エアガン

2023/03/03

旧日本軍小銃のガスガンシリーズに九九式が登場「タナカ 九九式短小銃 Ver.2 Black鬼胡桃銃床仕様ガスガン」

 

日本の太平洋戦争を象徴する主力小銃

 

 三八式歩兵銃とともに、特に太平洋戦争以降における日本軍の主力小銃であった九九式短小銃(以下九九式)。昭和14年(1939年、皇紀2599年)に制式採用されたことから九九式という制式名称が付けられた。

 

タナカ 九九式短小銃 Ver.2 Black鬼胡桃銃床仕様ガスガン

 

 三八式歩兵銃では人道的見地から小口径の6.5mm実包が使われていたが、九九式では九二式重機関銃と同じ7.7mm実包が使われている。基本的な構造は三八式歩兵銃から継承されているものの、三八式歩兵銃が職人によるハンドメイド的な製造方法を取り入れていたのに対して、九九式は生産性向上のために工業規格を導入した工業製品として大量生産された。

 

タナカ 九九式短小銃 Ver.2 Black鬼胡桃銃床仕様ガスガン
レシーバー左側にはシリアルナンバーとロット名(ナ=1942年/昭和17年3月~1942年9月製)、造兵廠小倉工廠製であることを示す工廠印が刻まれている

 

タナカ 九九式短小銃 Ver.2 Black鬼胡桃銃床仕様ガスガン
レシーバー上側には菊花紋章に加えて機種名である「九九式」の刻印が施されている

 

タナカ 九九式短小銃 Ver.2 Black鬼胡桃銃床仕様ガスガン
フロントサイトには三八式歩兵銃の中期型以降と同じく左右にガードが付属している

 

タナカ 九九式短小銃 Ver.2 Black鬼胡桃銃床仕様ガスガン
トリガーガード内のマガジンキャッチは三八式歩兵銃が押すのに対して九九式は引いて取り出す方式に変更されている

 

 バレル長は三八式歩兵銃と三八式騎兵銃の中間の長さで、ドイツのKar98Kとほぼ同じ。九九式は製造年やパーツの違い、仕上がり具合などで初期、中期、後期に大別でき、大戦末期の後期に製造されたものは簡略化・省力化が図られて粗雑な仕上がりとなっている。

 

初期型をブラック仕上げの鬼胡桃銃床仕様で再現

 

 タナカは九九式のバリエーションの中から対空照尺や単脚が備わっている初期型をガスガン、モデルガンでリリースしてきた。今回リリースされたのはブラック仕上げの鬼胡桃銃床仕様となったVer.2ガスガン。ストックは実銃にも使われている鬼胡桃(オニグルミ=国産のウォールナット材)が用いられ、特徴的な「合わせ式」銃床の雰囲気が再現されている。三八式歩兵銃ではボルト周りは白磨きを再現したグレースチール仕上げだったが、九九式はバレルやレシーバーに加えてボルトも重厚感溢れるブラック仕上げとなった。

 

タナカ 九九式短小銃 Ver.2 Black鬼胡桃銃床仕様ガスガン
実銃の特徴である「合わせ式」の雰囲気が再現された鬼胡桃製のストック

 

タナカ 九九式短小銃 Ver.2 Black鬼胡桃銃床仕様ガスガン
フォアエンド下部には九七式狙撃銃にも付属している単脚が標準装備されている

 

タナカ 九九式短小銃 Ver.2 Black鬼胡桃銃床仕様ガスガン
バレルやレシーバー、トリガーガードに加えてボルトやボルトハンドル、セーフティもブラック仕上げとなった

 

タナカ 九九式短小銃 Ver.2 Black鬼胡桃銃床仕様ガスガン
九九式短小銃の初期型を象徴する対空照尺付きリアサイト。リアサイトを起こすと左右の照尺が展開でき、照尺が付いたピープ部分(照門)は上下調整できる

 

タナカ 九九式短小銃 Ver.2 Black鬼胡桃銃床仕様ガスガン
三八式歩兵銃と同様、リアサイトを倒した状態でもサイティングは可能

 

タナカ 九九式短小銃 Ver.2 Black鬼胡桃銃床仕様ガスガン
ボルトをホールドオープンしたところ。ガスボルトアクションらしいリアルかつ軽快なアクションが楽しめる

 

タナカ 九九式短小銃 Ver.2 Black鬼胡桃銃床仕様ガスガン
リアルなポジションに収納されるマガジン。装弾数は10発

 

 ガスボルトアクションらしい軽快かつスムーズなボルト操作に加えて、Ver.2仕様ならではのパワフルな撃ち応えが楽しめる。三八式歩兵銃とともにぜひコレクションに加えておきたい1挺だ。

 

タナカ 九九式短小銃 Ver.2 Black鬼胡桃銃床仕様ガスガン

 


 

タナカ
九九式短小銃 Ver.2 Black鬼胡桃銃床仕様ガスガン

 

DATA

  • 全長:1,120mm
  • 全高:175mm
  • 全幅:96mm
  • 重量:3,020g
  • 装弾数:10発
  • 価格:¥108,900
  • お問い合わせ先:タナカ

 

TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部

 

この記事は月刊アームズマガジン2023年4月号に掲載されたものです。

 

※当サイトで掲示している情報、文章、及び画像等の著作権は、当社及び権利を持つ情報提供者に帰属します。無断転載・複製などは著作権法違反(複製権、公衆送信権の侵害)に当たり、法令により罰せられることがございますので、ご遠慮いただきますようお願い申し上げます。

Twitter

RELATED NEWS 関連記事

×
×