エアガン

2023/12/16

昭和日本の民製オートを再現「A!CTION 杉浦式自動拳銃/日活コルト ディスプレイモデル」

 

貴重な杉浦式自動拳銃がディスプレイモデルに

 

A!CTION 杉浦式自動拳銃/日活コルト ディスプレイモデル

 

 戦前に日本で開発されたオートマチックピストルといえば南部十四年式や九四式自動拳銃が有名だが、それらは軍の兵器工廠、つまり官製品だ。一方、民間企業によって開発・製造された民製品もある。浜田式自動拳銃や日野式自動拳銃、そしてここで紹介するA!CTIONが再現した杉浦式自動拳銃である。

 

A!CTION 杉浦式自動拳銃/日活コルト ディスプレイモデル
杉浦式自動拳銃(ABSブロック削り出し)

 

 杉浦式自動拳銃は昭和16年(1941年)に杉浦治助によって中国大陸で立ち上げた民間企業「杉浦工廠」で製造されたものである。コルトポケットM1903を参考にストレートブローバック/ハンマー内蔵式の発射方式を備え、口径は.25ACPと.32ACP仕様があった。主に将校用として使われたという。

 

 

オールドファン垂涎! 通称「日活コルト」もラインアップ

 

 A!CTIONはこの杉浦式自動拳銃をABSブロックからの削り出しによるディスプレイモデル(シン・ディスプレイモデル)として再現。スライドを動かすことはできないが、ダミーカートが装填できるマガジンの着脱可能。グリップは木製となっている。

 

A!CTION 杉浦式自動拳銃/日活コルト ディスプレイモデル
すべてのモデルに装弾数8発のスチールプレス製マガジンと.32ACPのダミーカートが付属

 

A!CTION 杉浦式自動拳銃/日活コルト ディスプレイモデル
チェッカリングが施された木製グリップ。セーフティレバーやマガジンキャッチはシルバー仕上げ

 

 仕上げはABSのマットブラック、ABSの映画撮影用の古美塗装仕上げ(受注生産品)、そして真鍮ブロックから削り出したモデルが用意されている(受注生産品)。いずれも特別付録として「杉浦式拳銃の話」(文・画:松本森男)が付属する。

 

A!CTION 杉浦式自動拳銃/日活コルト ディスプレイモデル
杉浦式自動拳銃(真鍮削り出し桐箱入りモデル)

 

A!CTION 杉浦式自動拳銃/日活コルト ディスプレイモデル
真鍮削り出しモデルはABSモデルとは一線を画すオーラを放っている。バレルブッシングなどもリアルに再現されている

 

A!CTION 杉浦式自動拳銃/日活コルト ディスプレイモデル
実銃は一見するとストライカー式に見えるがコルトM1903と同じハンマー内蔵式。前後サイトは小ぶりだ

 

 さらに、昭和30年代に小林旭や宍戸錠などが出演していた日活のアクション映画で使われていたコルト.32オートをモチーフにした電気着火式のステージガン通称「日活コルト」をイメージしたモデルもラインアップ。

 

A!CTION 杉浦式自動拳銃/日活コルト ディスプレイモデル
日活コルト(古美塗装モデル)

 

 これには日活のエンブレム付きグリップ、特別付録「スタアが使っている拳銃」(雑誌「近代映画」昭和36年7月号)が付属する。日活コルトも上記した杉浦式自動拳銃と同じ仕様となっている。

 

A!CTION 杉浦式自動拳銃/日活コルト ディスプレイモデル
日活コルトのグリップには日活のエンブレム入りメダリオンが付いている。古美塗装仕様は使い込まれた雰囲気が再現されている

 

A!CTION 杉浦式自動拳銃/日活コルト ディスプレイモデル
杉浦式自動拳銃の右側にはシリアルナンバーと「杉浦式」の刻印が入れられている。ちなみに日活コルトは無刻印仕様

 

 昭和日本を物語る杉浦式自動拳銃/日活コルトをその手に収められる貴重なディスプレイモデル。オールドファンには堪らない逸品だ。

 


 

A!CTION
杉浦式自動拳銃/日活コルト ディスプレイモデル

 

DATA

  • 全長:178mm
  • 重量:400g(ABSモデル、ダミーカート装填時)
  • 装弾数:8発
  • 価格:ABS樹脂ブロック削り出し¥47,850/古美塗装モデル¥110,000(受注生産)/真鍮削り出し桐箱入りモデル¥302,500(受注生産)

*木製グリップ、鉄製マガジン、.32ACP ダミーカート付き
*すべて仕様で杉浦式と日活コルトを選択可能

 

※記事中の価格表記は掲載時点でのものであり、特に記載のない限り税込みです。また、物価や製造コストの上昇、為替レートの変動により記事中に記載の仕様、価格は予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。

 

TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部

 

この記事は月刊アームズマガジン2024年1月号に掲載されたものです。

 

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