2021/03/06
異次元のトリガーレスポンス!! システマ「PTWインフィニティ」
超小型ブラシレスモーターがエアガンの歴史を塗り替える
電動ガンなのに、あるべきところに「あれ」がない!
実銃の訓練用機材として約15年前に誕生したシステマのPTW(プロフェッショナル・トレーニング・ウェポン)。鋭いトリガーレスポンスとセミオートのキレ、リアルパーツが装着可能な剛性感溢れるボディで瞬く間に人気となり、今なおリアル志向のユーザーを中心に高い人気を誇っている。そんなPTWが再びエアガンの歴史に新たな1ページを刻もうとしている。その名は「PTWインフィニティ」。
これは従来のPTWにボルトオンで装着可能なアップグレードセットなのだが、最大の特徴は、電動ガンに不可欠なモーターが、グリップ内ではなくギアボックス内に収められているのだ。今までの常識から考えると「え、そんなことできるの? 無理でしょう」と思ってしまう。しかし、システマはギアボックス内(正確にいうとギアと同じサイズ)の超小型ブラシレスモーターを専用に開発。不可能を可能にしてしまったのだ。
電動ガンなのにモーターがあるべきところ(グリップ内)にないのに一瞬戸惑うが、実際にギアボックスを分解してみると驚きのあまり声が出なくなる。もともとPTWのギアアッセンブリーはコンパクトで効率がよく、ブラシレスモーターとの相性はバツグンだ。
異次元のトリガーレスポンス!
PTWインフィニティの凄さはこれだけではない。自己学習機能が付与されており、例えばスプリングレートの異なるシリンダーに組み替えた場合、所定の手順を行なうことでモーターが自動的に作動、セクターギアの最適なポジションへ自動的に調整してくれるのだ。デフォルトでフルオートと3点射バーストの設定と、ピストン(プリコック)位置が調整できる。さらに別売のカードを使うことで細かなセッティングが可能になる。もはやトイガンの領域を完全に超えている。
実射してみると、従来のPTWをはるかに超えるトリガーレスポンスはまさに異次元の領域。どんなに早くトリガーを引いても完全に追従する。フルオートは実銃と同じ毎分800発程度だが、指切りでもコントロールしやすい。3点射バーストのレートはフルオートより速く、もたつき感はまったく感じられない。通常なら3点射バーストで充分なくらいだ。
PTW以外の電動ガンも電子化は進んでいるが、PTWインフィニティはトータルでパッケージングされており、実射した時の一体感、撃ち味は格別だ。価格は未定だが今春頃の発売を予定しているとのこと。製品版を入手でき次第、あらためてレポートしたい。
DATA
- セット内容:バレルアッセンブリー、ギアボックス、シリンダー(M130)、ダミーモーター
- 価格:未定(2021年春頃発売予定)
※写真は試作品です。実際の商品とは細部が異なる場合があります。
TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部
撮影協力:システマ
この記事は月刊アームズマガジン2021年4月号 P.22~23より抜粋・再編集したものです。