2021/03/21
M4カービンセットアップ集【HK416編】
実物写真をもとにセットアップしたM4A1カービンをカテゴリ別に分けて紹介していく本シリーズ。今回はH&Kによって新たなスタイルへと生まれ変わったHK416Dのセットアップをご覧いただこう。
HK416D 10RS
リュングマン方式のM4カービン、特にショートバレル+サイレンサー使用時に作動不良が起こることが多いため、ガスピストン作動方式に変更するために開発されたのがヘッケラー&コックのHK416Dだ。開発にはデルタフォースの研究開発部門に属していたラリー・ヴィッカーズが関わるなど、その経緯からもデルタフォースからの要請であったことが推測される。416Dとは名乗っているがM4はロアフレームにシリアルナンバーが付いているためアッパー交換だけではM4に分類されている。そのため新型銃ではなく改修モデルとして最初はアッパーだけが支給された。サイレンサーの使用が前提となっており、バレル長は初めから10インチとCQBを想定したものとなっているのが特徴だ。
HK416D デルタフォースカスタム
デルタフォースやネイビーシールズDEVGRUで使われているHK416Dはガイズリーやレミントンなどのハンドガードに換装されていることが多い。HK416デルタカスタムはガイズリーの「SMR HK」が装着されている。このハンドガードはノーマルのそれよりフルオート射撃時の過熱に強く、専用のアクセサリーレールを3時、6時、9時のポジションに装着でき、より汎用性が高まっているのが特徴だ。ただし、ノーマルのハンドガードと同じ長さのため、フロントサイトを前後逆に装着することでAN/PEQ-15を装着したり、フォアグリップを前寄りに装着するなどの工夫がなされている。
さまざまな試行錯誤の上でM4カービンはさらに進化していく。次回は近年のアメリカ特殊部隊で採用されているモデルを参考にセットアップしてみよう。そちらもぜひご覧いただきたい。また月刊アームズマガジン2021年3月号ではこのセットアップをより細部まで紹介しているので、そちらもチェックしていただければ幸いだ。
TEXT:アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2021年3月号 P.42~43より抜粋・再編集したものです。