エアガン

2021/02/20

【自衛隊エアガン】東京マルイ「ガスブローバックガン89式5.56mm小銃シリーズ」

 

 世界各国のさまざまな実銃を再現しているエアガン。もちろん、その中には日本を防衛する自衛隊の銃器も再現されている。今回は改めてその自衛隊で制式採用されている実銃をモデルにしたエアガンをピックアップ。詳細にレビューをしていく

 今回ご紹介するのは東京マルイの「ガスブローバックガン89式5.56mm小銃シリーズ」だ。

 

目次 

 

【エアガン】

東京マルイ

G&Gアーマメント

S&T

タナカ

 

【モデルガン】

タナカ

 


 

徹底的にリアルを追求したガスブローバックライフル

 

 3バーストメカニズムや凝ったギミックのサイト類がとりわけ目に付く89式小銃。細身のデザインは小柄な日本人が構えることを前提に開発されており、構えるとなるほど体に馴染む実感が得られる。さすがは国産のライフルと唸る瞬間である。東京マルイの89式小銃は、機構面だけでなくフィーリング面も同社のガスブローバックシリーズの最高峰といえる出来映えだ。

 

東京マルイ「ガスブローバックガン89式5.56mm小銃シリーズ」製品レビュー
▲89式5.56mm小銃固定銃床型

 

東京マルイ「ガスブローバックガン89式5.56mm小銃シリーズ」製品レビュー
▲89式5.56mm小銃折曲銃床型

 

 複雑な形状のアウターバレルやフラッシュハイダーはアルミの削り出しで、レシーバーも亜鉛ダイキャスト製となっている。各部の構造も実銃に近い構成となっており、通常分解が実銃と同じ手順で行なえる。どちらのタイプもセレクターは左右に設けられており、折曲銃床型のチークパッド部分には、セレクターの逃げも設けられている。電動ガンとは一線を画すトリガーフィーリングや、射手に襲いかかる鋭いリコイルショックもまたガスブローバックならではの美点といえるだろう。それでいて、東京マルイ伝統のホップシステムによって優れた弾道性能を示すのはさすがといえる。

 

東京マルイ「ガスブローバックガン89式5.56mm小銃シリーズ」製品レビュー
非常にシンプルなレシーバーの刻印。現行モデルと同様という刻印が施されている。金属製のレシーバーは高い剛性感だけでなく、実銃を彷彿とさせる質感を伴っており、所有欲も満たしてくれる

 

東京マルイ「ガスブローバックガン89式5.56mm小銃シリーズ」製品レビュー
フルストロークのボルトは、発射のたびに激しく前後動を繰り返す。弾切れ時は、画像のようにオープンポジションで停止する。この時にボルトが破損することを防ぐ「Zシステム」を搭載している

 

東京マルイ「ガスブローバックガン89式5.56mm小銃シリーズ」製品レビュー
上部に出っ張ったデザインが特徴的なリアサイト。沈み込むギミックも再現されている。もちろん上下左右の調整が可能だ

 

東京マルイ「ガスブローバックガン89式5.56mm小銃シリーズ」製品レビュー
レシーバー左面のセレクターは、本来オプションであった。が、この89式ガスブローバックシリーズには標準装備となっている

 

東京マルイ「ガスブローバックガン89式5.56mm小銃シリーズ」製品レビュー
ガスチューブもリアルに再現。ハンドガード内もリアルなのもまたガスブローバックならではである。重量バランスも近いので構えた際のフィーリングもリアルだ

 

東京マルイ「ガスブローバックガン89式5.56mm小銃シリーズ」製品レビュー
アウターバレル根元にはホップ調整ダイヤルが設けられている。ハンドガードを外してアクセスするが、この状態でも射撃可能なので、調整そのものは容易である

 

東京マルイ「ガスブローバックガン89式5.56mm小銃シリーズ」製品レビュー
実銃同様のプロセスでテイクダウン、フィールドストリップが可能。レシーバーの断面など実銃の雰囲気が伝わってくる

 

東京マルイ「ガスブローバックガン89式5.56mm小銃シリーズ」製品レビュー
機械式の3バーストシステムはしっかり調律されており、確実な作動を示してくれる。ボルトストップはボルトの保護と確実な動作を両立するZシステムの構造が見て取れる

 

東京マルイ「ガスブローバックガン89式5.56mm小銃シリーズ」製品レビュー
ロッキングラグも再現されたボルトキャリアとリコイルスプリング、スプリングガイドの構成はリアルなフィールドストリップを伴って実感できるのだ

 

東京マルイ「ガスブローバックガン89式5.56mm小銃シリーズ」製品レビュー
バイポッドは伏射の際に有効だが、邪魔になる場合には画像のように取り外すことができる。前方の重量が軽くなるので取り回しは向上する

 

東京マルイ「ガスブローバックガン89式5.56mm小銃シリーズ」製品レビュー
折りたたみストックは無骨なパイプ部と樹脂で覆われたチーク部の組み合わせが特徴的だ。固定銃床型とはレシーバーの形が異なっており、折曲銃床型は別パーツとなっている。チーク部とレシーバーの滑らかな連続性が美しい

 

東京マルイ「ガスブローバックガン89式5.56mm小銃シリーズ」製品レビュー
ストックを折りたたむと、すっぽりレシーバーのシルエットに収まる。主に可搬性を考慮した仕様なので、このままではなくストックを展開してから運用すべきだろう

 

東京マルイ「ガスブローバックガン89式5.56mm小銃シリーズ」製品レビュー
レシーバー左面に折り畳まれる銃床。頬当てにはセレクターとの干渉を避ける半月型の逃げが設けられている。折曲銃床とはいえ固定はかなりしっかりしているので、肩付けに不安はない

 

東京マルイ「ガスブローバックガン89式5.56mm小銃シリーズ」製品レビュー
側面にある残弾表示孔も再現されたマガジン。装弾数は35発で、実銃よりわずかに多い数にとどまる。これもまたガスブローバックならではの仕様といえるだろう

 

東京マルイ「ガスブローバックガン89式5.56mm小銃シリーズ」製品レビュー
折曲銃床型には20連型のマガジンが付属。こちらも残弾表示孔が再現され、リアルな雰囲気を醸し出している。装弾数は20発で、実物と同じ装弾数となっている

 

 世界中を探しても類を見ないスリムなデザインが特徴的な89式小銃。装弾数の少ないマガジンは、電動ガンと比較すれば火力に欠けるが、実銃に近い装弾数だからこそ得られる緊張感もある。それは、射撃時に味わうリコイルショックなどとともに実銃の世界観をより強くイメージさせてくれるのだ。

 

DATA

ガスブローバックガン
89式5.56mm小銃固定銃床型

  • 全長:916mm
  • 全高:250mm(30連マガジン装着時)
  • 全幅:65mm
  • 重量:4,000g
  • 装弾数:35発
  • 価格:¥64,800

 

ガスブローバックガン
89式5.56mm小銃折曲銃床型

  • 全長:670mm/916mm(ストック展開時)
  • 全高:212mm
  • 全幅:67mm
  • 重量:3,900g(20連マガジン装着時)
  • 装弾数:20発
  • 価格:¥64,800

 

 

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TEXT:モロ☆/アームズマガジンウェブ編集部

 

 

この記事は月刊アームズマガジン2021年2月号に掲載したものです。

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