2025/02/09
実銃さながらのリコイルショックや操作で人気の「ガスブローバックライフル」の基礎知識
ガスブローバックライフルの基礎知識
ガスブローバックライフルは実銃さながらのリコイルショックや操作が行なえることが最大の魅力だ。一方で、電動ガンとは違った操作方法や安全管理が求められる。ここではM4カービン系のガスブローバックライフルを中心とした扱い方と、よくあるトラブルや留意いただきたい事項に絞って解説する。
電動ガンとは異なるガスブローバックライフルの注意点
▶撃つにはガスガン用ガスボンベが必要
パワーソースにはHFC134aやHFC152aといったエアガン専用の低圧ガスを使用する。ガスブローバックガンはマガジン内で液体状のガスが気化する際の圧力を解放することでブローバックを行なう。冬場にブローバックスピードが遅くなる原因はガスの気化効率が落ちるためであり、マガジンの温度管理も併せて行なうようにしよう。
▶ハンマーがダウンしているとセレクターレバーが動かない
ガスブローバックライフルは実銃さながらの操作性を有しているため、特にM4カービン系はハンマーダウン状態ではセレクターレバーが操作できない。決して故障ではないので注意しよう。
▶撃つ前にマガジンにガスを注入する
ガスの注入中は「シュー」と音が聞こえ、満タンになると液体状のガスが吹きこぼれるため目視で確認することができる。ガスを注入する際は写真のとおりマガジンを下にした状態で注入する。気化効率を高めるため人肌程度にマガジンを温めから撃つようにしよう。直火でマガジンやガスボンベを温めたりしないようにする。
▶マガジンをしっかり装填する
ガスブローバックライフル用のマガジンは重量があるため、落下すると思わぬ怪我や破損につながってしまう。マガジンを装填したら下に引っ張って抜け落ちてこないか確認しよう。マガジンの底を軽く叩くことも効果的である。
▶チャージングハンドルを引かないと撃てない
ガスを注入したマガジンを本体に装填するだけではブローバックしない。チャージングハンドルを操作してハンマーをコッキングし、チャンバーに弾を送り込む動作が必要になる。安全に運用するため、コッキングした後はセレクターレバーをセーフティポジションにしよう。
▶弾を撃ち尽くすとボルトがホールドオープンする
マガジン内の弾を全弾撃ち尽くすとボルトキャッチが作動してボルトキャリアが後退した位置で停止する(ホールドオープン状態)。撃ち尽くしたら新しいマガジンを装填し、ボルトキャッチかチャージングハンドルを操作することで再度射撃が可能になる。
▶マガジンリップから弾がこぼれることがある
BB弾の精度やマガジンリップの状態によっては作動中にマガジンリップから弾がチャンバー内こぼれて作動不良を起こす(撃てなくなる)ことが稀にある。その際は一度マガジンを取り出して弾を取り除く必要がある。
▶電動ガンのマガジンは使えない
発射機構が異なるため、電動ガンのマガジンはガスブローバックライフルに使用することができない。また、ガスブローバックライフルはメーカーによってマガジンの形状が異なり共有できないことが多い。
ガスブローバックライフルの扱い方:射撃準備・発射
これは通称「ビアカングリップ」と呼ばれるマガジンの持ち方で、小指をマガジン底部にかけてマガジンをしっかりと握り込む。こうすることで滑りを防止し、より確実にマガジンが装填できる。
マガジンの装填はセーフティをかけた状態で行なう。ハンマーが起きた状態でなければセレクター操作ができないため、チャージングハンドルを引いてからセレクターレバーを操作してセーフティポジションへ入れる。
セレクターポジションがセーフティポジションで、トリガーから指を離した状態であることを確認しよう。操作は目から下、腹部から上、左右は肩幅の範囲( 通称ワークスペース)で行なう。
脇でストックを挟み込み、ライフルを固定した状態でマガジンを銃本体に装填する。装填が完了したらマガジンキャッチに固定されているかを確認するために、マガジンを引っ張りマガジンキャッチにかかっているか確認しよう。
チャージングハンドルを引いて初弾をチャンバー内に送り込む。この際に完全に引き切らないとボルトキャリアの後退不良となり、作動不良を引き起こしてしまう原因になる。
完全に引き切ったチャージングハンドルを戻す時にはパッと手を離し、バッファースプリングのテンションで勢いよくボルトキャリアを前進させる。ゆっくりと前進させてしまうと装填不良を引き起こし、ジャムが発生してしまう。
各動作中は思わぬ事故を防止するためにセレクターポジションは常にセーフティポジションであったが、ここまでの段取りを踏まえてようやく発射可能状態へ変更することができる。
煩わしい操作が多いと感じてしまうかもしれないが、実銃もまったく同じ動作を必要とする。ガスブローバックライフルならではのリアルな操作とともに爽快感のあるシューティングを楽しもう。
ガスブローバックライフルの扱い方:射撃後・安全確保
ガスブローバックライフルは電動ガンに比べてトリガーのキレが良く、ロックタイムが短いことからシューティングマッチでの活躍が見込める。
シューティングを終えるにはボルトキャリアがホールドオープンするまで弾を撃ち尽くす必要がある。マガジンが空であってもチャンバー内に弾が残っていないか必ず確認するようにしよう。
緊張感のあるシューティングを終えた後が最もトラブルが起きやすい。最後まで気を抜かずに安全管理を徹底しよう。必ずセレクターポジションをセーフティにして目視で確認することを忘れずに。
ライフルをワークスペースまで移動させた状態で、マガジンキャッチを押してマガジンを取り出そう。トリガーフィンガーの位置に気を配り、周囲に安全であることのアピールも忘れずに。
マガジン内のすべての弾を撃ち尽くすとボルトキャッチが作動して、ボルトキャリアを後退させた位置で保持する。ライフルの種類によってボルトキャッチの形状や位置が異なるのであらかじめ確認しておこう。
チャンバー内にBB弾がないことがすでにわかっているため、ボルトストップを操作してボルトキャリアを前進させる。映画のように激しく操作しすぎると破損の原因になる。
ボルトキャッチを操作するだけでなく、必ず目視でボルトキャリアの状態を確認するようにしよう。
ボルトキャリアやアッパーレシーバーに砂や埃が入り込むと作動不良や故障の原因になる。保管する場合はダストカバーを閉じよう。
ボルトがホールドオープンした場合のマガジンチェンジのやり方
シューティングやサバゲの最中に弾を撃ち尽くしてボルトキャリアがホールドオープンした場合、マガジンチェンジが必要になる。ここではマガジンチェンジの手順を解説する。
繰り返しでしつこいようであるが、思わぬ事故を未然に防ぐためにもマガジンチェンジする場合にもセレクターレバーをセーフティポジションにしよう。トリガーを引く直前までセーフティポジションにしておくことを忘れないようにする。
ボルトキャリアがホールドオープンしたことをワークスペースまで持ち上げて目視で確認したら、マガジンキャッチを押して空になったマガジンを取り出す。慌てずに確実に操作していこう。
弾が込められた新しいマガジンをビアカングリップで確実に装填する。ストックを脇で挟んでライフルを固定した状態にしておけば、より確実に操作できる。
発射可能状態に復帰することが目的なので、チャージングハンドルでの操作ではなくボルトキャッチを押してボルトキャリアを前進させてチャンバーに弾を送り込む。
素早い動作の中であっても一つひとつの動作が確実でないと却ってタイムロスにつながってしまう。ボルトキャッチを操作しただけでなく、目視でボルトキャリアが前進しているか確認しよう。
マガジンが確実に装填されているかを確認するためのテクニックとしてプッシュ・プルと呼ばれるテクニックが存在する。装填したマガジンの底を叩き(プッシュ)押し込まれているかどうか、マガジンを掴んで引く(プル)ことで確実に装填されているかどうかを確認できる。
TEXT:風見れん
この記事は月刊アームズマガジン2025年2月号に掲載されたものです。
※当サイトで掲示している情報、文章、及び画像等の著作権は、当社及び権利を持つ情報提供者に帰属します。無断転載・複製などは著作権法違反(複製権、公衆送信権の侵害)に当たり、法令により罰せられることがございますので、ご遠慮いただきますようお願い申し上げます。