2020/02/04
タナカ「S&W M29カウンターボアード4インチ&8-3/8インチVer.3スチールフィニッシュガスガン」製品レビュー
古きよきS&Wを彷彿とさせるエレガントなモデル
●文句なしの世界最強マグナムリボルバー
映画『ダーティハリー』の影響で世界最強の代名詞となったマグナムリボルバーがM29だ。もともとは作家のエルマー・キースが趣味の狩猟で使用するために.44スペシャル弾をチューン・アップしたのが始まりだ。近距離ならば、北アメリカのどんな獲物でも狩ることができる.44マグナム弾に手応えを感じたキースはこれを使用するリボルバーを製造するようS&Wに働きかけたのがM29誕生のきっかけである。
▲M29カウンターボアード 8-3/8インチ
狩猟に適した高い破壊力を持つM29は当初は一部のハンターにしか売れなかったが、その状況を変えたのが最初に書いた『ダーティハリー』である。映画の大ヒットにより爆発的に売れたM29は瞬く間に同社を代表するリボルバーになった。
▲M29カウンターボアード 4インチ
●美しいスチール・フィニッシュ
一方、トイガンとしてペガサスを搭載した初のS&Wリボルバーとして選ばれたのもM29であった。日本のトイガンファンの間でもM29は人気であったことと、その後の豊富なバリエーション展開によって好評を得ている。
Ver.2で細部の刻印のリアル化と内部のリニューアルによってバージョンアップしたが、それでも満足することなく改良が加えられ、Ver.3となった。
Ver.3になったことでKフレームやJフレームモデルに注目が集まったが、大型のNフレームのM29はガスタンクの大きさとバレル長から、トップクラスの安定した性能を持つ。また、今回のM29の最大の特徴はスチールフィニッシュで艶のある漆黒、まるで鋼鉄を黒染めして磨き上げたかのような質感と美しさだ。顔が映り込むほどの鏡面仕上げは使うのをためらうほど。
Ver.2譲りのリアルな刻印は健在。フレームにヒケもなく、スチールフィニッシュが映える
ピッチの細かいセレーションが付いたワイドトリガーは重いトリガープルでも引きやすくなっている
細かいチェッカーが刻まれたワイドハンマーは指が掛けやすい。リアサイトはS&WリボルバーのマストとなっているKサイトタイプだ
グリップはトラディショナルなメダリオン入りのオーバーサイズグリップ。プラスチックながらも木目調になっているのでスチールフィニッシュによく似合う
カートリッジのリムがすっぽりとシリンダーに収まるカウンターボアが再現されている
このフィニッシュが一番似合うのは余計なものが少なくフラットなスタイルのスタンダードモデルだろう。一度売り切れると入手が難しいのでこの機会にぜひ手に入れておきたい。
DATA
スミス&ウェッソンM29カウンターボアード8-3/8インチVer.3 スチールフィニッシュガスガン
- 全長:350mm
- 全高:150mm
- 全幅:43mm
- 重量:1,030g
- 装弾数:13発
- 価格:¥28,800(2月中旬発売予定)
スミス&ウェッソンM29カウンターボアード4インチVer.3 スチールフィニッシュガスガン
- 全長:246mm
- 全高:150mm
- 全幅:43mm
- 重量:970g
- 装弾数:13発
- 価格:¥26,800
※写真は試作品です。量産品とは細部が異なる場合があります
- お問い合わせ先:タナカ
TEXT:アームズマガジン編集部
この記事は月刊アームズマガジン2020年3月号 P.80より抜粋・再編集したものです。