エアガン

2020/11/11

ハートフォード「コルトM1860アーミー コンバージョンモデル」製品レビュー

 

レアなカートリッジコンバージョンを実銃同様の方式で再現

 

ハートフォード「コルトM1860アーミー コンバージョンモデル」製品レビュー

 

 19世紀は、銃がもっとも劇的に進化した時代だ。アメリカの南北戦争(1861~65)後、銃の世界は従来の先込めのパーカッション式から金属薬莢式への転換期を迎えた。リムファイアの金属薬莢はすでにあったが、より強力な威力を発揮できるセンターファイアの金属薬莢が登場したのもこの頃だ。

 

ハートフォード「コルトM1860アーミー コンバージョンモデル」製品レビュー

こちらは元のパーカッション式のコルト・モデル1860アーミー(ハートフォードのモデルガン組み立てキット完成品、フレームはケースハードン風仕上げ 24,800円で好評発売中)。火薬と弾を別々にシリンダー前方から詰め、銃身下のローディグレバーで押し込み、シリンダーに点火するためのパーカッションキャップを取り付ける

 

 コルトのパーカッション式の大口径アーミーリボルバーの最終進化型はモデル1860アーミーだが、この銃もカートリッジ式へと仕様変更された。最初はスーア・コンバージョン、貫通式シリンダーの方式で作られたリチャーズ・コンバージョン、さらにリチャーズ・メイスンコンバージョンと変遷、この後1871-72オープントップを経て、シングルアクションリボルバーの完成形と言われるSAAが1873年に登場することとなる。

 

ハートフォード「コルトM1860アーミー コンバージョンモデル」製品レビュー

パーカッション式のコルト・モデル1860アーミーを、センターファイアの金属薬莢で撃てるように仕様変更したのが、このカートリッジ・コンバージョンだ。リチャーズ・コンバージョンではシリンダーは貫通式となり、ローディングゲートを備えたリコイルプレートを追加、ローディングレバーは取り外されエジェクターに交換されている

 

 ハートフォードがモデルアップしたのはリチャーズ・コンバージョンのタイプ2、あるいはセカンドモデル等と呼ばれる、リチャーズ・メイスンコンバージョンへ切り替わる過渡期型。そしてこのモデルガンも実銃とほぼ同じ方式でパーカッション式をカートリッジコンバージョンへと変更しているので非常にリアルだ。カートをSAAモデルガンと共用としていることから気軽に発火も楽しめる。

 

ハートフォード「コルトM1860アーミー コンバージョンモデル」製品レビュー

コルトSAAのようにシリンダー後方のリコイルプレートに設けられたローディングゲートを開き、ここからカートリッジを装填・排莢する

 

ハートフォード「コルトM1860アーミー コンバージョンモデル」製品レビュー

シリンダーには海戦シーンが彫刻されている。本体の材質は未着色のナチュラルヘビーウエイト材で、トリガーガードはリアルな真鍮製

 

ハートフォード「コルトM1860アーミー コンバージョンモデル」製品レビュー

グリップはハートフォードお得意の美しいワイピング仕上げ。実銃ではスチール製のバックストラップを真鍮ではなく黒染めの亜鉛で再現

 

ハートフォード「コルトM1860アーミー コンバージョンモデル」製品レビュー

銃身にはローディングレバーの代わりに、エジェクターアッセンブリーを搭載。モデルガンも実銃と同じ方式でコンバージョンしている

 

ハートフォード「コルトM1860アーミー コンバージョンモデル」製品レビュー

カートリッジはハートフォード製SAAモデルガンの発火カートが共用できる。実銃の口径は.44コルトセンターファイアだ

 

DATA

  • 全長:350mm
  • 重量:890g(カートリッジ6発含む)
  • 装弾数:6発
  • 価格:¥39,800(12月中旬発売予定)
  • お問い合わせ先:ハートフォード

 

TEXT:トルネード吉田/アームズマガジンウェブ編集部

 


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この記事は月刊アームズマガジン2020年12月号 P.91より抜粋・再編集したものです。

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