2020/09/11
懐かしの絶版エアガンSMG 名銃コレクション
時代を彩ってきたサブマシンガンの傑作たち
実銃の世界で1970年代から90年代に栄華を極めたサブマシンガンは、エアガンにおいても当時のサバイバルゲームの花形だった。過去には様々な発射機構が搭載されたサブマシンガンが発売されており、エアガンの進化の歴史はサブマシンガンを見ればわかるといっても過言ではない。ここでは1980年代から2000年代にかけて発売され、かつ現在絶版となっているサブマシンガンのエアガンを振り返ってみよう。
マルゼン
KG9
黎明期のサバイバルゲームを語るうえでなくてはならないエアガンといえばこのモデル。当時主流だったライブカート式のエアコッキングガンで、コンパクトで撃ちやすいことから人気を博した。また、連射しやすいようにポンプアクション化したり、装弾数を多くするためケースレス化するなどのカスタムも流行した。
ファルコントーイ
H&K MP5K
1980年代を代表するメーカーのひとつであるファルコントーイ。ユニークなメカニズムを搭載したモデルが多く、このモデルもそのひとつ。ライブカート式エアコッキングガンで発射後カートリッジは自動的に排莢され、ピストンのコッキングとカートリッジを装填するためにフォアエンドを前後動させるというちょっと変わったポンプアクションを採用していた。
MGC
ベレッタM12Sペネトレーター
サバイバルゲーム黎明期、モデルガンメーカーの雄、MGCが突如スライド固定式ガスガンM93Rを発売。その後、モデルガンの金型を改修してガスフルオート化した製品を発売した。このモデルもそのうちのひとつ。当時としては斬新なガスガンだった。
エルエス
UZI SMG
組み立てキットで5,000円を切る低価格を実現したUZI SMGのケースレス式エアコッキングガン。エアコッキングガンにしては外観もよくできており、特にグリップ周りの造型はしっかりしていた。しかし、低価格であることから樹脂パーツが多用されており、ストックまでもが樹脂製である。この後エアガンのキットモデルは市場から消えていった。
東京マルイ
ワルサーMPL
東京マルイのエアコッキング式ライフルシリーズの第1弾がワルサーのサブマシンガンをケースレス式エアコッキングガンで再現したこのモデルだ。当時大ヒットしたルガーP08同様、命中精度は高かった。のちに固定ホップアップ付きとなり、ライブカート式ガスフルオートも登場。ショートバージョンのMPKも製品化された。
JAC
マイクロUZI
当時のJACの低価格路線の中心的存在だったこのモデル。ラインアップに登場したのは比較的遅いが、それだけあって価格の割には意外とリアルなディテールであった。セミ・フルの切り替えも確実で、当時のサバイバルゲームで重宝されたガスフルオートモデルだが、すでに時代は電動ガンへと移りつつあった。
ウエスタンアームズ
ヤティマチック
1986年公開の映画『コブラ』で主演のシルベスター・スタローンが使ったことから一躍有名になったフィンランドのサブマシンガン・ヤティマチック。ウエスタンアームズはこのモデルをモータードライブによるガスガンで再現した。ガスタンクはグリップ内に収納し、マガジン内に単3電池3本を収納した。
ハドソン産業
M3A1グリースガン ガスブローバックガン
ハドソン産業は過去にもグリースガンをエアコッキング式で発売していたが、このモデルはマルゼンのアドバンスシュート式ブローバックエンジンを採用したガスブローバックモデルだ。ヘビーウエイト製ボディはモデルガン譲りのリアルさで、亜鉛ダイキャスト製マガジンはかなり重量があった。作動性能に関してはやや粗削りな部分があり、また同社の廃業により絶版となった。
東京マルイ
UZI SMG 電動ガン
東京マルイの電動ガンの中でも際立ってユニークなのがUZI SMGだ。モーターとギア類をメカボックス後部に、ホップチャンバーを挟んでインナーバレルを包み込むようにシリンダー/ピストン/スプリングを設けた専用のバージョン5 メカボックスを採用している。残念ながら現在はカタログ落ちしている。
すでに絶版になって久しいUZI SMG電動ガン。コアなユーザーを中心に今なおサバゲフィールドで現役で使われている
TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2020年10月号 P.74~77より抜粋・再編集したものです。