エアガン

2024/05/03

初代“エムイチロク”がリアルなガスブローバックに「VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)」

 

ついに真打登場! M16シリーズのオリジンをかつてないほどのリアリティで再現

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)

 

 「クラシックベトナムウォーシリーズ」と題してコルトとの正式契約によりコルトXM177E2やコルトXM148グレネードランチャーをガスブローバックガンで再現したVFCから、本命と言っても過言ではないコルトM16A1(以下M16A1)が登場した。M16A1と言えば、AKシリーズと双璧を成すアサルトライフルの傑作であり、現在もコルトオリジナルモデルをはじめとして数えきれないほどのクローンモデルが存在している。M16から始まりコルトM4A1カービンに至るまでアメリカ軍の制式採用小銃の座を60年近く維持している。
 実銃のM16A1は、1962年、アメリカ空軍にAR-15がM16(M601)として採用されたことから始まる。その後、実戦を経て改良が施され、ボルトフォワードアシストノブが追加されたM602が登場。1963年、アメリカ陸軍はこのM602をXM16E1として採用した。XM16E1は当初、一般歩兵ではなく空挺部隊やグリーンベレーなど特殊部隊向けに配備された。その後さらに改良が加えられて1967年、M603がM16A1という陸軍制式名称を与えられて実戦配備された。E1とA1の大きな違いはフラッシュハイダーがチューリップタイプからバードケージタイプになり、フォワードアシストノブの追加、トラップドアが追加されたバットプレートの採用、マガジンキャッチ周辺のリブの追加などが挙げられる。

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
軽量小銃として作られただけあって手にすると軽くて華奢な印象を受ける。ベトナム戦当時、無骨なM14に慣れたアメリカ軍兵士が不安になったのも納得がいく

 

 M16A1は実銃だけではなくトイガンでも人気がある。日本でいちばん最初に発売されたMGCの金属製モデルガン(M16E1)を筆頭に、1980年代から90年代にかけて各社からM16A1やそのバリエーションのエアガン、モデルガンが発売され「イチロク戦争」と呼ばれるほど盛り上がった時代があった。その時代は実銃に関する情報や資料が徐々に入手できるようになったことで、ある程度はリアルに作れるようになったものの、実銃を正確に採寸・再現することは難しかった。しかし時代は変わり、製造技術や素材の進化によってリアルなディテールを持つ製品が作られるようになった。ここで紹介するVFCのM16A1もそのひとつである。正直忌憚なく言えばトイガン史上もっともリアルなM16A1である。

 

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
A1のバードケージタイプフラッシュハイダーはスリットが全周にわたって開いているのが特徴。M16A2からは下面のスリットが廃止された

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
1960年代のナイロンの雰囲気・質感が再現されたA1タイプのハンドガード。シンプルなデザインはレールシステム全盛時代から見ると新鮮だ

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
M16A2やM4A1カービンは上下分割式に対してM16A1は左右分割式。中央の隙間は製品の不具合ではなく意図的に開けられたもの

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
ゴルフのパターのような形状をしたアーリー(ティアドロップ)タイプのフォワードアシストノブ

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
マガジンキャッチ周囲に誤作動防止のためのリブが設けられているのがA1の特徴。エジェクションポート後方にケースディフレクターは備わっていない

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
オールドスタイルなM16A1タイプのキャリングハンドルにリアサイト。左右の調整のみできるM16A1タイプウインデージダイヤルが備わる。ブレード(アパーチャー)はL字型

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
ハンドガード同様、当時の質感が再現されているA1タイプの固定ストック

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
A1タイプのバットプレートはトラップドアが追加されている。実銃は内部にクリーニングキットが収納できる

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
レールシステムが装着されてコテコテにドレスアップされたM4A1カービンに比べて実にシンプルで、かえって未来銃っぽく見えてカッコいい

 

 VFCはこれらのM16A1の特徴をコルトとの正式契約により忠実にモデル化。ややグレーがかったアルミダイキャスト製ロアレシーバーにはA1タイプの刻印に加えてUS DODスタンプも再現。アウターバレルは刻印や細かなフィン、ハイダー基部に向けて段差があるなど、今まで製品化されたM16A1では見られなかった特徴が再現されている。おにぎり型の断面を持つA1タイプのハンドガードは内部のヒートプロテクターはもちろん当時のナイロン樹脂の雰囲気・質感を敢えて出すというコダワリ。マガジンは新型の20連タイプが付属。内部には最新のV3システムが搭載されており、キレのあるブローバックが体感できる。

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
細かいフィンが再現されC=コルト、MP=プルーフマークを示す刻印が施されたアウターバレル。ハイダー基部に段差があるのがわかるだろうか

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
バヨネットラグが下側についた三角形状のフロントサイト。フロントサイトポストは実銃同様に調整可能

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
ハンドガード内部には射撃時の熱から守るアルミプレス製のヒートプロテクターが再現されている

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
バレル上部には実銃ではバレルに開けられた穴からガスをボルトキャリアに導くためのガスチューブが再現されている

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
ハンドガードを固定するためのデルタリングの形状はM4A1カービンはテーパー状なのに対してM16A1はフラットな円柱形となっている

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
アウターバレル基部にはホップアップ調整用のダイヤルが設けられており、調整するためにはハンドガードを外す必要がある

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
ロアレシーバー左側にはコルトとの正式契約により実銃同様の刻印が施されている

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
レシーバー左側のコルトのアドレスも実銃同様。セレクターポジションはセーフ、セミ、フルオート(AUTO)

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
ロアレシーバー正面には出荷時に施されるUS DOD(アメリカ国防総省)認可のスタンプが再現されている

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
ロアレシーバー右側のセレクターレバー軸やその周囲にポジションマークがなくスッキリしている

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
前面にフィンガーチャンネルがないM16A1タイプのグリップ。左右の中央付近が膨らんだ形状がリアルに再現されている

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
トリガーガードは右側のプランジャーピンを弾頭の先で押すことで開けられる

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
キレのあるブローバックに貢献するハイスピードウエイトが内蔵されたヘビータイプのバッファーとバッファースプリング

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
ガスキーやフォワードアシストノブを押し込んだ際にノブが噛み込むラッチ部分、ファイアリングピンリテイニングピンがモールドで再現されたボルトキャリアグループ

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
作動性が向上した装弾数20発の新型20連マガジン。空撃ちモードが搭載され、リアルさを重視してガス注入口は背面に設けられている

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
別パーツのベースプレートにはコルトのオフィシャルライセンスドモデルらしくリアルな刻印が再現されている

 

 M16A1の登場でさらにヒートアップするVFCの「クラシックベトナムウォーシリーズ」。ファンとしてはCAR-15の登場を期待したい。しばらくはVFCから目が離せそうにない。

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)
撃つたびにストック内のバッファーが前後動するのが伝わってくると同時にリコイルショックによって肩が激しく揺さぶられる

 

VFC コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)

 


 

VFC
コルトM16A1 V3ガスブローバックガン(JP Ver.)

 

DATA

  • 全長:990mm
  • 重量:2,520g
  • 装弾数:20発
  • 価格:¥87,780
  • お問い合わせ先:VFC

 

※記事中の価格表記は掲載時点でのものであり、特に記載のない限り税込みです。また、物価や製造コストの上昇、為替レートの変動により記事中に記載の仕様、価格は予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。

 

TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部
撮影協力:バトルシティ

 

この記事は月刊アームズマガジン2024年6月号に掲載されたものです。

 

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