89式5.56mm小銃にも影響を与えた往年の名機
発売前から話題沸騰のVFCのFN FNCガスブローバックガンがいよいよ発売される。FNCのトイガンと聞くと往年のトイガンマニアならアサヒファイアアームズのBV式ガスガンを思い浮かべるだろう。海外メーカーから電動ガンでリリースされたことはあるものの、ガスブローバックガンでは初めてである。同社からLAR(FAL)が発売された時以上の衝撃だ。
実銃のFN FNCはM16と同じ5.56mm×45弾を使用するアサルトライフルである。作動はガス圧作動方式で、AKライフルのようにガスチューブと同じ長さのガスピストンの内部を貫通するようにリコイルスプリング&ガイドが組み込まれている。これによりフォールディングストックの装着が可能となった。セミ、フルに加えて当時として珍しい3点射バーストが可能。固定ストックに18インチバレルを組み合わせたものが標準モデルだが、一般的にはフォールディングストックに18インチバレルを組み合わせたパラトルーパーバージョンがもっともよく知られている。構造的にはAKシリーズとM16の両方の特徴を取り入れており、自衛隊の89式5.56mm小銃はFNCの影響を受けていると言われている。
このFNCをVFCはFNのオフィシャルライセンスドモデルとして製品化。実銃と同じ刻印が施されたアッパーレシーバーやヒートシールドが付いた二重構造のハンドガード、多孔式のフラッシュハイダー、グレネードサイト、FALから継承されたグリップ、フォールディングストックを忠実に再現。外観はもちろん内部メカもリアルに再現され、専用ブローバックエンジンにより5.56mm×45弾仕様らしいスピーディでシャープなブローバックが体感できる。実銃同様に3点射バーストが可能で、コンスタントに3発発射され、セミやフルとは違った撃ち味も楽しめる。
映画『ヒート』ファンにもたまらない完璧な出来映え!
またFNCと言えば、1995年に公開されたマイケル・マン監督の映画『ヒート』でアル・パチーノ演じるロサンゼルス市警察のヴィンセント・ハナ警部補が劇中で16インチバレル仕様のFNCを使っている。ロバート・デ・ニーロ演じるプロの犯罪者ニール・マッコリーが使うコルトモデル733とともにその迫力ある銃撃戦は多くのファンの記憶に残っている。
付け入る隙がないほど完璧な出来映えのVFCのFN FNC。VFCからはすでにコルトモデル733コマンドのガスブローバックガンが発売されており、FNCを手にした方はきっと「ヒート」ごっこがしたくなるはずだ。
VFC
FN FNC ガスブローバックガン
DATA
- 全長:750mm/990mm(ストック展開時)
- 重量:3,540g
- 装弾数:30発
- 価格:¥104,280
- お問い合わせ先:VFC JAPAN
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TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2024年7月号に掲載されたものです。
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