装備

2022/07/21

アメリカ海軍対テロ特殊部隊の再現スタイリングを解説【スタイリング】

 

UNITED STATES

NAVAL SPECIAL WARFARE
DEVELOPMENT GROUP

 

 アメリカ海軍対テロ特殊部隊SEAL Team Sixは、冷戦下で暗躍するテロ組織に対抗するべく1980年11月に創設された組織だ。1987年にSEAL Team Sixの解散を機に名称変更がされDEVGRU(United States Naval Special Warfare Development GroupまたはDevelopment Group)になった。今回はmorizoさんご協力いただき、再現スタイリングを解説したレポートを公開しよう。

 

 

 DEVGRU隊員への選抜は、デルタフォースのように4軍から選抜試験を受けられるのとは異なり、SEAL隊員のみが選抜試験を受けられる。そこで厳しい選抜試験を合格した後、事前部隊に配属され、さらにハードな選抜基準を無事通過したものだけがDEVGRU隊員になれるのだ。
 DEVGRU隊員の銃器及び装備の選択と支給の度合いは、SEAL隊員よりも手厚いことが元隊員の手記などでも描かれている。開発部隊という名目上、多くの予算を費やして常に最上の結果を求められる部隊だからかもしれない。

 

EQUIPMENT

 

 海軍対テロ部隊として常に高度な訓練を行なう隊員は、海軍特殊部隊SEALsの訓練資料などから見ると、比較的シンプルなスタイリングが多い。そこでマルチカム柄のVELOCITY SYSTEMSのラグビーシャツ、CRYE PRECISIONのG4コンバットパンツ、そして、CRYE PRECISIONのプレートキャリアのフラッグシップモデルとなったJPC 2.0 SWIMMERCUTを中心にセットアップ。JPC 2.0 SWIMMER CUTは文字通り泳ぐための肩の動きを阻害しない形状となっており、それに特化した防弾プレートを挿入できる。JPC2.0の胸部にはジャガーノートケースを装備し、現在戦に欠かせない情報端末を携帯できるようにしている。

 

 

 

HELMET

 

OPS COREのバリスティックヘルメットには様々なアクセサリーが装着されている。また、通信手段としてタクティカルヘッドセットのCOMTAC IVを採用している。COMTACシリーズは世界の軍や法執行機関に採用されているヘッドセットであり、信頼性が高い。デュアルモデルは2機の無線機を活用でき、部隊用と司令部用、といったように通信を分けることができる。いずれも戦闘で役に立つツールばかりだ

 

リスト

 

HELMET

  • OPS CORE FAST MARITIME BALLISTIC HELMET MULTICAM
  • S&S PRECISION M-AX MOUNT
  • PVS-31 REPLICA
  • COMTAC IV DUAL COMM

 

WEAR

 

多くの特殊部隊隊員が愛用するVELOCITY SYSTEMSのボスラグビーシャツはライフルのスリングが首回りに干渉しないように既存のラグビーシャツのデザインが特徴。伸縮性と吸水速乾に優れており、戦闘時や長時間着用した際の不快感を軽減することができる

 

リスト


WEAR

  • VELOCITY SYSTEMS RUGBY SHIRT- MULTICAM
  • CRYE PRECISION G4 COMBAT PANTS
  • CRYE PRECISION LRB (Load Rated Belt)
  • THE GUN GLOVE GRAY
  • SALOMON SPEEDCROSS 3 GTX
  • YATES 565 HELO PERSONAL RETENTION LANYARD


GEAR

 

TEN-SPEED AVS FLAP TRIPLE M4 STACKABLEは特殊部隊隊員のオーダーで完成したBLUE FORCE GEARの限定カスタムアイテムだ。これはCRYE PRECISIONのAVSのフラップ互換モデルになっている。そのためMOLLEに装着する従来品と比較して軽量かつコンパクトな配置をすることが可能だ

 

リスト


WEAR

  • CRYE PRECISION JPC 2.0 SWIMMER CUT MC
  • JUGGERNAUT CASE
  • BLUE FORCE GEAR TEN-SPEED AVS FLAP - TRIPLE M4 STACKABLE
  • TEA U94 PTT/MK-10
  • TQS MILITARY EMERGENCY TOURNIQUET MET W/POUCH

 

NOVESKE N4 & ACCESSORIES

 

 2004年創業のNoveske Rifleworks LLCは、アメリカのオレゴン州Grants Passを拠点とする銃器メーカーで、その製品の中にはDEVGRUに使用されていることで有名なN4がある。特徴的な形状をした細身のM-LOKレールが付いたハンドガード、Noveske Gen3アッパーレシーバーを搭載しており、他にも精度の高いバレルやパーツで構成された、まさにコンプリートライフルといえる1挺だ。

 

L3製のNext-Generation Aiming Laser(NGAL)は、可視光照準レーザー(Visible Aim Laser)、赤外線照準レーザー(IR Aim Laser)、赤外線照射機(IR Illuminator)機能を備えた次世代照準レーザーサイトであり、アメリカ軍特殊部隊に採用されている。実物はロットによって配色に違いがあるので、今回は公式写真に露出しているモデルの色をモリゾーさんがレプリカモデルで再現した。NGALのような入手できないものをレプリカでリアルに再現するというのもスタイリング表現の1つだ

 

リスト

 

PRIMARY WEAPON

  • IRON AIRSOFT NOVESKE N4
  • MAGPUL MOE SL-K STOCK MIL-SPEC
  • AIMPOINT MICRO T-2 RED DOT SIGHT
  • SCALARWORKS LEAP/01 Aimpoint Micro Mount / 1.57”
  • L3 NGAL REPLICA
  • DEAD AIR SANDMAN-S REPLICA
  • VTAC MK2 SLING AOR1
  • INFORCE WML GEN 2

 

MODEL:morizo
TEXT&PHOTO:Ghost(Ghost in the Dark)

 

この記事は月刊アームズマガジン2022年8月号 P.186~195をもとに再編集したものです。

Twitter

RELATED NEWS 関連記事

×
×