2020/09/30
タナカ「SIG P228 EVO2 フレームヘビーウエイトモデルガン」製品レビュー
P226のコンパクトバージョンをモデルガンで初めて再現
本誌2020年10月号のヘッドラインニュースで突如発表されたタナカの新製品SIG P228 EVO2フレームヘビーウエイトモデルガン。今回は製品版が入手できたので各部の特徴を中心に解説しよう。
実銃のP228はP226のコンパクトバージョンとして1989年に登場した。口径は9mm×19、スライド、フレーム、マガジンが短くされただけではなくグリップもシェイプされたことでホールドしやすくなっている。FBIやDEAをはじめアメリカ陸軍にもM11の名称で制式採用されるなどプロ好みのハンドガンとして今なお人気がある。
兄貴分のP226R(Mk25)と比較したところ。基本的なメカニズムや操作系は同じだが、全体のサイズが一回りコンパクトになっている
タナカはガスブローバックガンとしてP228をリリースしているがモデルガンでは初となる。今回はP226シリーズ同様のEVO2カートリッジ対応の発火式モデルガンとして再現された。東西統一後にもかかわらずスライド右側に「W.GERMANY」刻印が入れられている1993年製をチョイス。
スライド右側には銃名とシリアルナンバー、さらに製造国である「MADE IN W.GERMANY」の刻印が入れられている
フレーム、グリップはヘビーウエイト樹脂、スライドやバレルには特殊ABS樹脂を採用。セクションごとに素材を変えることで重量感と耐久性を両立させている。さらにエラストマー製ハンマーストップ、バッファーシステム搭載のリコイルスプリングガイド、デコッキングレバーなどのプレスパーツには防錆コーティングを施すなど、発火式モデルガンとしての実用性・耐久性が徹底的に追求されている。
親指の当たる部分などがスリムになって握りやすくなったP228専用のグリップ
フレーム後部のハンマーストップは耐久性を重視したエラストマー製
シャープなブローバックを生み出す5mmキャップ火薬仕様のEVO2カートリッジ
実射してみると、フルサイズのP226系に比べてブローバックスピードは速く、シャープなリコイルショックとともにカートリッジは一定の軌跡を描いてエジェクトされる。連射しても作動不良は発生せず、ストレスフリーなブローバックが体感できる。
手首にビシッとくるリコイルショックとステディーなブローバックはまさにEVO2カートリッジの真骨頂といっても過言ではない
タナカの発火式モデルガンへのコダワリが凝縮したSIG P228 EVO2。ぜひ手に取って発火させてほしい。きっと病み付きになるはずだ。
DATA
- 全長:178mm
- 全高:137mm
- 全幅:37mm
- 重量:650g(カートリッジ含まず)
- 装弾数:13発
- 価格:¥26,800
- お問い合わせ先:タナカ
TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部
PHOTO:須田壱(スタジオゼット)
MODEL:本上みらの
HAIR & MAKE UP:伊達美紀
撮影協力:SEALs サバイバルゲームフィールド
この記事は月刊アームズマガジン2020年11月号 P.80~81より抜粋・再編集したものです。