エアガン

2023/06/10

より正確に狙いを定めるために。光学機器の視差(パララックス)について解説!!

 

 近接戦闘時などに狙いを素早く定めるのに有用なツールであるドットサイトやショートスコープ。これらは銃身よりも上にマウントするため、そのまま覗いた場合、狙った位置と着弾点にその高さの分だけズレが生じてしまう。今回はこのズレを生じさせる視差(パララックス)について解説しよう。

 

パララックスとは?

 

 パララックスとは主に写真の用語として使われるが、今回の場合は銃身と各種サイトの軸位置の違いによってもたらされる照準と着弾点のズレを指す。サイトは銃身よりも上にマウントされるため、そのまま覗いても正しい着弾点に照準が合っておらず着弾点が大きくずれてしまう。そのズレをできるだけ小さくするために、ゼロインやマウント位置の調整が必要となってくるのだ。

 

標準的なドットサイトでも、これだけ銃身と高さの差がある。マウント位置が高くなるほどパララックスは大きくなるぞ

 

 サバゲーでパララックスを感じる身近な例が、バリケード裏からの射撃。バリケードからギリギリ出て照準しているつもりでも、銃口はバリケード内に収まってしまっていることがある。意識的に銃口を覗かせられるように気を付けよう。

 

ドットサイトから覗くと標的を捉えているが、よく見ると銃口はバリケードに隠れてしまっている。このまま撃てば、跳弾が自分に直撃してしまうだろう

 

パララックス(視差)を意識し、きちんと銃口を標的に向けられるようにしよう

 

パララックスを体感する

 

 簡単にパララックスを実感できる手段として、徐々に射撃位置を遠くしながら的の同じ場所を撃つというやり方がある。ゼロインで最適化した距離にもよるが、基本的に近くの的ほど着弾点のズレは大きくなる。遠ざかるにつれて着弾点と照準が合ってくるはずだ。

 

ほぼ密着した状態だと、中心に照準を合わせると銃身がこれだけズレてしまう

 

2m、5mと距離を離していき、光学機器越しに同じ位置を狙って撃つ

 

最後は10mの位置から狙って撃った

 

結果はこのようになった。離れるにつれ着弾点が上がって(中心に近づいて)いるのがわかる

 

光学機器が正しく設定されていないと?

 

光学機器のゼロインが不完全な場合だと、適正距離でも的から大きく逸れてしまう。正しくゼロインが行なえているか確かめるテストにもなる

 

 サバゲーでより正確に射撃を行ないたいという方はぜひパララックスについて意識していただければ幸いだ。

 

TEXT:ポスカ/アームズマガジン編集部

 

この記事は月刊アームズマガジン2023年7月号に掲載されたものです。

 

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