エアガン

2024/07/06

ハドソンの傑作モデルガンがMULEの手で蘇る「MULE トンプソンM1A1 モデルガン」

 

往年のブローバックモデルガンが最新仕様で復活!

 

 今回久しぶりにMULEから発売されるトンプソンM1A1は、かつてハドソンから1979年に発売されたブローバックモデルガンのM1A1がベースになっている。リアルメカニズム、リアルサイズがいちばんの特徴で、残弾がなくなった時のボルトオープンストップも実銃そのままの仕組みで作動するようになっていた。

 

MULE トンプソンM1A1 モデルガン

 

 ただ、ブローバック仕様にはなっていたものの、そうでないと当時は売れなかったという事情もあり、作動性能はあまり重視されていなかったらしい。発売当初のブローバック方式は、紙火薬仕様のデトネーター方式に準じたもの。その後、ハドソンオリジナルのピストンファイア方式に変更され、最終的にはMGCのキャップ火薬仕様のCP-HW方式が採用された。

 

 

CAWによる数多の改良が加わったM1A1の決定版!

 

 ハドソンのトンプソンM1A1の金型を手に入れたMULEは、CAWに製造を依頼。ハドソン製をそのまま再生産するのではなく、金型にかなりの手を加えた。弱点とされたバレル付け根を強化してフロントサイトを別部品にし、銃口部にはライフリングを再現。さらにガスバイパス取り付け部とマガジン取り付け部、エジェクターの形状などを、無可動実銃や資料書籍を参考にリアル化。さらに多くの機械加工を取り入れ、よりリアルな外観・細部形状を実現した。そのうえで、モデルガン用にアレンジされていた刻印もすべてリアルなパターンに変更。決定版とも言えるM1A1に仕上げた。

 

MULE トンプソンM1A1 モデルガン
M1928の特徴であるカッツコンペンセイターとバレルに設けられた冷却用のフィンがM1A1ではオミットされている

 

MULE トンプソンM1A1 モデルガン
バレル下面を覆うように装着された木製フォアエンドは側面に設けられた溝のおかげでホールドしやすい

 

MULE トンプソンM1A1 モデルガン
セレクターレバーとセーフティレバーが独立して設けられているのも特徴。マガジンキャッチの操作方法も慣れが必要だ

 

MULE トンプソンM1A1 モデルガン
軍用らしい板状のシンプルなリアサイト。ピープ穴周辺には反射防止と思われるドットが施されている

 

MULE トンプソンM1A1 モデルガン
トンプソンを象徴するフィンガーチャンネル付き木製グリップ

 

MULE トンプソンM1A1 モデルガン
今回のロットではストックについて細かな見直しが行なわれ、よりリアルで美しい形状となった

 

MULE トンプソンM1A1 モデルガン
レシーバー上側や右側に施されたオートオードナンスの刻印やトレードマーク

 

MULE トンプソンM1A1 モデルガン
エジェクターのプレートを止めるねじが変更され、エジェクター自体もリアルな形状になっている。刻印類も忠実に再現されている

 

 ブローバックに関しても、快調作動を実現するため、エキストラクターを新規に製作。なおかつカートリッジ形状にも変更を加えている。今回発売されるロットの製造数180挺。ストックの製作について細かな見直しが行なわれ、色味、やや明るめになっており、さらにオイラーが標準装備されている。

 

MULE トンプソンM1A1 モデルガン
ハドソン製よりも発火性能を高めた7mmキャップ火薬仕様の発火カートリッジ

 

MULE トンプソンM1A1 モデルガン
装弾数30発のロングマガジンは今回のロットが最後になるという

 

MULE トンプソンM1A1 モデルガン
前作では付属していなかったオイラーが標準装備される。バットプレートのトラップドアを開けるとオイラーを収納するスペースが現れる

 

MULE トンプソンM1A1 モデルガン
オイラーやカートリッジに加えてアメリカ軍の復刻マニュアルが付属する

 

 マガジンはオプションだった30連タイプが付属するが、今回のロットでこのマガジンは最後になるという。次回の再生産はしばらく先になるとのことなので、欲しかった方はこの機会に手に入れよう。

 

MULE トンプソンM1A1 モデルガン

 


 

MULE
トンプソンM1A1 モデルガン

 

DATA

  • 全長:810mm
  • 全高:285mm
  • 全幅:65mm
  • 重量:4,200g
  • 装弾数:30発
  • 価格:¥107,800(カートリッジ10発、オイラー×1、復刻マニュアル付属)
  • お問い合わせ先:フジカンパニー

 

※記事中の価格表記は掲載時点でのものであり、特に記載のない限り税込みです。また、物価や製造コストの上昇、為替レートの変動により記事中に記載の仕様、価格は予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。

 

TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部

 

この記事は月刊アームズマガジン2024年8月号に掲載されたものです。

 

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