2020/09/28
発火式モデルガンの扱い方 ~発火式リボルバーの後片付け編~【毛野ブースカのトイガン基礎知識】
銃本体やカスタムパーツ、アクセサリー、ギアに至るまでトイガンに関わる基本的な知識や扱い方を、本誌編集ライターの毛野ブースカが解説していく「毛野ブースカのトイガン基礎知識」。「発火式モデルガンの扱い方」と題して前回は「リボルバーの発火準備」を解説した。6回目は発火式リボルバーの後片付け編(銃本体、カートリッジの掃除)を解説する。
■手入れ・片付けが容易なリボルバー
リボルバー発火編で触れたとおり、オートマチックピストルに比べて構造がシンプルで可動部分が少ないリボルバーは発火準備が簡単だ。その逆もしかりで、オートマチックピストルより手入れ・片付けが楽に行なえる。銃本体はヘビーウエイト樹脂製の場合、キャップ火薬の成分による表面の酸化を防ぐため、シリコンオイルを塗布したウェスなどで拭き上げよう。バレルやシリンダー前面にあるインサートの汚れが気になる場合は、水洗いせずに綿棒にシリコンオイルなどを塗布して汚れを落とそう。
シリンダーやトリガー/ハンマー周辺は分解する必要はなく、外から見える部分からの注油程度で充分だろう。もし作動フィーリングがスムーズでない場合はグリップとサイドプレートを外し、各パーツを取り出して掃除・注油しよう。
カートリッジはオートマチックピストル用カートリッジのライナーのようなカートリッジ内で可動するパーツがないので、発火させたまま放置しても発火させることは可能だ。オートマチックピストルほど神経質にならなくてもよいが、発火後はカートリッジの汚れは落としておきたい。カートリッジの手入れ・片付けの仕方はオートマチックピストルと同じだ。
発火直後のカートリッジを分解したところ。ヘッド部分に火薬の汚れが付着しているが、1発撃っただけなので汚れはそれほど目立たない
オートマチックピストルと同様、洗面器や調理用ボールなどを用意して、その中に分解したカートリッジを入れる。キャップ火薬の撃ちガラ(銅色の小さなキャップ)は分解時に捨ててもよい
水を浸した洗面器に中性洗剤を適量垂らし、カートリッジを攪拌して泡立たせて汚れを浮かす。汚れがひどい場合は浸け置き洗いしよう。ただし長時間浸すとカートリッジが変色する恐れがあるので1~2時間程度にとどめよう
ざるにカートリッジを入れて水ですすぎ表面の汚れと中性洗剤を落とす
表面の汚れと中性洗剤が落ちたらウェスやフキンの上にカートリッジを広げて水気を切って乾かす
KM企画の「日本綿棒社製クリーニングコットン棒」(10本入り¥1,000、20本入り¥1,800)を使ってカートリッジ内をキレイにする
汚れが落ちて掃除が完了したカートリッジ。オートマチックピストルより手入れ・片付けに対して神経質になることはないが、キレイなほうが精神的にいい
ヘビーウエイト樹脂を使っている場合は、シリコンオイルを塗布したウェスなどで表面を拭いておくとキャップ火薬の成分による変色が防げる
これで「発火式モデルガンの扱い方」は終了だ。エアガンに比べて準備や手入れ・片付けが面倒かもしれないが、発火の醍醐味はモデルガンでしか味わえない。準備や手入れ・片付けもモデルガンの魅力と考えて発火式モデルガンを楽しんでほしい。
TEXT:毛野ブースカ
撮影協力:タナカ