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2020/08/24

リエナクトメントのススメ vol.4【WEB版:調査研究編】

 

 月刊アームズマガジンで連載している「リエナクトメントのススメ」。そこでは「リエナクトメント」を歴史的な事象の再現と定義し、テーマを第2次世界大戦としている。現在、世界中で第2次世界大戦をテーマとしたさまざまな「リエナクトメント」が行なわれているが、比較的参加しやすい国内のイベントを中心に紹介するとともに「リエナクトメント」の楽しさを伝えたいと考えている。WEB版第4回ではリエナクトメントを行なうにあたって必要な調査研究の楽しみ方について紹介することにする。

 

前回の記事はこちら

 


 

リエナクトメントの楽しみ方「調査研究編」

 

 

 歴史的な事象の再現には、事前の調査や研究が必要となる。しかし、実際のイベントでは必ずしも参加者全員が行なわなければならないことではない。グループの中に研究して教える役のメンバーがいれば、それを教わる側もまた必要なのである。

 

築城に関する講義を再現した様子

 

 実際の軍隊でも、前線で兵隊に対する教育訓練は施されていた。そこで、この教育もイベントに取り入れることで、参加者のレベルアップを図ることができる。

 

機関銃陣地を構築したメンバー達

 

 座学は実践することで、より深い理解が得られる。そして実践を繰り返し行なうことで知識は身に付くのだ。同時に作業の経験自体が再現であり、体感することが楽しみなのである。

 

これはイベントで再現された米軍のKP(糧食班)テント

 

 糧食再現は事前の調査研究に始まり、現地での調理、参加者に配食して喫食するまで、それぞれのメンバーが各々の立場で体感することができる。以前紹介した屋内での糧食再現イベントは糧食再現と喫食がメインであったが、このように役割設定やスケジュール内に沿って再現することでより再現性が高まるであろう。

 

 

 こうしたメニューは事前の調査研究の成果であり、その結果を参加者がダイレクトに体感することができる。そして、このようなイベントを繰り返すことで、参加者が当初感じていた物珍しさが消えて、再現性は自ずと高まっていくのだ。

 

糧食再現したメニューを食する参加者

 

 イベントで共に作業し、一緒に喫食する。ここで生まれる連帯感や信頼感は単なる同好の士のそれよりも、兵隊間の絆に多少でも近づくのではないだろうか。

 

 現在のコロナ禍による状況下、多くのイベントが中止されたり延期されているが、このような時こそ各自で調査研究に取り組むのもよいかもしれない。

 

取材協力:BCo/100Bn Reenactment Group

TEXT&PHOTO:STEINER

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