2020年、自衛隊の次期制式小銃として20式小銃が制式採用された。しかし20式小銃が広く使われるまでは89式5.56mm小銃は現役である。新小銃が選定される過程で89式5.56mm小銃を近代化する案が出され、実際にカスタムパーツを用いてモダナイズドされた89式5.56mm小銃が使用されている。そこで今回は東京マルイの89式5.56mm小銃電動ガンをベースに、各社のカスタムパーツを使ったアームズマガジン流のモダナイズド方法を紹介する。
まず、今回はベースガンの分解方法について解説しよう。
バレルアッセンブル/アッパーレシーバーの分解
バイポッドを外したらロックピンを左側から押し出してハンドガード(左右)を外す
マズルは14mm逆ネジ仕様なのでフラッシュハイダーを右方向に回して外し、Oリングもアウターバレルから外す
着剣ラグ下部にある六角ボルトを緩めて着剣ラグを外す
フロントサイトベース右側にあるトラスネジ2本を緩めてフロントサイトベースを外す
ガスレギュレーター内部にあるトラスネジを緩めてフロントサイトベースからガスレギュレーターを外す
レシーバーロックピンを左側から押し出して外す
メカボックスステーとレシーバー基部をつないでいる2本のネジを外す
レシーバー基部に左右のアッパーレシーバーを固定している左右各2本、合計4本の皿ネジを外す
コードをアウターバレルに固定している結束バンドを切る
コードを断線させないように注意しながらアッパーレシーバーからバレルアッセンブルを抜く
アッパーレシーバーを前方に押し出してロアレシーバーから外す
アッパーレシーバーを裏返すとマウントベースとリアサイトを固定しているネジが4本あることを確認する
マウントベースを固定している2本のネジを緩めてマウントベースを外す
リアサイトを固定している2本のネジを緩めてリアサイトを外す
バレルアッセンブルを上向きに持ち、インナーバレルを押し込みながら左に90度回転させてインナーバレルを引き出す
バレルアッセンブルからインナーバレルを取り出したところ。チャンバースプリングを取り出すのを忘れないようにする
レシーバー基部右側にある合計4本のネジを緩めてレシーバー基部を左右に分割する
レシーバー基部からアウターバレルを取り出し、アウターバレルからバッテリーホルダーを外す
インナーバレルの分解
ホップチャンバー後部にあるホップダイヤルを固定しているカラーを反時計方向に少し捻って外し、ホップチャンバーからホップダイヤルを外す
ホップアームを固定しているピンを抜いてホップチャンバーからホップアームとホップクッションを取り出す
インナーバレルを固定しているU字型のロックパーツを外してホップチャンバーからインナーバレル、ホップアップチャンバーパッキンを取り出す
固定銃床の分解
バットプレートを引っ張りながら反時計方向に90度回転させる
ストック内部にあるストックネジを先の長いプラスドライバーで緩める
ストックインナーからストック、ストックネジを外したところ
ストックインナー下部内側にあるネジ(矢印部分)と上部にあるネジを緩めてストックベースをロアレシーバーから外す
メカボックス上部にあるメカボックスステーを外す
折曲銃床の分解
ストックとストックベースを連結しているホーローピンを下側から押し出し、ストックベースからストックを外す
ロックボタンを外す
ストックを固定するフックを抜いてプランジャー/プランジャースプリングを取り出す
ロアレシーバー後部上側にある六角ボルトを外す
メカボックスからメカボックスステーを外す
ロアレシーバーからメカボックスを取り出す
グリップ底板を固定している六角ボルトとナベネジを緩めてグリップ底板、ネジ受けプレートを外す
コードを断線させないように注意しながらグリップからモーターを取り出す
グリップ内側にあるメカボックスを固定している4つのナベネジを外す
マガジンキャッチボタンをはずしてマガジンキャッチ、マガジンキャッチスプリングを外す
セレクターレバーをセーフの位置にしてからセレクターレバーを外す
左側のセレクター指標を外す
コードを断線させないように注意しながらロアレシーバーからメカボックスを取り出す
ロアレシーバー内側にあるグリップを固定しているネジを緩めてグリップを外す
メカボックスを組み込む時はセレクターギアの位置を確認してずれないように注意する
一通りの分解ができたところで、次のレポートではカスタムレシピをご紹介しよう。これを参考にし、ぜひとも実践していただければ幸いだ。
【カスタムレシピ編】
ミッドレンジカスタム
閉所戦闘カスタム
TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2021年2月号に掲載したものです。