実銃

2021/01/15

【実銃】珠玉のマイクロコンパクトガン「SIG SAUER P365」後編

 

※海外で取材したレポート記事になります

 

 マイクロコンパクトガンとして人気を博している「SIG SAUER P365」は、実はSIG SAUERのエアソフト部門SIG AIRからCO2 パワーのエアガン(BBガン)として、実銃をフルコピーしたモデルがリリースされている。今回はそのモデル「SIG AIR P365 BB」をご紹介しよう。

 

 


 

SIG AIR P365 BB

 

 

 ここ数年来、SIG SAUERのエアソフト部門SIG AIRからエアソフトガン(プラ製6mmBB弾用)に加え、.177(4.5mm)口径や.22(5.59mm)口径の鉛製ツヅミ弾(Pellets)や4.5mm鉄製BB弾を発射するエアガン(CO2ボンベをパワーソースとする大人用空気銃)にも力を入れている。元々これらは青少年向けのハンティングや競技用として長い歴史を持っているが、SIG AIRがリリースしているのは同社の実銃をフルコピーしたもので、その操作や重量バランスがそっくりなだけでなく、分解方法まで実銃に似せたトレーニングガンとして設計されている。

 新しいモデルが続々とリリースされるので、発表されたばかりのP365 BBを手に入れてみた。その出来映えはご覧の通りで、実銃のメーカーが作らせたレプリカだけに、一見しただけでは真贋を見破れないほど酷似している。

 

P365 BB(左)と実銃P365の比較

 

マガジンを抜いてみると、当然のことながら、どちらが実銃か一目でわかる。BBガンのほうはアルミ製のスライドなので重量の差は歴然だ

 

 スライドはアルミ製なので金属感を発散しているし、12gのCO2ボンベと12発の4.5mm鉄製BB弾を装填したマガジンはそれなりの重さがあって、その存在感は抜群なのだ。その銃口弾速は295fps(フィート/秒)と、そこそこだ。

 では早速、実射レポートでその撃ち応えをご紹介しよう。

 


 

実射

 

 

 握ってみると、実銃よりほんの少しだけ銃身の位置が低い。またよく見るとエキストラクターがスライド一体となっていた。

 実射してみるとパワーソースとしてのCO2ボンベは個体差やメーカーによる性能差が大きく、BB弾の精度次第で命中精度もまちまちという結果に終わった。フル装弾数は12発にもかかわらず、連射すると温度低下によるリリースガスの減少が顕著で、初速が落ちてしまうのだ。

 

SIG AIR P365 BBの10ヤードからのグルーピング。15ヤードからだとターゲットミスが出た

 

ブローバックのリコイルはほとんどない

 

 それでもホルスターからのドロー、そして初弾の練習が室内でできてしまうのだから、これはアリだろう。練習用にP365 BB。このタイプのエアガンは日本では銃刀法に抵触するので手に入れるべくもないが、アメリカなど合法な国で撃つ分にはオススメだ。

 

グリップした中指、薬指、小指がきれいにフロントストラップに収まっている

 

 SIG AIR P365 BBはエアガンとはいえ、日本の銃刀法に抵触してしまうため、日本国内では手に入れることができないが、SIG AIRのリリースするモデルの中には、日本国内でも購入できるものもある。もし興味が湧いたのなら、そちらもチェックしていただければ幸いだ。

 

▼日本国内で購入できるSIG AIRのエアガンはこちら▼

 

 また月刊アームズマガジン2021年2月号では、SIG SAUER P365についてさらに詳しく掲載しているので、そちらもチェックしていただきたい。実銃もエアガンも両方とも魅力があるP365。両方のレポートを見比べてぜひその違いを堪能していただければ幸いだ。

 

Text & Photos: Hiro Soga

 

この記事は月刊アームズマガジン2021年2月号 P.122~129より抜粋・再編集したものです。

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