2025/04/04
B.W.C. パラオーディナンスP10 ワートホグ モデルガン
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このモデルを見て、“どこかで見た記憶がある”と思った方もおそらくいらっしゃるだろう。パラオーディナンスのP10 WORTHOGは旧Gun誌2005年6月号の表紙を飾っている。その号ではTurkさんがこの銃をレポートした。ほぼ20年前ことであり、それを記憶しているのは、やはりワートホグの強烈な面構え故だろう。

ワートホグとはイボイノシシの事だ。イボイノシシといえば、『ライオン・キング』に登場するシンバの友達プンバァが有名だが、アニメではない本物のイボイノシシの姿はもっと強烈で、凄い顔をしている。丸腰では絶対に出会いたくない。パラオーディナンスとしては、ハイキャップフレームの.45ACPサブコンパクトにピッタリの名称だと考えての命名だろう。
1980年代、9mmのシングル/ダブルアクションのハイキャップオートが人気を集め出した。いわゆるワンダー9の始まりだ。当時、ダブルスタックマガジンのハイキャップは9mm口径だからこそ可能で、.45でダブルスタックにしたら、グリップが太くなりすぎて絶対に握ることはできないと誰もが思っていた…
そんな中、カナダから.45口径のダブルスタックマガジンを装着できるハイキャパシティフレームキットが1985年に登場し、皆が度肝を抜かれた。そのフレームキットを通常の1911に組み込むだけで、なんと14発+1のハイキャパシティ1911に変身する。そして握れないと思われていたグリップも、太いことは確かだが意外なことに普通に握れた。

このキットを作ったメーカーがパラオーディナンスであり、やがて自社ブランドのハイキャップ1911をリリース、ガンメーカーの仲間入りを果たした。その後にInfinityとSTIからハイキャパシティポリマーグリップの2011が登場したが、パラオーディナンスの製品はメタルフレームを特徴として独自の進化を遂げていく。
そんなパラオーディナンスも、装弾数規制が実施されたアサルトウエポンバン(AWB)の時代は苦しんだ。そのため、シングルスタックの1911を製品化したりもしたが、やはりパラオーディナンスの魅力はハイキャップフレームにある。
2004年にAWB失効後、再び息を吹き返したパラオーディナンスが発売したモデルのひとつがP10ワートホグだ。3インチバレルのコンパクトボディに10連の短いハイキャップマガジンを組み合わせている。

右:マガジンボトムプレートはサムレスト付きとフラッシュフィットタイプの2種類が付く。
B.W.C.はこのP10ワートホグをモデルガンで発売する。様々な1911バリエーションを展開しているB.W.Cだが、.45ACPで3インチバレルのダブルスタックマガジンのモデルガンは、他社製を含めて過去に前例がない。スライド、バレル、フレームの主要パーツはもちろん、ほとんどのパーツは新規製作だ。
グリップはHOGUEのP10用オーバーモールディッドラバーグリップ#23000を装着、10連マガジンには、フィンガーレストありとフラッシュフィットの2つのベースが付属している。
スライドストップ、グリップセイフティ、サムセイフティ、マガジンキャッチ、グリップスクリュー、リコイルスプリングガイドロッド、ガイドプラグ、バレルリンク、シアスプリング、ハンマーストラット等はステンレス製だ。
もちろんショートリコイルのブローバックモデルで、ブラックとシルバーが用意されている。合計20挺という限定生産、価格は税抜¥320,000で、4月発売予定となっている。
1911バリエーションの中でも、パラのダブルスタッグ、それも3インチのマイクロコンパクトというこの選択はスゴイ。B.W.C.の実力と情熱がこの製品に詰まっている。
実銃のパラオーディナンスは、もはや存在しない。P10ワートホグ発売から5年後の2009年、カナダからアメリカに会社を移転、Para USAとなった。アメリカ市場に根を生やして発展していくかに思えたが、2012年にフリーダムグループ(のちにレミントンアウトドアグループに名称変更)に買収された。
そして3年後の2015年、パラのブランドはレミントンに集約されてしまう。レミントンの名でハイキャップ1911が製品化されたが、2020年、そのレミントンが破綻する。1985年にカナダで始まったパラオードナンスの血統は完全に潰えてしまった。
B.W.C.
パラオーディナンス P10ワートホグ
仕様:ショートリコイル発火式ブローバックモデルガン
価格:¥352,000(税込:カートリッジ別売)
ブラック・シルバー 合計20挺限定生産
お問い合わせ先:B.W.C.
TEXT:GPW Editor
Gun Pro Web 2025年5月号
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