2022/12/31
希少な狙撃銃をガスガンで再現「タナカ 九七式狙撃銃 Ver.2 Black 鬼胡桃銃床仕様ガスガン」
三八式歩兵銃を元に開発された九七式狙撃銃
歩兵銃をベースにした狙撃銃はドイツはKar98k、旧ソ連はモシンナガンをベースにしたものが有名だが、狙撃銃の開発に関して日本は他国に比べてやや遅れを取っていた。そこで日本でも三八式歩兵銃を元にして狙撃用として作られたのが九七式狙撃銃だ。
昭和12年(西暦1937年・皇紀2597年)に採用された九七式狙撃銃は三八式歩兵銃をベースに、レシーバー左側に台座(マウントベース)を追加して、そこに着脱可能な倍率2.5倍の照準眼鏡(スコープ)を装着し、さらに単脚(モノポッド)、操作時に照準眼鏡へ干渉しないように曲げられた槓桿(ボルトハンドル)が装備されている。
ちなみに九七式狙撃銃は製造工程の段階から狙撃銃として作られているが、九七式狙撃銃とほぼ同じ外観・仕様の三八式改狙撃銃も存在する。これは歩兵銃として生産された機種の中から精度のよいものを選抜して狙撃銃に改造したものだ。なお、ラバー製アイカップが付属する照準眼鏡は日本光学(現ニコン)や高千穂光学(現オリンパス)をはじめとした複数のメーカーが製造に携わった。
九七式狙撃銃をブラック仕上げ・鬼胡桃銃床仕様ガスガンで再現
このように三八式歩兵銃の姿を色濃く残す九七式狙撃銃を、タナカはブラック仕上げの鬼胡桃銃床仕様となったVer.2ガスガンとしてラインアップ。ストックは実銃にも使われている鬼胡桃(オニグルミ=国産のウォールナット材)が用いられ、「合わせ式」銃床の雰囲気が再現されている。バレルやレシーバーは重厚感漂うブラック仕上げ、ボルト周りはオリジナルのグレースチール仕上げとなっている。九七式狙撃銃を象徴する照準眼鏡は実銃同様のプロセスで着脱可能。レティクルも実物をイメージしたものとなっている。
外観のリアリティはさることながら、エアガンとしてもガスボルトアクションらしい軽快かつスムーズなボルト操作、Ver.2仕様ならではのパワフルな撃ち応えが楽しめる。実銃は希少なだけにぜひコレクションに加えておきたい1挺だ。
タナカ
九七式狙撃銃 Ver.2 Black 鬼胡桃銃床仕様ガスガン
DATA
- 全長:1,280mm
- 全高:175mm
- 全幅:98mm
- 重量:3,650g(スコープ含む)
- 装弾数:10発
- 価格:¥154,000
- お問い合わせ先:タナカ
TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2023年2月号 P.122~123をもとに再編集したものです。