2020/12/22
【実射】ストライカーファイアピストル「ベレッタAPX」の実力とは?
時代の流れはポリマーフレームでストライカーファイアピストル。さまざまなガンメーカーが作成するが、その多くがグロックのそれにそっくりだ。ベレッタが開発したAPXも例外ではなく、第一印象ではがっかりしてしまう。
ところが、実際に撃ってみると、APXの個性が伝わってくる。今回はその魅力を実射レポートによってお届けしよう。
※このレポートは月刊アームズマガジン2018年10月号に掲載されたものを再編集したものです
実射!! APXシリーズ
実際にそれぞれを射撃してみる。ドットサイトを搭載したAPX Combatがもっとも撃ちやすいのは言うまでもない。銃そのものというよりもエイミングがしやすいからだ。ただ、コンパクトになってもセミコンパクトになってもさほど不自由さを感じないくらいどのモデルも撃ちやすい。特別リコイルが軽いとか、吸い付くようなグリップといった、性能を持っているわけではない。ベレッタのピストルらしく、すんなりとグリップできて、すんなりと射撃をこなしてしまう。
初めてAPXを目にしたときは、ベレッタもグロックのコピーか!? とガッカリしたものだったけれども、撃てば撃つほどこのアイデンティティとなるスライドのセレーションがエレガントに見えてくるから不思議だ。イタリアにあるベレッタならではのデザイン力がここにあるのだろう。見た目だけでなく使ってみてそのセレーションがそれこそ手にしっかり馴染む。その機能美が実体験から視覚的な美とリンクしていったのだろう。
APXを分解してみた
今回はさらにAPXの魅力に迫るべく、フィールドストリッピングしてみた。APXの中身をご堪能いただければ幸いだ。
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まとめ
各メーカーからポリマーフレーム、ストライカーファイアピストルが出そろった。その中でAPXがどういった位置につけるか? ベレッタのブランド力とその信頼性を持ってすればあっという間に上位に食い込んでいくに違いない。工場でどんどん生産されていく様子を目の当たりにすれば、遠くない未来にそうなっているかもしれない。
初めてAPXを射撃しにベレッタにやって来た時、XM17プログラムの通過がAPXの目指すものではない、設計者の言は決して負け惜しみでなかった。実射してみて納得せざるを得ないと感じたのだった。
今回のレポートは月刊アームズマガジン2018年10月号を改めて紹介したものだ。このレポートを読んでベレッタに興味を抱いた、という方には以下のMOOKをオススメしたい。
NATOスペックウエポン
こちらのMOOKはベレッタの軍用小火器の歴史を詳しくご紹介すると共に、同社の最新ミリタリーモデルをベレッタ ディフェンステクノロジーズのオフシャル画像も用いながら詳しく解説している。その中でAPXはもちろんのこと、ARX160, ARX200, PMXについてもたくさんの写真と共にレポートしている。
ベレッタの製品を知るだけでなく、歴史も知ることができる有意義なMOOKとなっている。ぜひ、お手に取ってご覧いただければ幸いだ。
TEXT & Photos:櫻井朋成(Tomonari SAKURAI)
この記事は月刊アームズマガジン2018年10月号 P.116~123より抜粋・再編集したものです。