2022/02/20
ベルトキットのわかりやすい組み方【ギアゲーマー・ブートキャンプ】
ベルトキットはサバゲーマーの必修科目
軍の特殊部隊隊員や法執行機関の職員は、作戦や役目と使用する銃器に合わせて装備を組み立てて使用する。そのうち、腰回りの装備を「ファーストラインギア」、通称ベルトキットと呼ぶ。サバゲーマーにとってはもはや必修科目といえるファーストラインギアを押さえて装備をさらに深く知ろう。
ベルトキットは最終装備になる
特殊部隊は作戦行動中、不測の事態でボディアーマーを破棄する状況に陥ることがある。その際、各種装備をすべてボディアーマーに装着していた場合、すべてのアイテムを喪失する事態となってしまう。その状況を顧みて、ベルトだけで最低限の活動ができるようにセットアップを行なうようになったのだ。職種や任務に応じて最低限の装備が異なるため、セットアップも様々だ。
もちろん、サバイバルゲームにおいてもベルトキットは重要なアイテムである。今回は初めての人でも作りやすい簡単なベルトキットを構築。それを本格的にブラッシュアップしていこう。
シンプルなベルトキット
初心者にもお薦めなのは、1.5インチのベルトにホルスターとマガジンポーチのみを装着したシンプルなベルトキットだ。安価に取りそろえることができ、これだけでも充分に戦える。また特殊部隊においても、メディカルキットポーチをはじめとした装備をボディアーマーに装着する際はベルトキットはシンプルになる。サバイバルゲームにおけるベーシックなスタイルであり、最初はここからそろえ始めるのがお薦めだ。
スタンダードなベルトキット
先ほどのシンプルなベルトキットに各種ポーチを装着し、ベルトキットを構築した。前述の通り、ベルトキットは最後に残る唯一の装備となるため、着用者が最後まで残したい装備が反映される。そのセットアップは無数であり、すべてを再現するのは難しいので、今回はスタンダードなセットアップを構築した。
マガジンポーチ
ピストルマガジンポーチとライフルマガジンポーチは各1~2個を利き腕の反対側に装着する。これによりベルトキットだけでも短時間の戦闘を可能にする。
メディカルキットポーチと止血帯ポーチ
メディカルキットポーチと止血帯ポーチは救命に必須なツールであり、特殊部隊の隊員がベルトキットに装着している例も多い。左右のどちらの手でも取りだせるように設計された専用ポーチになっているため、背面の中央部分に装着する。ちなみにメディカルポーチはアーマーと干渉しないように左右か下に引き出せるようになっている。サバイバルゲームの際は絆創膏や消毒液などで構成した簡単なメディカルキットを作って入れておくと便利だ。
ホルスター
ホルスターは利き手の側面に抜きやすい「位置」「高さ」「角度」に気をつけて装着するとよい。また着脱可能なアクセサリー(サファリランド QLSなど)を併用すればハンドガンの付け替えが容易になり、運搬時にかさばることを避けることができる。
ベルトキットを構築する際の注意点
①他の装備と干渉しないようにする
ベルトキットはプレートキャリアやチェストリグなどの装備と干渉しやすいので、併用する際は注意が必要だ。ホルスターのアタッチメントを変更して低い位置に設置する、あるいは設置する位置をずらすなど、支障なくハンドガンやマガジンを抜き差しできるようにしよう。
②ベルトループ対応とMOLLE対応
ベルトキットに装着するポーチの着用方法は、ベルトループ対応とMOLLE対応の2種類に大別でき、一部例外を除いてそれぞれ互換性がない。自分のベルトの形状を確認し、確実に装着できるポーチを選んで購入するようにしよう。
まとめ
ベルトキットは使用者にとって最も重要となる装備だ。少しでも任務における生存率や成功率をあげるために最適なものを模索し続けている。それは法執行機関や特殊部隊の隊員だけでなく、サバゲーマーも同様だ。皆さんもベルトキットを使いながら、より適したポーチの選定、あるいは装着位置を模索していただきたい。
TEXT:Ghost (Ghost in the Dark)/アームズマガジンウェブ編集部
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この記事は月刊アームズマガジン2022年3月号 P.142~148をもとに再編集したものです。