その他

2024/07/22

正確なシューティングに必須な「ドットサイト&ショートスコープ セットアップマニュアル」

 

正確なシューティングに必須なドットサイト&ショートスコープ

 

 命中精度を上げるためには銃本体の性能アップもさることながら正確に照準することも重要なポイントである。そこで必要になってくるのがライフルスコープやドットサイトなどの光学機器だ。光学機器の特徴を理解して正しく装着すれば正確な照準が可能になり命中精度が上がる。ここではドットサイトとショートスコープの装着方法を解説する。

 

ドットサイトの装着方法

 

ショートスコープと並んで人気があるのがドットサイトだ。無倍率のレンズの中央に光る赤い点(ドット)をターゲットに重ねてサイティングする。現在はチューブタイプ&ビルトインマウントタイプ(写真右からノーベルアームズCOMBAT T1 EVO、ノーベルアームズSURE HIT ARS)とシングルレンズタイプ( 写真左Sightmark Ultra Shot R-Spec Reflex Sight BK)が主流だ

 

さらに近年トレンドとなっているのがシングルレンズのマイクロドットタイプだ。チューブタイプに比べてコンパクトなのが特徴。ビルトインマウントタイプがほとんど。写真はノーベルアームズのABSOLUTE PRO

 

ビルトインマウントタイプの中でもT1タイプは高さの異なるマウントベース/ライザーマウントが別売されている。最近はアメリカ軍特殊部隊の影響からハイマウントタイプがもてはやされている。写真左からPTS Unity Tactical Fast Micro Mount、ノーベルアームズHi-Mount T1 & EVO Height Riser Mount、同Hi-Mount T1 & EVO Lower 1/3 Cowitness Riser Mount、同Hi-Mount T1 &EVO Absolute Co-witness Riser Mount

 

ホロサイトやマイクロドットサイトの高さを上げたい場合に便利なのがライザーマウントだ。上面にピカティニーレールが設けられており、ドットサイトがそのまま載せられる。写真はノーベルアームズのタクティカルライザー

 

マウントベース/ライザーマウントの高さを比較

 

ノーベルアームズのHi-Mount T1 & EVO Absolute Co-witness Riser Mount。オープンサイトとドットの位置がほぼ同じ高さ(29mm)になるので、オープンサイトで狙っている感覚に近い

 

ノーベルアームズのHi-Mount T1 & EVO Lower 1/3 Co-witness Riser Mountを装着したところ。M4カービン用マウントとしては一般的な高さ(37mm)。ドットがオープンサイトよりやや高い位置にくる。自然に素早く狙える

 

ノーベルアームズのHi-Mount T1 & EVO Height Riser Mountを装着したところ。高さは41.5mmで
いわゆるハイマウントの部類に属する。ゴーグルをした状態でも構えやすくなり、首をあまり傾げずに素早く狙える。ただし頬付けがやや甘くなる

 

アメリカ軍特殊部隊で使われているライザーマウントを再現したPTSのUnity Tactical Fast Micro Mount。ガスマスクやナイトビジョンの使用を前提としたマウントで、高さは65.5mmとかなり高くなる。CQB向けで頬付けが甘くなるので精密射撃には向かない

 

ノーベルアームズのABSOLUTE PROをそのまま装着したところ。ドットサイトの位置がオープンサイトよりも低くなるので、ここままではやや狙いにくい

 

タクティカルライザーを介してノーベルアームズのABSOLUTE PROを装着したところ。ノーマル状態よりもかなり高くなる

 

ドットサイトがライフルスコープのように使えるマグニファイア。写真はビルトインマウントタイプのノーベルアームズのマイクロ3Xタクティカルマグニファイア(倍率3倍)

 

マグニファイアを装着する場合はフリップアップリアサイトを外して、ドットサイトの後ろに装着する。ノーベルアームズのマイクロ3Xタクティカルマグニファイアは同社のドットサイトと高さが一致しており、違和感なく使用できる。使わない時は右側にスイングアウトさせる

 

ショートスコープの装着方法

 

現在M4カービンなどのアサルトライフル用として人気があるのがショートスコープだ。1倍といった低倍率から4倍くらいまでズームできるものが多い。写真左がノーベルアームズのTAC ONE 12424 IR、写真右がサイトロンジャパンのTR-X 1.25-4.5x24 IR CQB

 

ライフルスコープを装着するのに欠かせないのがマウントリング。1インチ用(写真左)と30mm用(写真右)がある。自分が所有するライフルスコープのチューブ径を必ず確認しよう

 

M4カービンにはリング部分が前後に付属するカンチレバータイプのマウントが適している。写真左はノーベルアームズのAR-15 Hi-Mount Height、写真右が同タクティカルCQBマウント

 

マウントリングは4つのネジで上下が固定されている。それぞれを均等に締め込むために、対角線の順番でネジを締め込んでいく。完全にネジを締め込む前に、垂直が出ているかどうかしっかり確認する

 

ノーベルアームズのTAC ONE 12424 IRをタクティカルCQBマウントを介して装着したところ。スコープの高さは標準的な25.0mm。フリップアップリアサイトとも干渉しない。どちらかといえば精密射撃に向いている

 

ノーベルアームズのTAC ONE 12424 IRをAR-15 Hi-Mount Heightを介してマウントしたところ。スコープの高さは34.0mmと高くなるのでゴーグルを着用した状態や素早く狙うのには適しているが、頬付けが甘くなるので精密射撃には向かない

 

 

TEXT:アームズマガジンウェブ編集部

 

この記事は月刊アームズマガジン2024年7月号に掲載されたものです。

 

※当サイトで掲示している情報、文章、及び画像等の著作権は、当社及び権利を持つ情報提供者に帰属します。無断転載・複製などは著作権法違反(複製権、公衆送信権の侵害)に当たり、法令により罰せられることがございますので、ご遠慮いただきますようお願い申し上げます。

 

Twitter

RELATED NEWS 関連記事

×
×