2021/11/18
たかがブルパップ、されどブルパップ!エアガンで見るブルパップライバル比較
ブルパップライフルは一見すると同じようだが、1970年代から1980年代にかけて開発されたモデルはマガジンの共有性はなく、それぞれに異なる操作系を有している。そんなブルパップライフルも時代の流れにあわせて進化している。ここでは代表的なブルパップライフルを登場した年代別に並べて操作系を比較してみた。
たかがブルパップ、されどブルパップ! ブルパップライフルの操作性を初解剖!!
東京マルイ
FA-MAS 5.56-F1
1977年にフランス軍に制式採用されたFA-MAS。セーフティとセレクターレバーが別々に設けられており、なおかつセーフティはトリガー前方にも設置されている。マガジンキャッチはセンターレバー式で、マガジンはオリジナルだが1994年から製造されているG2バージョンからM4/M16系のSTANAGマガジンが使える。
G&Gアーマメント
L85A2 ETU
L85は1985年にイギリス軍に制式採用された。トリガー上部にクロスボルト式セーフティ、ストック(レシーバー)左側にマガジンキャッチとセレクターレバーが備わっている。ブルパップライフルの中でも操作には慣れが必要で、操作系のポジションや操作方法は最新バージョンのA3にも継承されている。
東京マルイ
ステアーAUG
今見ても先進的なフォルムをしているステアーAUG。実は1977年にオーストリア軍に制式採用されている。トリガーの引き具合でセミ・フルを切り替えができるなど、フォルムだけではなく操作性に関しても一歩先を進んでいる。
東京マルイ
P-90
P-90は厳密に言えばPDWでアサルトライフルではないが、ブルパップ式の中でも知名度は高い。1980年代後半に登場し、トリガー下部にセーフティ/セレクターが設けられている。専用の5.7mm×28弾が50発装填できるマガジンはボディに対して水平に装着する。取り回しやすさでは群を抜いている。
G&Gアーマメント
FN F2000
P-90をアサルトライフルにしたかのようなフォルムを持つF2000。2001年に開発されブルパップライフルの中でも新しい部類に入る。P-90と同様のセーフティ/セレクター、薬莢を前方に排出する機能、押し込み式のマガジンキャッチなど意欲的な作りが特徴。M4/M16系のSTANAGマガジンが使える。
S&T
TAVOR SAR FLAT TOP スポーツライン
現代を代表するブルパップライフルであるタボールは2006年からイスラエル軍に制式配備された。操作系に関してはブルパップライフルのデメリットを少しでも解消するために工夫が凝らされており、ブルパップライフルの中でも操作しやすさではトップクラス。ボディもコンパクトでバリエーションも豊富。
ARES
SOC AR EFCS搭載ブルパップ電動アサルトライフル
もともとスナイパーライフルとして開発されたモデルをアサルトライフルに転用したのがこのモデル。セーフティとセレクターが別々に設けられており、また操作方法も独特でアサルトライフルとして運用する際には少々使いにくい。STANAGマガジン仕様でARスタイルのマガジンキャッチが右側に設けられている。
ARES
KEL-TEC RDB 電動ガン
今回ピックアップした中で最も新しいこのモデル。アンビセレクターレバーやセンターレバー式のマガジンキャッチ、実銃はストック下部に薬莢が排出される。ボディは左右対称で利き腕を問わず使える。ブルパップライフルの常識を覆したモデルとしてブルパップライフル界の期待の星といってもよい。
TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2021年11月号 P.46~47より加筆・再編集したものです。