2020/05/30
発火式モデルガンの扱い方 ~リボルバー発火準備~【毛野ブースカのトイガン基礎知識】
銃本体やカスタムパーツ、アクセサリー、ギアに至るまでトイガンに関わる基本的な知識や扱い方を、本誌編集ライターの毛野ブースカが解説していく「毛野ブースカのトイガン基礎知識」。「発火式モデルガンの扱い方」と題して前回は「オートマチックピストルの発火準備」を解説した。3回目はリボルバーの発火準備(カートリッジへのキャップ火薬の詰め方)を解説する。
■発火準備が簡単なリボルバー
リボルバーはオートマチックピストルに比べてカートリッジにキャップ火薬を詰める作業が楽に行なえる。オープンデトネーター式など一部のカートリッジを除いて、オートマチックピストル用のカートリッジは、内部に発火と同時にスライドを後退させるための撃針のようなもの(タナカはトップ)をセットしなくてはならない。それに対してリボルバーはスライドを後退させる必要がないため、オートマチックピストルのような構造にする必要がなく、多くの製品でヘッド(カートリッジの先端、弾頭)部分が撃針の役割を果たしているからだ。
また、実銃と同じくリボルバーは内部構造や発火するまでの作動プロセスがシンプルなため、オートマチックピストルよりも不発や作動不良の確率が低い。さらに発火音の抜けがよく、火花も見やすい。リボルバーはオートマチックピストルのようにブローバックしたり、カートリッジが排莢されるようなアクションは楽しめない。しかし、準備や片付けが簡単で発火性能に優れているので、初めて発火式モデルガンを手に入れるならリボルバーがお薦めだ。
今回用意したリボルバーはタナカのコルトパイソン.357マグナム R-model 2.5インチヘビーウエイト(¥25,800)。パイソンのバレルバリエーション中もっとも短い2.5インチ。実銃同様のコルトアクションが再現されている。ちなみにバレルが短いほうが音抜けがよく、火花が見やすい
本体に付属する7㎜キャップ火薬を1個使用するコルトパイソンやKフレーム共通の.357マグナムカートリッジ(写真右)とキャップ火薬を詰めたり撃ちガラを取り出すために必要なローダー
カートリッジ内のパーツを展開したところ。写真左上から右上にかけてヘッド、ケース、写真左下から右下にかけて7㎜キャップ火薬、アンビル。オートマチックピストル用に比べて点数が少なく、位置関係でわかりにくくなることはないはずだ
まずはアンビルを細く長くなっているほうを下(ケースの底面方向、リムがあるほう)にしてケースに入れる
ケースにアンビルを入れたところ。ケースの底面とツライチのなっていればOKだ
次に7㎜キャップ火薬を火薬面を上(ヘッド方向)にしてケースに詰める
ローダーの太いほうを使って7㎜キャップ火薬をケース内にしっかり押して詰める。この際、7㎜キャップ火薬を斜めにして詰めないように注意する
7㎜キャップ火薬が詰め終わったらケースにヘッドをねじ込む
ヘッドを最後までねじ込む。ただしねじ込み過ぎると外れなくなるので、程よいところで止める
これでカートリッジへの7㎜キャップ火薬の装填は完了だ。オートマチックピストルに比べて短時間で作業できてしまう
次回は発火式オートマチックピストルの発火編(カートリッジの装填・発火)を解説予定なので、ぜひチェックしてほしい。
TEXT:毛野ブースカ
撮影協力:タナカ