2022/02/11
必中の狙撃を支える装備品!最新鋭・陸自個人装具スタイリングガイド スナイパー編
~真の狙撃手は存在を悟られない/スナイパー編~
狙撃手は射撃の達人であると同時に偽装職人でもある。究極の偽装のためには、官給品の偽装スーツを基本としながらも、個人で用意し創意工夫を施した装具を使うケースもあるという。麻紐や布端を縫い付けたり周囲の植物の枝や葉を挿したりと、そのプラットフォームとしてギリースーツは欠かせない装具であり、狙撃手には戦いの正装とも言えるのだ。今回はそんな陸自狙撃手が使用する個人装具を用いたスナイパースタイリングを紹介しよう。
狙撃訓練用 個人装具
EQUIPMENT for SNIPER
AGGRESSOR-GROUP MAMUSHI SNIPER GHILIE SUITS
狙撃に従事する隊員の意見から試作を重ねて開発され、日本国内で熟練縫製工が手がけるギリースーツ上下セット。頭部フード(ヘルメット対応)、ギリーショルダー本体、背中部マント、下衣パンツカバーで構成され、各部調整が可能となっている。
- ¥47,300
- カラー:Brown、MultiCam
- 問:AGGRESSOR-GROUP
AGGRESSOR-GROUP SNIPER RIFLE SCOPE COVER
ライフルに装着されたスコープを保護するためのカバー。ストックにストラップで固定し、キャリングハンドル付きなので銃の持ち運びにも使える。伸縮型のマズルカバーも付属。
- ¥13,750
- カラー:Coyote Brown、MultiCam、陸自迷彩
- 問:AGGRESSOR-GROUP
AGGRESSOR-GROUP SNIPER MITON HAND GLOVE
左手でストックの高さを調整する際に便利なミトン型グローブ。長時間の監視任務の際に効果を発揮する。
- ¥6,380
- カラー:Coyote Brown、MultiCam、陸自迷彩
- 問:AGGRESSOR-GROUP
Salomon Forces QUEST 4D GTX FORCES 2
水機団の戦闘靴に似たシルエットのタクティカルブーツ。軽量化と耐久性を両立し、フィット感や衝撃吸収性を高め、GORE-TEXによる高レベルの防水・透湿性を持つ。
- ¥38,500
- カラー:CoyoteBrown、Black、Ranger Green、Slate Black
- 問:七洋交産
Salomon Forces URBAN JUNGLE ULTRA
官給品の戦闘靴に似たシルエットを持つ、軽量で快適性を高めたタクティカルブーツ。通気性に優れ、ジャングルブーツの機能も併せ持つ。
- ¥33,000
- カラー:Black
- 問:七洋交産
AGGRESSOR-GROUP SNIPER AMMO POUCH
5.56mm×45NATO弾や7.62mm×51NATO弾を最大40発収納可能なアモポーチ。弾同士が触れ合わないので音を生じにくい。
- ¥7,480
- カラー:MultiCam、Coyote Brown
- 問:AGGRESSOR-GROUP
FirstSpear Tactical Hand-Warmer
冬季訓練等で狙撃手の指を保温し、射撃コンディションを維持するためのハンドウォーマー。ピストルベルトに装着可能。
- ¥19,250
- カラー:Ranger Green、MultiCam、Coyote、Black
- 問:七洋交産
AGGRESSOR-GROUP SNIPER SPOTTING SCOPE COVER
スポッティング(観測)スコープを保護し、偽装効果も得られるカバー。装着したままで使用可能で、官給品以外の他メーカー製品にもフィットしやすいサイズ。
- ¥15,400
- カラー:MultiCam 、CoyoteBrown、陸自迷彩
- 問:AGGRESSOR-GROUP
※スコープ本体、三脚は別売です。
Cole-TAC Cheat Sheet
バンジーコードでほとんどのスコープに装着できる、ドープ(DOPE:射撃諸元)のシートのプラットホーム。接眼部近くに装着すれば、射撃姿勢を崩さずに確認できる。ホワイトボードタイプのシートはベルクロで装着。
- ¥3,850
- カラー:Coyote Brown、OD Green、Black
- 問:七洋交産
狙撃訓練用器材
EQUIPMENT for SNIPER TRANING
急速に進化する陸上自衛隊の狙撃手育成プロセスにおいて、優れた周辺アクセサリーの使用は欠かせない。銃器や弾薬という核心装備品に限らず、スポッティングスコープや三脚いった武器に当たらない分野の製品の中にも、最新戦術を研究するためのアイデアが隠されている。
Cole-Tac Go-To Shooting Mat
耐水性に優れた1000Dコーデュラナイロン製のシューティングマット。バイポッドキーパーストラップに対応し、各コーナーには地面への固定などに使える強化金属製グロメットが付く。展開サイズは76×182cm(写真のウイング、パッド付きは要追加料金)。
- ¥13,090
- カラー:Ranger Green、Black MultiCam、MultiCam、Coyote Brown、Black
- 問:七洋交産
SHADOWTECH PIG-0311G SNIPER TRIPOD
スナイパーライフルの射撃を安定させるトライポッドは、現代の狙撃手には欠かせない装備品となっている。27.6インチのPIG-0311Gと19.75インチのPIG-0311GSがある(※PIG SADDLEは別売)。
¥39,600
問:AGGRESSOR-GROUP
SHADOWTECH PIG SADDLE
トライポッドに装着するスナイパーライフル用のマウント。写真はプレス成形によりコストを抑えたPIG SADDLEで、CNC切削加工によるフルスペック版のHOG SADDLE(¥69,800)もある。
- ¥33,000
- 問:AGGRESSOR-GROUP
Cole-Tac Tripod Leggings
3つのMOLLE付きレッグラップを備えた三脚用ドレスアップアクセサリー。中央のシェルフには三脚を安定させるためのバラスト(石など)などを載せることができる。
- ¥10,230
- カラー:Ranger Green、Black MultiCam、MultiCam、Coyote Brown、Black
- 問:七洋交産
Cole-Tac Tripod Sling
三脚の持ち運びに便利なスリング。脚を収納して閉じておくレッグラップも付いている。
- ¥5,390
- カラー:Ranger Green、Black MultiCam、MultiCam、Coyote Brown、Black
- 問:七洋交産
RANGER Ranger Hat サイドメッシュ タイプ
- ¥3,600
- 問:ニタカ:RANGER
Cole-Tac Flat Bag
さまざまな射撃状況に対応する薄型のライフルサポートバッグ。写真のようにリアバッグとしても活用できる。バックボーンフレーム(別売)にも対応。
- ¥5,060
- カラー:RangerGreen、Black MultiCam、Coyote Brown
- 問:七洋交産
Cole-Tac Tricorne Bag
通常のシューティングバッグとは異なり、3つの突起状の膨らみが不安定な場所でも銃を安定させる。ピカティニーレールに装着できるバックボーンフレーム(別売)にも対応。
- ¥18,590
- カラー:Ranger Green、MultiCam、Coyote Brown
- 問:七洋交産
EBERLESTOCK G4 OPERATEOR SNIPER PACK
米陸軍、海兵隊の狙撃手にも使用されている、ライフルの収納も可能なスナイパー専用バックパック。本体のメインコンパートメントは83Lの大容量を確保。インターナルフレームを内蔵し、使用者にかかる負荷を軽減している。
- ¥82,280
- カラー:Coyote Brown、MultiCam、Black、OD
- 問:AGGRESSOR-GROUP
優れた光学機器がスキルを進化させる
SNIPER SCOPE
M24 SWSのスコープはリューポルド Mk4 M3(10倍率固定)が標準装備されているが、海外競技に挑むAASAM訓練隊では国産高倍率のズームスコープを搭載して実績を上げている。また、一般部隊の狙撃班においても研究用にスコープを載せ替えることもあるようだ。
そして、観測手のスポッティングスコープは狙撃銃以上に高倍率のものが要求されるが、その上で小型軽量のものが好まれている。サイトロンジャパンは双眼鏡をはじめ各種光学機器を得意とするメーカーであり、コストパフォーマンスに優れる製品に定評がある。また、同社が扱っているVORTEX OPTICSは海外市場において急速に知名度を上げており、タクティカル系光学機器のラインアップも充実している。
SIGHTRON SVIIISSED540X56FFPZSIRMH-6
- ¥385,000
- 倍率:5~40倍
- 全長:約426.7mm
- 重量: 約1,389.1g
- チューブ径:40mm
- 対物レンズ径:56mm
- 問:サイトロンジャパン
SIGHTMARK Latitude 15-45x60 Tac Spotting Scope
- ¥143,000
- 倍率:15~45倍
- 全長:約279mm
- 重量:約1,296g
- 対物レンズ径:60mm
- 問:サイトロンジャパン
TEXT:神崎 大/アームズマガジンウェブ編集部
企画・監修:神崎 大
モデル:武藤竜馬(MTS)、我那覇 慎太
撮影協力:アグレッサーグループ、MTS
この記事は月刊アームズマガジン2022年2月号 P.54~67をもとに再編集したものです。