エアガン

2024/03/10

ハイパトの特徴的なフォルムを忠実に再現「タナカ スミス&ウェッソンM28 “ザ・ハイウェイパトロールマン” 4インチヘビーウエイトモデルガン」

 

あの“ハイパト”がリアルなディテールをまとってモデルガンで登場

 

タナカ スミス&ウェッソンM28 “ザ・ハイウェイパトロールマン” 4インチヘビーウエイトモデルガン

 

 かつてMGCやコクサイからモデルガンが発売されていたことから日本での知名度が高いS&W M28ハイウェイパトロールマン(通称ハイパト、以下同)がタナカからモデルガンで発売される。両社とも実銃とはやや異なるディテールをしていたことから、リアルなハイパトの登場を心待ちにしていた方が多いのではないだろうか。

 

タナカ スミス&ウェッソンM28 “ザ・ハイウェイパトロールマン” 4インチヘビーウエイトモデルガン

 

 実銃のハイパトは、1935年に誕生したNフレーム/.357マグナム弾を使用するS&W The.357 Magnum(通称レジスタードマグナム、のちのM27)をベースにしている。The.357 Magnumはポリスオフィサーに人気があったが、オーダーメイドによるカスタムガンということもあり高価格がネックだった。そこで、全米の警察はコストダウンした.357マグナムリボルバーの開発をS&Wに要求。これに応えるかたちで1954年に登録したのが「The Highway Patrolman」、のちにモデルナンバー制導入後はM28としてナンバリングされたモデルだ。
 内部機構などには手を加えず、表面はポリッシュ仕上げからマット仕上げ、フレームとバレルの上面もブラスト仕上げとされ、バレル長は4インチと6インチが用意された。1955年に登場したThe .357 Combat Magnum(のちのM19)とともに全米の法執行機関で採用された。

 

 

ゴツくてタフなフォルムの“ハイパト”を余すところなく再現

 

 タナカはハイパトの中でもモデルナンバー移行後の4インチモデルを製品化。クラシカルな雰囲気を漂わせるテーパードバレルや簡素化された表面仕上げ、反射防止のセレーションがないリアサイト、カウンターボアードシリンダー、ナロートリガーやセミワイドハンマーなど実銃の特徴を忠実に再現。内部メカはNフレームモデルガン系では最新となるバージョン2準拠なのでスムーズなアクションが体感できる。

 

タナカ スミス&ウェッソンM28 “ザ・ハイウェイパトロールマン” 4インチヘビーウエイトモデルガン
左側に誇らしげに「SMITH & WESSON」と刻印されている4インチテーパードバレル

 

タナカ スミス&ウェッソンM28 “ザ・ハイウェイパトロールマン” 4インチヘビーウエイトモデルガン
バレル右側には仕様弾である.357マグナムと「HIGHWAY PATROLMAN」の刻印が施されている

 

タナカ スミス&ウェッソンM28 “ザ・ハイウェイパトロールマン” 4インチヘビーウエイトモデルガン
ハンマースパーは携帯性と操作性を両立させたセミワイドタイプ

 

タナカ スミス&ウェッソンM28 “ザ・ハイウェイパトロールマン” 4インチヘビーウエイトモデルガン
トリガーはグルーブ入りのナロータイプが装着されている

 

タナカ スミス&ウェッソンM28 “ザ・ハイウェイパトロールマン” 4インチヘビーウエイトモデルガン
1954年から1986年まで製造されたハイパトはいわゆるアーリータイプのピンドバレル仕様となっている

 

タナカ スミス&ウェッソンM28 “ザ・ハイウェイパトロールマン” 4インチヘビーウエイトモデルガン
背の高いランプドタイプのボーマンフロントサイトと、斜めにカットされた面のみにセレーションが刻まれ、それ以外はフラットに仕上げられている

 

タナカ スミス&ウェッソンM28 “ザ・ハイウェイパトロールマン” 4インチヘビーウエイトモデルガン
ノンビード仕上げのフレーム上面と反射防止のセレーションがオミットされたリアサイト上面

 

タナカ スミス&ウェッソンM28 “ザ・ハイウェイパトロールマン” 4インチヘビーウエイトモデルガン
Nフレーム・カウンターボアードタイプのシリンダーは.357マグナム弾仕様なのでM29のような.44マグナム弾に比べて余裕がある

 

タナカ スミス&ウェッソンM28 “ザ・ハイウェイパトロールマン” 4インチヘビーウエイトモデルガン
グリップフレーム前面には滑り止めのセレーションが施されている

 

タナカ スミス&ウェッソンM28 “ザ・ハイウェイパトロールマン” 4インチヘビーウエイトモデルガン
スクエアバットのフレームにはサービスサイズグリップが組み合わされている

 

タナカ スミス&ウェッソンM28 “ザ・ハイウェイパトロールマン” 4インチヘビーウエイトモデルガン
同時代に登場した同じ.357マグナム弾を使用するM19コンバットマグナム4インチ(写真上)と比較してみよう。もともとKフレームは無駄がないスリムなフォルムだが、M28と並べるとM19のスリムなフォルムが際立つ。またM28はフレームに比べてグリップサイズが小さいためかアンバランスな印象だ

 

タナカ スミス&ウェッソンM28 “ザ・ハイウェイパトロールマン” 4インチヘビーウエイトモデルガン
上がM19、下がM28。バレル長はどちらも4インチだがM28のほうがエジェクターハウジングがやや長く、バレルの厚みもある。バレルからもマッシブな印象を与えている

 

 同口径のM19と比べるとゴツくてタフな印象を受けるフォルムはM29に近いものの、サービスサイズのグリップのせいかアンバランスな感じが否めない。そんなハイパトの特徴と魅力まで存分に楽しめるのがタナカのハイパトだ。リボルバーファンなら必携のモデルだ。

 

タナカ スミス&ウェッソンM28 “ザ・ハイウェイパトロールマン” 4インチヘビーウエイトモデルガン

 


 

タナカ
スミス&ウェッソンM28 “ザ・ハイウェイパトロールマン” 4インチヘビーウエイトモデルガン

 

DATA

  • 全長:235mm
  • 全高:140mm
  • 全幅:42mm
  • 重量:750g(カートリッジ含む)
  • 装弾数:6発
  • 価格:¥38,280
  • お問い合わせ先:タナカ

 

※記事中の価格表記は掲載時点でのものであり、特に記載のない限り税込みです。また、物価や製造コストの上昇、為替レートの変動により記事中に記載の仕様、価格は予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。

 

TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部

 

この記事は月刊アームズマガジン2024年4月号に掲載されたものです。

 

※当サイトで掲示している情報、文章、及び画像等の著作権は、当社及び権利を持つ情報提供者に帰属します。無断転載・複製などは著作権法違反(複製権、公衆送信権の侵害)に当たり、法令により罰せられることがございますので、ご遠慮いただきますようお願い申し上げます。

Twitter

RELATED NEWS 関連記事

×
×