2021/05/02
アメリカ陸軍制式採用のセミオートスナイパーのエアガン「KAC M110 SASS」【スナイパーライフル PICK UP】
アメリカ陸軍制式採用のセミオートスナイパーをガスブロで忠実に再現
ヘッケラー&コックやナイツアーマメントなどのオフィシャルライセンスドモデルのガスブローバックガンや電動ガンを続々リリースしているVFCから、アメリカ陸軍の制式採用セミオートスナイパーライフルであるM110 SASSが発売された。実銃のM110 SASSはイラク・アフガニスタン戦争の経験から、速射性に劣るボルトアクションライフルM24 SWSに代わるセミオートスナイパーライフルの必要性を感じ、SASS(セミオートマチック・スナイパー・システム)計画を立て、トライアルの結果、SR-16で知られるナイツアーマメントのものが選ばれた。
AR10のモダナイズドモデルのSR-25をベースに、専用サプレッサーが装着できる20インチヘビーバレル、フリップアップフロントサイトが組み込まれ、4面ピカティニーレール仕様のURXⅡハンドガード、バットストックが調整可能なA1スタイルの固定ストック、オールタンカラーフィニッシュとなっている。
セミオートマチックタイプのスナイパーライフルが制式採用されるのはM24SWSが採用される以前のM14をベースにしたM21以来だが、ベースガンであるSR-25はアメリカ陸軍特殊部隊デルタフォースや、海軍特殊部隊ネイビーシールズがMk.11として採用しており、実戦経験という点からすればSR-25は申し分ない。
現在、アメリカ陸軍ではM110 SASSの更新に伴いヘッケラー&コックのG28EをM110 CSASS(コンパクト・セミオートマチック・スナイパー・システム)として制式採用した。
VFCはこのモデルをナイツアーマメントとの正式契約によりガスブローバックガンとして再現。VFCからはすでにKAC SR-25 ECC、先に挙げたネイビーシールズで採用されたMk11 Mod.0がリリースされており、これが3作目となる。
全体のフォルムはM4カービンと似ているものの7.62mm×51弾にあわせて大型化されたレシーバーやマガジン、ボルトキャリアはまさにSR-25そのもの。レシーバーには実銃同様の刻印が施され、アンビコントロールレバー類はすべてライブで作動。バットプレートも実銃同様に調整することができる。カラーリングも実銃に同じタンカラーとなっている。
実際に構えてみると全長はM16A2よりやや長い程度だが、レシーバーやマガジンはかなりボリューミーな感じだ。ただしグリップやストックはM4カービンと同じサイズなので違和感なく扱える。実射してみると、長大で重量のあるボルトキャリアが勢いよくブローバックし、リコイルショックで肩や腕が激しく揺さぶられる。このフィーリングはまさに大口径のバトルライフルそのもの。連射してもボルトキャッチはしっかりかかる。もちろんセレクターポジションはセミオートオンリーとなっている。内部メカも作動性を確保しつつ可能な限りデフォルメが抑えられており、モデルガン的な楽しみ方もできる。
外観、内部メカともにリアルさにこだわるVFCらしさが光るこのモデル。大口径のセミオートスナイパーライフルの醍醐味を存分に味わえる1挺だ。
VFC
KAC M110 SASS ガスブローバックガン
DATA
- 全長:1,034mm
- 重量:3,405g
- 装弾数:20発
- 価格:オープン
- お問い合わせ先:VFC
TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2021年5月号 P.30~33より抜粋・再編集したものです。