2020/10/21
ハートフォード「二十六年式拳銃モデルガンシリーズ」製品レビュー
3タイプの仕上げで甦ったクラシックガン
歴史を語る貴重な日本の回転式軍用拳銃
二十六年式は日本軍初の国産制式拳銃として1893年(明治26年)に採用されたリボルバーピストルだ。
▲二十六年式拳銃 ノーマル2020
実銃では、このリボルバーに対するネガティブな評価も少なくない。低威力の弾薬の割にサイズが大きいとか、ダブルアクションしか備えていないとか、シリンダーのロックがトリガーを引き切った時しか働かないなどが指摘されている。
しかし、当初の開発目的は騎兵隊の補助的な兵器であり、突撃時、馬上から片手で手綱を握りながらもう片手で連射することを考えると、二十六年式拳銃に対するそれらの特徴はいずれも理にかなったものだったと思われる。このモデルガンを手にすればそれを実感できるだろう。なかなか実物に触れることができない日本のファンにとってはありがたい存在である。
▲二十六年式拳銃 エイジドモデル2020
▲二十六年式拳銃 ブルーブラックモデル2020
3年ぶりの限定再生産
ハートフォードでは2019年に予定していた発売が延期され、実に3年ぶりの再販となる。今回はキットの発売をやめ、完成品のみの発売。そして、自分でブルーイングするのに最適なノーマルモデルのほかに、上位モデルとなる、使い古した感じを再現したエイジドモデルと、ブランニューな感じを再現したブルーブラックモデルの2機種も発売。こちらは2020特別企画特典の専用ランヤードと、木製グリップを標準装備し、各120挺限定を予定。
材質が異なるバレルとフロントサイトも同じような金属感と使い古し感(エイジドモデル)
エッジが立って狙いやすいリアサイトまわりは、複雑な形状の組み合わせになっている(ブルーブラックモデル)
チェッカーではなくグルーブド・グリップを再現した木製グリップ(エイジドモデル)
色や太さにこだわったという特注の手縫いオリジナルランヤード
全機種に付属する小冊子「二十六年式拳銃保存法」
DATA
- 全長:230mm
- 全高:140mm
- 全幅:39mm
- 重量:580g(カートリッジ6発含む)
- 装弾数:6発
- 価格:エイジドモデル2020 ¥39,800/ブルーブラックモデル2020 ¥39,800/ノーマルモデル2020 ¥30,400
- お問い合わせ先:ハートフォード
TEXT:アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2020年11月号 P.98より抜粋・再編集したものです。