2020/08/16
オープントップのマガジンポーチ【一番星の中の人によるギアレビュー】
「月刊アームズマガジン」編集部のsakayaがおくる『一番星の中の人によるギアレビュー』。
サバゲ野郎一番星の中の人であるsakayaが毎月自前のギアを紹介していく本コーナー。今月は、オープントップマガジンポーチをいろいろ紹介しようと思うんだ。
オレはただのサバゲ野郎だから空挺降下もしないし、水中から奇襲をする予定もない。だからマガジンポーチにフラップはなくても問題ないし、タブ付きのバンジーコードすら煩わしいから、取っ払っちまう。オープントップに慣れればドロウも素早くできるし、身体がポーチのポジションを覚えていれば、ダンプポーチを必要とせずに、マガジンポーチに抜いたマガジンを戻せるようにもなるってもんよ。
今回選んだのはこの4品。左からEMDOM USA、Direct Action、TYR TACTICAL、High Speed Gearの4社の製品だ。それじゃ各マガジンポーチを順番に見ていこう。
EMDOM USA
MM M4 IAP
残念ながら現在、国内ではほとんどEMDOMの製品は流通していないんだ。板状の背面パーツにナイロンのポケットでポーチを作り、外側のエラスティックバンドでマガジンを固定するシンプルな作り。しかも下部にはドレンホールが空いているんだ。
横から見ると、マガジンの半分くらいしか挿入されていないのがわかる。それでもしっかりと保持できており、黒い滑り止めと相まって脱落の心配はない。むしろ、しっかりグリップしやすく、ドロウのしやすさでは各段に優れていると思うんだ
ちなみにMOLLEへの装着はマリスクリップを用いるタイプ
お次はこちら、ポーランドのギアメーカーDirect Actionの製品だぜ。
Direct Action
SPEED RELOAD POUCH Rifle
カラーはここずっとマイフェイバリット迷彩のPenCott GreenZoneだ。レーザーカットされたフロントのMOLLEもイカすよな。ショックコードを締め付けることで、マガジンにかかるテンションを調整できる。ARのほか、AKのマガジンにも対応するマルチなマガジンポーチなんだぜ。
内側にはプラスチックが縫い込まれいるから、ショックコードを強く締め付けてもポーチが変形してしまう心配もない
MOLLEへの装着のほか、2インチ幅のベルトに対応したべルトループが用意されている。これならパンツベルトに直接マウントしてもいいし、ベルトパッドに装着してもいいから便利だぜ
3つ目は特殊部隊御用達のメーカーTYR TACTICALだ。
TYR
Rifle Mag Pouch - Combat Adjustable
エンドコードの調整でさまざまな口径のマガジンに対応するマガジンポーチさ。本来はタブ付きのバンジーコードがあって、ソイツで完全にマガジンをホールドできるんだ。だけど、エンドコードの調整だけでも充分にマガジンを保持できるし、なんならトップのコードがなければドロウにかかる手間を1つ削れるよなっと思って外しちまったんだ。外したコードはどこにしまったか……。見つからないけど、実際の商品にはコードがあるから安心してくれよな。
下部を見てみると、エンドコードにはITW製と思しきコードストッパーが付属している。ちょいとコードを引っ張って、コードストッパーで留めるだけだから、マガジンサイズにあわせての調整も楽々なんだぜ
ちなみにコイツはMOLLEへの装着専用だ
またマガジンをしっかりホールドするためか、中央には違う素材が縫い込まれている。このひと工夫で保持力が増し、ドロウもしやすくなる。このタイプのマガジンの元祖は後述するHSGIだと思うんだが、どのメーカーも模倣に終わらず、創意工夫をもって作っている。形状こそ似ているが、まったくの別物と考えていい
最後はコスタ先生でもお馴染みのHigh Speed Gear(HSGI)さ。
HSGI
Double Decker TACO(MOLLE)
通称“COSTA RIG”ことLeg Rig V1が一世を風靡したHSGI。その代表的なマガジンポーチであるTACOは、ナイロンと樹脂を組み合わせ、ショックコードを使ってマガジンをホールドするという方法で作られているんだ。後発のギアメーカーに多大な影響を与え、レプリカも含めればそりゃもうTACOもどきが世にあふれている。
両サイドのポリマー樹脂にもショックコードを通すホールが空いており、マガジンに適度なテンションをかける。前後のナイロンが締め付けすぎないようにもなっており、非常に考えられているのがわかる作りだ
内側にベルクロ(メス)が縫製されていて、マガジンを適度に保持する。ライフル専用、ピストル専用のほか、このダブルデッカーのように、ライフル用とピストル用をくっつけたタイプもあるんだ。厚みが出てしまうという難点はあるが、ベルトやフロントパネルの限りあるMOLLEスペースを有効に使うなら、選ばない手はないよな
今回ここで紹介した以外にもesstacやBlue Force Gear、SAFARILANDなんかのマガジンポーチなど、取り上げたいポーチは売るほどあるので、そいつは次の機会を楽しみにしててくれよな!
【プロフィール】
sakaya(酒屋)
かつてはサバゲ番長、現在はサバゲ野郎一番星のなかのひと。
アームズ編集部でも無類のナイロン好き。
業界で一等輝く一番星になる日を夢見て、西へ東へ。