2020/02/22
【リアルガンレポート・中編】SIG MCX Rattler & Olympic Arms OA-93
5.56mm×45弾を使うアサルトライフルを限界まで短くしたアサルトピストル、古い読者なら「パトリオットピストル」というとピンとくるかもしれない。まるでデフォルメしたかのような見た目のインパクトはバツグンだ。今回は実用性云々では語り切れないアサルトピストルの魅力に迫った。
銃口から激しいマズルフラッシュと轟音を発するRattler。
SIG MCX RattlerはSIG SAUERが開発したアサルトライフルMCXの最小サイズのバリエーションとなる。
Rattlerとはガラガラヘビを意味し、まさにコンパクトながらその銃口から広がる大きなマズルブラストはガラガラヘビを連想させる。5.5インチバレルと極端に切り詰められたバレル長でもショートストロークガスピストン方式により確実な作動を実現し、さらにAR15シリーズと異なりリコイルスプリングユニットをアッパーレシーバー内に内蔵するデザインで伸縮と折りたたみが可能なマルチフォールディングストックが装着できることでさらなる小型化に成功している。
5.5インチバレルには小型のフラッシュハイダーが付属。ショートストロークガスシステムのアジャスト機能はオミットされている。M-LOKを介してアクセサリーを追加できるアルミ製ハンドガードにはハンドストップが追加され手が銃口より前に出るのを防いでいる。
MCXに共通するロアレシーバー。AR15の操作性に準じつつ完全にアンビ化されており、さらにAR18を参考にしたリコイルスプリングシステムを採用することでバッファーチューブをなくし、ストックが自由に選べる。
レシーバーからハンドガード先端まで伸びたピカティニーレール。チャージングハンドルはアンビとなっている。フォアードアシストはこのモデルではオミットされている。
【アームズマガジンウェブ編集部レビュー】
こういった言わば荒々しいモデルは、ヨーロッパらしいスマートなイメージが伴うSIGらしからぬ印象だ。しかし、独特の作動方式を活かした発展性の高さを最大限活かすスタイルともいえるだろう。ガラガラヘビの如くターゲットを見据えるその姿は、今後様々なシチュエーションで目にすることになるだろう。
TEXT&PHOTO:SHIN
編集部レビュー:アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2020年3月号 P.116-123より抜粋・再編集したものです。