2019/10/17
伝説的インストラクターによる実銃タクトレ!【後編】
伝説的インストラクターとカスタムグロックの競演
民間人が実銃を所持することができる米国では、銃器の取り扱いなどについて学べるタクティカルトレーディングスクールが数多く存在する。その中でも「AZTEC Training Services(アズテックトレーニングサービス)」は、タクティカルトレーニング界の伝説的なインストラクターであるラリー・ヴィッカーズとケン・ハッカーソンの2人で設立されたシリアスなタクティカルトレーディングプロバイダーだ。
そんな2人による2日間のハンドガンコースに取材することができた。後編では、ヴィッカーズが使用していたカスタムグロックと、ハンドガンコースで披露されたテクニックを少しだけご紹介しよう。
ラリー・ヴィッカーズ。元米軍特殊部隊デルタフォース所属。20年近くの軍役のほとんどを特殊部隊員として過ごす。現在では特殊作戦と装備の専門家として、タクティカルイクイップメントのコンサルティング、タクティカルトレーニングを行なっている。
ウィルソンコンバットが最新のグロック17MOS FSモデルをベースにカスタムを行なったヴィッカーズタクティカルエディション。最新のエイムポイントACROサイトが搭載されている
グリップにはレーザーを使った緻密な滑り止め加工が施され、トリガー、スライドストップ、マガジンキャッチ、マグウェル、ベースパッドなど、タンゴダウンによるヴィッカーズタクティカルグロックパーツがフル装備されている。
フロントサイトとリアサイトはドットサイトが故障した際に使用するための背の高いバックアップサイトに交換されている。
Tactical training REPORT
敵の姿勢、ジェスチャーなどに集中し攻撃の予兆を逃さず察知し、敵に視線を合わせたまま素早く弾を命中させる。
ドットサイト付きハンドガンもドローのストロークは基本的に同じだ。だが、アイアンサイトでは視界の端にフロントサイトを捉え、それをターゲットへと押し出すようにしてサイティングが行なえる。
小型ドットサイトでは正しい射撃姿勢をとらなければレンズ内のドットを見つけることが難しくなる。特にウィークハンドでの片手射撃では目とサイトが正しい位置関係にないとドットを見失いやすくなる。
【アームズマガジンウェブ編集部レビュー】
二挺のカスタムグロックだけでなく、2日間に渡って行なわれたHandgun Operator Courseの内容もまた興味深い。グリップの握り方といったごく基本的なことから、ホルスタードロウなど高度な内容までも網羅したこのトレーニングコース。高名なインストラクターならではの内容と、二挺のカスタムグロック。ここには現代ハンドガンの最前線が詰まっている。
Text&Photo:Shin
編集部レビュー:アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2019年11月号 P.106-113より抜粋・再編集したものです。