エアガン

2018/08/21

KSC AK74M ERG 製品レビュー 【2017年11月号掲載】

KSC

AK74M ERG

 

 

実銃と同じローディングプロセスを再現

 

実銃さながらのリコイルショックが体感できるKSCの電動ガンERG(エレクトリック・リコイル・ガン)シリーズにAK74Mがラインアップされた。発表から約1年、待ちわびていたファンの方もいることだろう。KSCのERGシリーズと言えば、ハードなリコイルショックがウリだが、忘れてはいけない機能のひとつに、マガジン内の弾を撃ち尽くすと自動的に作動がストップする機能が搭載されていることだ。M4カービン系の場合、新しいマガジンを装填してボルトキャッチを押すと作動復帰する。リアル派には嬉しいシステムだ。今回発売されたAK74Mでは、実銃同様にボルトキャッチ機能がないため、マガジンチェンジしてからボルトキャリアを引く(=実銃は弾をチャンバーにロードする)と作動可能になるギミックが搭載されている。AKシリーズの電動ガンでは初めて実銃同様のローディングプロセスが再現されたのだ。これぞリアルさにこだわってきたKSCらしいシステムだ。

 

※実射シーンとインプレッションはこちらの動画をご覧ください。


ERGらしいハードな撃ち味

 

外観はハンドガード、フォールディングストック、グリップがすべてブラックアウトされたイズマッシュ製のAK74Mを再現。バッテリーはアッパーハンドガード内に収納。マガジンの装弾数は実銃と同じ30発と60発がセレクトできる。アルミ製ボディ、毎分1,100発前後の連射速度を生み出す新型ハイトルクモーター、焼結金属製ギア、ベアリング軸受が標準装備されている。

 

実射してみると、セミオート、フルオート問わずキレのあるハードなリコイルショックが肩に伝わる。残弾がなくなると、ボルトキャリアが前進状態で作動が停止し、マガジンチェンジしたのち、左手を使ってボルトキャリアをフルストロークさせて作動可能な状態に復帰させる。今までの電動ガンでは味わったことのないリアルなアクションだ。AKマニアならずとも思わず笑みがこぼれてしまう。AKシリーズの電動ガンの常識を変えるKSCのAK74M ERG。

 

AK74シリーズ特有のサイドポートタイプのフラッシュハイダー。ハイダーを外すと14mm逆ネジ仕様のマズルが現れる

 

複雑な形状のフロントサイトベース。フロントサイトポストは専用工具を使って上下調整が可能だ

 

AK47に比べてやや垂直になったAK74のガスバイパス。バレル下のクリーニングロッドは別パーツ

 

ロア側にホールドしやすいように横溝の滑り止めが入ったハンドガード。グリップ、ストックともにブラックアウトされている

 

テイクダウンレバーを回せばアッパーハンドガードが外せて、バッテリー収納スペースにアクセスできる。対応バッテリーは8.4Vニッケル水素ミニタイプ

 

剛性・耐久性に優れるアルミ製のレシーバー。セレクターレバーは上からセーフ、フルオート、セミオートとなっている

 

レシーバー左側にはリベット留めまで再現したサイドマウントレールを標準装備。前方にあるフックは折りたたんだストックを固定するためのものだ

 

ハンドガードやストックと同様、グリップもブラック仕様。グリップ内には新型ハイトルクモーターが内蔵されている

 

 

Mタイプの特徴である樹脂製フォールディングストック。ストックは本体左側に折りたたまれるので、折りたたんだままでも射撃可能。バットプレートにはロック解除用ボタンが付属している

 

ボルトハンドルを引くとホップアップ調整用ダイヤルが現れる

 

樹脂製アウターケースのマガジン。マガジン底部にあるレバーを切り替えることで装弾数を実銃と同じ30発から60発に切り替えることができる

 

マガジン内の弾を撃ち尽くすと作動が停止するので、新しいマガジンを装填後、ボルトを引くことで作動復帰できる。AKマニアには嬉しい機能だ

 

 

20m先にあるA3判のペーパーターゲットに10発セミオートで撃ったところ。高い集弾性を発揮した。撃つたびにリコイルショックが肩を襲うので、しっかりとした肩づけが要求される

 

DATA

 

  • 全長:704mm/ 945mm(ストック展開時)
  • 全高:265mm
  • 全幅:70mm
  • 重量:3,280g
  • 装弾数:30発/ 60発
  • 平均値…… 89.7m/s(0.80J)※気温27℃ 東京マルイ0.20g弾使用
  • 集弾性……… 105mm(20m)
  • 価格:¥48,990(税別)
  • お問い合わせ先:KSC

 

 

初速(m/s)
1発目

89.6

2発目

89.4
3発目 89.3
4発目 89.3

5発目

89.0
6発目 89.3
7発目 90.3
8発目 89.0
9発目 90.8
10発目 90.8

 

 

TEXT:毛野ブースカ
撮影協力:F2 プラント

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