2026/01/26
SHOT SHOW 2026 3日目 約3日遅れの速報
Bronco Arms
トルコの銃器産業が持つ勢いと成長ぶりはショーに足を運ぶたびに強く感じさせられるが、今回とりわけ会場で話題を集めていたのが、ブロンコアームズから紹介されたTAC SXだ。見た瞬間引き付けられるその外観こそ、Franchi(フランキ)が1979年に発売し、2000年まで製造していたコンバットショットガン、SPAS12そのものだ。
オリジナルのSPAS(Special Purpose Automatic Shotgunの略)は、そのメカニカルで独特な外観に加え、セミオートマチックとポンプアクションを切り替え可能とするユニークな機構で知られていた。通常はセミオートで作動するが、フォアグリップ下のボタンを押し込み、ロック音がするまでフォアグリップをスライドさせることで、低致死性を含む低圧力弾など特殊装弾を使用する際にはポンプアクションによるマニュアル作動へ切り替えられる点が大きな特徴であった。

タクティカルショットガンとしても一定の成功を収め、フランスのGIGNとオーストリアのEKO COBRA対テロ部隊、インドネシアのコマンド・パスカン・カタク水中破壊部隊、マレーシアの国家特殊作戦部隊(NSOF)、ブラジルの特殊戦術行動グループ、および全米各地のSWATチームにも採用されていた。
その非常にスクリーン映えするスタイルから映画『ターミネーター』『ジュラシック・パーク』『マトリックス』をはじめとする映画作品に度々登場し、強烈な印象を残してきたこともあり、現在でも根強いファンが存在している。
一方で1989年のカリフォルニア州のアサルトウエポン規制に禁止対象となったことを受けて、翌年にはスポーターストックに変更し装弾数を減らし、モデル名のSPASの意味をよりスポーツ用途向けにしたSporting Purpose Automatic Shotgunへと改名、しかし1994年のFederal Assault Weapons Ban(アサルトウエポン規制法)によりアメリカへの輸入は停止された。2004年の規制解除後も復活する事はなく、市場に残されたSPAS12はコレクター価値が上がっていった。
実用面では大型かつ重量があり、他社のスリムで扱いやすいセミオートショットガンと比べて、取り回しの良さという点では不利であったことから、現実的な運用には向かず、最終的には製造中止に至っている。
そうした背景を踏まえると、このTAC SXは単なるクローンにとどまらず、往年のアイコン的ショットガンを現代に甦らせる試みとして、大きな注目を集める存在と言えるだろう。出荷時には固定式ストックが装着される予定で、肩付けでの保持を補助するU字型フック付きでレシーバー上部に折り畳まれるフォールディングストックについてはオプションのアクセサリーとして別途販売される計画となっている。口径は12ゲージのみだが、2-3/4インチ装弾しか使用できなかったオリジナルと違って3インチ装弾にも対応可能となり、チューブマガジン内には5発装填できる。アルミ合金レシーバーで重量は3.8㎏と軽量化されている(往年のSPAS12は約4.3㎏)。
現在もATFによる輸入審査が進行中であり、発売時期や価格については確定していない。しかし、ブースにいた社員の話によれば、発売は今年夏頃を目標としており、価格帯は$1,000前後に設定される見込みだという。
Ruger
昨年、ルガー(Sturm, Ruger & Co.)は特許がすでに失効しているグロック Gen3をベースとしたG19サイズのRXMシリーズを発表した。しかも単なるクローンに留まらず、独自のシャシーフレームであるFCI(Fire Control Insert)を中核としたモジュラーフレーム構造を取り入れている点が特徴だ。グロック純正のモジュールやスライドアッセンブリーとの互換性を確保しつつ、組み合わせによって多彩なバリエーションへの組み換えが可能となっており、グロック純正パーツに加えて他社製カスタムパーツまで含めれば、拡張性の幅は非常に広い。
グリップモジュールの開発・製造はMAGPULが関わっており、きめ細かな表面テクスチャ―と1911に近いストレートなグリップを持つEHG(エンハンスドハンドガングリップ)を採用している。今年はG17サイズで17連フルサイズマガジンを使用する4.5インチモデルを追加した。
そしてフルサイズグリップながらG19と同じ4インチバレルを組み合わせたG45/G19Xに該当するセミコンパクトサイズを発表。特に特定のモデル名はなく製品番号で呼び分けており、どちらもメーカー希望小売価格は$539となっている。
また従来のRXMの4.5インチスレテッドバレルバージョン($599)なども紹介された。
こちらはコウィットネスが可能なルガーReadyDotマイクロリフレックスサイトをコンボにしたLCP Maxの新バリエーションだ。
今年からNFA対象アイテムに関する規制が緩和され、これまで必要とされていた$200のタックススタンプ($200の税金)が不要となったことを受け、市販最低銃身長の16インチを下回るショートバレルドライフル(SBR)関連製品の新規投入が一気に増えている。これは10/22をベースとした8インチショートバレルモデル(上、$649)と、そのテイクダウン仕様(下、$799)だ。

同様にショートバレルドライフルとなった6.5インチバレルのPCカービン(上、$1,109)と12.5インチバレルまでカットしたAmerican Rifle Generation II Patrol(下、$869)。

Walther

ワルサーからはPDPシリーズの新バリエーションとしてPDP Pro-X PMMシリーズが紹介された。これは人気ハンドガン用コンペンセイターを中心としたカスタムパーツで知られる Parker Mountain Machine(PMM)とのコラボレーションモデルとなっている。本来、単体で販売されてきたが、専用設計であるため、取り付け時にそのデザインとの一体感は良好で、ダストカバー先端と自然につながるようにPMMのコンペンセイターがブレンドされている点が印象的だ。ラインアップはフルサイズ、コンパクト、Fシリーズの3タイプが用意され、メーカー希望小売価格はいずれも$1,149だ。



こちらはFシリーズのPro-X PMMだ。



Text & Photos by Yasunari Akita
Gun Pro Web 2026年2月号
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