2021/08/19
カスタムパーツを選ぶコツ ~かすみん技術工房~
月刊アームズマガジンのライターを務めながらエアガンショップの店員として日々勉強中のかすみんが、エアガンのことについて詳しくレポートしちゃいます!
暑い季節がやってきましたね! ガスブロの長物が欲しくなってきたかすみんです(笑)。さて、このページは私自身がよりエアガンの内部構造を理解するため、そして読者の皆さんがカスタムを始めるきっかけになれたらという思いで執筆しています!
前回は「メカボックス内部の洗浄・シム調整」を行ないました。今回は、実際に組み込むカスタムパーツのご紹介をしながら、パーツを選ぶポイントをお伝えしようと思います!
パーツ選びのポイントを解説♪
ベース銃はE&C M4A1
今回のカスタムでは「E&C M4A1」をベース銃にしています。東京マルイさんやG&Gさんのエアガンは箱出しの状態で性能がいいので、今回はあえて海外製電動ガンのなかでオーソドックスなver.2タイプのメカボックスの銃をチョイスしました。
では今回交換するパーツたちとその特徴、利点などをしっかり解説していきましょう!
モーター
海外製電動ガンのモーターは、海外仕様の硬いスプリングを高電圧で動かすことを想定して作られています。日本国内向けにデチューンされた日本仕様モデルのエアガンを適切なチューニングをせず11Vの電圧で動作させるとサイクルが早すぎたり、これによりさまざまな要因で不具合が生じ、故障の原因になる場合があります。
そこで交換にオススメなのは、日本仕様の海外製電動ガン向けにチューニングされた国産モーターの「イナズマモーター」! 燃費がよく、海外製の硬いギアに対応する強化ピニオンギアが最初から組み込まれています。7.4Vのリポバッテリーで国内基準のセッティングに最適! 抜群の性能を発揮します!
ギア
海外製電動ガンのギアは国産電動ガンよりも比較的硬くて耐久性の高いものが使われています。ハイサイクル化やギアノイズの大幅な低減を意図しないのであれば、基本的にはそのまま使ってもOKです。今回イナズマモーターに交換することで「プチハイサイクル」的な連射スピードになります。
M4A1のように比較的インナーバレルが長い機種で連射スピードを高めるとピストンクラッシュのリスクが増えるので、対策としてギアとピストンをぶつかりにくくするためにギアの歯をカットする必要があるのですが、ギア加工は専用の工具と技術を要するため、今回はあらかじめセクターカットがされているG&GのGC16シリーズ用ギアを使うことにしました。ギア同士の相性も考え、ベベルギア、スパーギアもG&G製で揃えました。
軸受け
国産電動ガンでは6mm径の樹脂製軸受けですが、海外電動ガンでは「8mm径のメタル製」や「ボールベアリング仕様」のものが主流です。ボールベアリングは回転抵抗を減らし静音性に優れていますが、極端な負荷がかかると割れてしまうことがあります。そこで、元々入っているボールベアリングから今回は耐久性重視でメタル軸受けに交換しました。LONEXの「ダブルグルーブド軸受け」は二重構造になっており、耐久性を確保しつつ焼き付け防止、回転抵抗を抑えることにも期待が持てます!
ピストン
セクターカットされたギアを使う場合、ピストンの歯のメタルの部分を確認! ピストンとセクター歯を末端から順に噛み合わせていき、最後のセクターの歯がピストンのメタル歯にかかれば問題ないですが、樹脂の部分で終わってしまうようならフルメタル歯のピストンに交換しましょう。ピストンの歯は固定されていないので、接着剤でくっつけてから組み込みましょう!
スプリング
今回はセクターカットギアに交換したことにより、通常よりもピストンの後退量が短くなり、そのままのスプリングだと威力が落ちてしまいます。弾速計で測りながら最適なバネを探しましょう。なお、バネに書かれている「M90」や「M95」という数値はあくまで目安で、M90を入れたら弾速が90m/sになるという意味ではありません。メーカーによってスプリングの硬さもそれぞれ異なるので何本か買って試しましょう!
チャンバー
元々入っているメタル製のダイヤル式チャンバーよりもHOP調整のしやすいドラム式チャンバーに交換。「DMT HOPチャンバー」は手頃な価格で価格に見合った性能が期待できます。
メタル製のチャンバーは個体差が出やすく、相性によって当たり外れがでやすいのが特徴です。樹脂製は飛びぬける当たり個体はないものの、安定した性能を発揮してくれるのでオススメです!
カスタムするエアガンに合ったパーツを選ぼう!
いかがでしたか? 意外と交換パーツが多くなってしまいましたね! もしかすると、今後も追加で交換するパーツが出てくるかもしれませんし、組んでみてどうしても相性が悪い場合は元の純正パーツに戻す可能性もあります。
カスタムは一日にして成らず! 試行錯誤を繰り返して仕上げていきたいと思います! それでは次回もお楽しみに♪
TEXT:かすみん/アームズマガジンウェブ編集部
PHOTO:GOAT
協力:AIRSOFT97
Twitter:@aburaneko517
公式LINE:@kasumin
この記事は月刊アームズマガジン2021年9月号 P.150~151より抜粋・再編集したものです。