜を作ってみよう。
組み立て&ちょこっとチューンアップ
完成!
ついにあのヤレたM92Fの再生が完了した。スライド、フレーム、バレル、そして各部レバーが微妙に異なる色合いとなったことで、より実銃のようなリアルな雰囲気を出すことができた。なお、グリップは実銃も樹脂製なので、無塗装のままにした。
スライド後部
スライドにモールドされたエキストラクター部の前方に切り込みを入れ塗装したことで、別パーツ感を出した。ローデッドインジケーターの赤い表示を入れたのもポイントだ。
スライド上部
スライド上面もしっかり仕上げた。フロント/リアサイトはホワイトを追加し、視認性も向上した。
マズル
スライド上部のフロントサイトやマズル周りのパーティングラインが消されたことで、より精悍な印象に。
フレーム
フレームのパーティングラインも処理したことで、実銃の切削加工されたような雰囲気に。ちなみに、トリガーを処理していないことに後で気づいた。ここは気にしないことに…。
リフレッシュに加え、リアル感アップの要素も追加した今回の再生作業は、いかがだっただろうか? ヤレたトイガンをお持ちの方は、ぜひこの記事を参考によみがえらせていただきたい。
この記事は月刊アームズマガジン2022年1月号 P.62~69より加筆・再編集したものです。